【第2四半期】中部薬品、営業収益+8.6%、経常利益+12.5%

【第2四半期】中部薬品、営業収益+8.6%、経常利益+12.5%

【2020.11.11配信】中部薬品の親会社であるバローホールディングスは2021 年 3 月期 第 2 四半期決算を公表した。それによると、中部薬品の営業収益+8.6%、経常利益+12.5%など、好調。調剤事業に関しては、前期に引き続き、子会社化を通じて調剤取扱店舗を増加させていく方針も示している。


 バローホールディングスの2021 年 3 月期 第 2 四半期決算の補足資料によると、中部薬品の営業収益は757億4900円(前年同期比 +8.6%)、経常利益24億7600万円(同+12.5%)だった。
 この間の中部薬品の出退店状況は、新設が18店舗、閉店が2店舗で、この期末の店舗数は425店舗となった。なお、バローホールディングスのドラッグストア事業(中部薬品、ひだ薬局、サンファーマシー、アオイ薬局)の店舗数は432店舗で、98%以上が中部薬品の店舗。

 バローホールディングスのセグメント別業績では、ドラッグストア事業の営業収益は764億8600万円(前年同期比+9.2%)、営業利益24億3400万円(同+14.3%)だった。
 前期より進めるEDLP政策の下、チラシ自粛等による経費削減を原資として、消耗品を中心に価格競争力を高めるなど、競争力の維持向上に努めた。医薬品やマスク・除菌関連商品、巣ごもり需要に対応した食品・日用品の伸張が続いたほか、感染予防の観点から受診抑制や長期処方の傾向が見られた調剤部門も徐々に回復し、既存店売上高は前年同期比で3.4%増加した。前期から当期にかけて開設した店舗も増収に寄与したほか、売上総利益率の改善が進み、事業全体で増益となった。

 そのほか、スーパーマーケット事業の営業収益は1983億5200万円(前年同四半期比+6.8%)、営業利益は103億6500万円(同+146.3%)となった。
 ホームセンター事業の営業収益は679億1100万円(前年同期比+22.1%)、営業利益は52億円(前年同期比+168.7%増)。ホームセンターバローについて、前第2四半期連結累計期間において2019年4月1日から8月31日までの5か月間を対象としていたが、当第2四半期連結累計期間では6か月間を対象としている。
 スポーツクラブ事業の営業収益は40億6300万円(前年同期比-40.4%)、営業損失は13億2700万円(前年同期の営業利益は2億4百万円)となった。
 流通関連事業の営業収益は54億6300万円(前年同期比+0.9%)、営業利益は17億3000万円(前年同期比+16.0%)となった。

 バローホールディングス全体では、営業収益は前年同四半期比9.1%増の3675億2300万円、営業
利益は前年同四半期比120.2%増の163億2600万円に、経常利益は前年同四半期比114.2%増の175億円となった。親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同四半期比131.7%増の87億94百万円となった。当第2四半期末現在のグループ店舗数は1,203店舗。

 今後の経営計画では、ドラッグストアにおいては高速出店を継続する方針。通期では40店舗の出店を計画する。調剤事業は前期に続き、子会社化を通じて調剤取扱店舗を増加させる。
 
 HDとしては、コロナ後を見据え、「無店舗販売の取り組み」を強化する。同社は2019年7月に事業所向け配送事業ainoma(アイノマ)を開始。契約する事業所・保育園など28拠点に商品を届けている。
 また、流通構造の変化が加速するとして、サプライチェーン全体の効率化が求められる中、調達・製造・物流・商流・販売の各機能を効率的に統合できるプレイヤーが主導して再構築が進むと予測している。

この記事のライター

関連する投稿


【V・drugの中部薬品】岐阜県瑞浪市に「東濃厚生病院前薬局」開局/富山県には砺波中央町薬局も

【V・drugの中部薬品】岐阜県瑞浪市に「東濃厚生病院前薬局」開局/富山県には砺波中央町薬局も

【2023.10.03配信】中部薬品を擁するバローホールディングスは10月3日、東濃厚生病院前薬局(岐阜県瑞浪市)と砺波中央町薬局(富山県砺波市)を開設したと公表した。


【中部薬品】コロナ無料検査事業の対象薬局一覧をHPに掲載/140薬局中130薬局で実施

【中部薬品】コロナ無料検査事業の対象薬局一覧をHPに掲載/140薬局中130薬局で実施

【2022.05.24配信】「V・drug」を展開する中部薬品は、同社内の「新型コロナウイルス無料検査事業対象薬局」(5月20日時点)をホームページに掲載した。


【バローホールディングス】岐阜県へウクライナ避難民支援のための商品券寄贈

【バローホールディングス】岐阜県へウクライナ避難民支援のための商品券寄贈

【2022.04.27配信】ドラッグストア「Vドラッグ」を展開する中部薬品などをグループに持つバローホールディングスは4月26日、岐阜県にウクライナ避難民支援のための商品券などを寄贈した。


