「規制改革推進に関する答申」の中で、「一般用医薬品販売規制の見直し」に関しては、「措置済み」事項として、いわゆる「2分の1ルールの廃止」を挙げた。
その上で、「引き続き検討を進め、早期に結論」する実施事項として、情報通信機器の活用を掲げた。
「一般用医薬品の販売に関して、情報通信機器を活用した店舗販売業における一般用医薬品の管理及び販売・情報提供について、薬剤師又は登録販売者が一般用医薬品の区分に応じて実施すべき事項や、店舗販売業者の責任において販売することなどを前提に、薬剤師又は登録販売者による情報通信機器を活用した管理体制・情報提供の在り方について検討した上で、必要な措置をとる」とした。
この項目は、昨年末に開かれた第2回の座長・議長会合の実施事項にも記載されていた内容。
(当メディア記事:https://www.dgs-on-line.com/articles/612)
一般用医薬品の販売ルール見直しについては、コンビニエンスストア業界の日本フランチャイズチェーン協会が昨年10月21日に規制改革推進会議医療・介護ワーキング・グループに対して要望を行ったことが発端。2分の1ルールの緩和に加えて、遠隔システムを活用し、受付センターにいる資格保有者とコミュニケーションを取った上で、一般用医薬品の販売を行い、在庫のある最寄り店舗で同一商品の受け取りを可能にするなどの「資格保有者による遠隔管理販売」を要望している。
「2分の1ルール」が措置済みとなったことで、「遠隔管理販売」についても議論が進むと考えられる。
遠隔管理販売に対しては、日本医薬品登録販売者協会などが、「登録販売者の働く場が縮小する」などとして、強い反対の意向を示している。
【規制改革推進答申】OTC薬の販売方法「情報通信機器活用を」/早期に結論と明記
【2021.06.02配信】6月1日、「第3回規制改革推進会議 議長・座長会合」が開かれた。会議後、小林喜光議長が菅義偉首相に「規制改革推進に関する答申」を提出した。答申では、「一般用医薬品販売規制の見直し」に関して、「措置済み」事項として、いわゆる「2分の1ルールの廃止」を挙げた。その上で、「引き続き検討を進め、早期に結論」する実施事項として、情報通信機器の活用を掲げた。(写真出典:https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202106/01kiseikaikaku.html)
関連する投稿
【規制改革WG】事前処方・調剤の質疑への回答公表/在宅医療における円滑な薬物治療の提供で
【2025.05.01配信】規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ(第5回)」が5月1日、開催された。その中で令和7年3月14日に開催された「第2回健康・医療・介護 WG」に関する委員・専門委員からの追加質疑・意見に対する厚生労働省の回答を公表した。
【規制改革推進会議WG】訪看ステーションへの薬剤配置、輸液以外も再検討を/日本訪問看護財団
【2025.03.14配信】規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ」が3月14日に開かれた。
【規制改革推進会議WG】提案「調剤前に薬局で登録医師の確認が必要な医薬品の確認方法の統一」
【2025.03.06配信】3月6日に規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ」が開催された。その中で、規制改革ホットラインの提案事項、およびそれに対する令和6年10月18日から令和6年12月16日までの関係省庁の回答、加えてWGとしての処理方針が報告された。
【規制改革】薬局の処方箋40枚規定、「再検討」を厚労省に要望
【2024.09.30配信】内閣府規制改革推進会議「第1回 健康・医療・介護ワーキング・グループ」が9月30日に開かれた。この中で、規制改革ホットライン処理方針 (令和6年3月16日から令和6年7月19日までの回答)が報告され、「薬局に係る40枚規制」について 厚労省に再検討を要請するとした。厚労省サイドは「検討を予定」と回答しつつも、「慎重に検討する必要がある」としている。
【規制改革推進会議】規制緩和求めた「住田町」 / “町唯一の”薬局「夜間休日対応、連携で可能」
【2024.05.08配信】4月26日に開かれた内閣府の規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ」(WG) では、「在宅医療における円滑な薬物治療の提供について」が議題の1つとなり、岩手県気仙郡住田町の町長から訪問看護ステーションへの薬剤ストックの提案がされた。同町で唯一である薬局が本紙取材に応えた。
最新の投稿
【日薬】森副会長「基本料1の議論、手をつけること考えていない」
【2025.12.03配信】日本薬剤師会は12月3日に定例会見を開いた。その場で中医協委員である副会長の森昌平氏は調剤基本料1を取り上げた議論に対して、日薬としては「対応は全く考えていない」と言及した。
【2025.12.03配信】日本薬剤師会(日薬)は12月3日に定例会見を開き、中医協での調剤報酬改定の議論について言及した。
【2025.12.03配信】厚生労働省は12月3日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開催。各号委員から過日公表された医療経済実態調査(実調)の結果に対する見解が述べられ、日本薬剤師会は5店舗以下の薬局法人の経営が苦境にあることを主張した。
【薬価乖離率】令和7年度は4.8%/厚労省・薬価調査の速報値
【2025.12.03配信】厚生労働省は12月3日、薬価調査結果の速報値を公表した。令和7年度は約4.8%だった。前回(令和6年度)の5.2%から0.4ポイント圧縮した。
【補正予算_閣議決定】薬局は最大23万円を支援/医療・介護等支援パッケージで
【2025.11.28配信】政府は11月28日、2025年度補正予算案を閣議決定した。厚生労働省は「医療・介護等支援パッケージ」のうち、賃上げ・物価上昇に対する支援 として、5341億円(賃上げ1,536億円・物価上昇3,805億円)を計上。薬局には最大23万円を支援する。