【コスモス薬品】2022年5月期 第2四半期決算は売上高3711億3800万円(前年同四半期3641億7500万円)

【コスモス薬品】2022年5月期 第2四半期決算は売上高3711億3800万円(前年同四半期3641億7500万円)

【2022.01.11配信】コスモス薬品は1月11日、2022年5月期第2四半期の連結業績(2021年6月1日~2021年11月30日)を公表した。それによると、売上高3711億3800万円(前年同四半期は3641億7500万円)、営業利益149億7900万円(前年同四半期は182億920万円)、経常利益164億940万円(前年同四半期は195億4700万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益112億450万円(前年同四半期は130億720万円)だった。当第1四半期連結会計期間の期首より「収益認識に関する会計基準」等を適用しているため、当該基準等適用前の実績値に対する増減率は記載していない。


【ウエルシアHD】コロナ検査で8万件受付/第3クオーターは増収増益に転換/調剤併設率は79%に急伸

【ウエルシアHD】コロナ検査で8万件受付/第3クオーターは増収増益に転換/調剤併設率は79%に急伸

【2022.01.11配信】ウエルシアホールディングスは1月11日、2022年2月期第3四半期の決算説明会をオンラインで行った。この中で、コロナ対策として政府が進める「ワクチン・検査パッケージ」への早期の対応状況を説明し、12月24日開始から1月9日までに8万件の検査を受け付けたとした。第3四半期決算は増収減益も、第3クオーター単独では増収増益に転じた。調剤併設は前年同期から大きく伸ばし併設率は79%を超えた。リフィル処方箋導入への影響を記者に聞かれると、「土曜開局や部分的には日曜開局を進めている。ウエルシアはどこでも処方箋を受け付けられるという状況を目指す」と方針を述べた。


最新の投稿


【税制大綱】セルメ税制、薬局製造販売医薬品を一部対象に

【税制大綱】セルメ税制、薬局製造販売医薬品を一部対象に

【2025.12.19配信】自民党と日本維新の会がまとめた税制大綱が公表された。セルフメディケーション税制について期限延長と対象の変更等を記載。薬局製造販売医薬品についても、税制の対象となる一般用医薬品等と同じ成分を有効成分として含有するものを対象に加える。


日本初のOTC緊急避妊薬「ノルレボ」新発売/第一三共ヘルスケア

日本初のOTC緊急避妊薬「ノルレボ」新発売/第一三共ヘルスケア

【2025.12.18配信】 第一三共ヘルスケア株式会社(本社:東京都中央区、社長:内田高広氏)は12月18日、日本初となるOTC緊急避妊薬「ノルレボ」(要指導医薬品)を2026年2月2日(月)に発売すると公表した。価格(メーカー希望小売価格)は1錠 6800円(税込み 7480円)。


【厚労省】長期収載品の選定療養「患者負担2分の1以上」提案/中医協

【厚労省】長期収載品の選定療養「患者負担2分の1以上」提案/中医協

【2025.12.17配信】厚生労働省は12月17日に中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、長期収載品の選定療養についてを議題とし、「患者負担2分の1以上」を提案した。


【保険薬局協会】地域加算「基本料1」と「それ以外」で点数・実績要件統一を/次期改定要望

【保険薬局協会】地域加算「基本料1」と「それ以外」で点数・実績要件統一を/次期改定要望

【2025.12.11配信】日本保険薬局協会は12月11日に定例会見を開き、会長の三木田慎也氏が次期調剤報酬改定の要望事項を説明した。調剤基本料に紐づいて区分のある地域支援体制加算について、「基本料1」と「それ以外」での要件や点数を統一することを求めた。


【病院薬剤師会】診療報酬改定議論「期待」/転所時評価などの要望反映で

【病院薬剤師会】診療報酬改定議論「期待」/転所時評価などの要望反映で

【2025,12.10配信】日本病院薬剤師会(日病薬)は12月10日に定例会見を開き、厚労省中医協で議論の進んでいる次期診療報酬改定について、期待できるとの見方を示した。日病薬が要望事項に挙げていた転所時の情報共有への評価などが俎上にのっていることなどを評価した。


ランキング


>>総合人気ランキング