【中医協_調剤その2】「集中率85%超の基本料1」の薬局、「GE加算3」多く

【中医協_調剤その2】「集中率85%超の基本料1」の薬局、「GE加算3」多く

【2025.11.28配信】厚生労働省は11月28日に中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、「調剤その2」をテーマとした。この中で、事務局は「集中率85%超の調剤基本料1」の薬局に焦点を当てた。「集中率が高い薬局ほど備蓄品目数が少ないにもかかわらず、他の加算より高い点数の後発医薬品体制加算3を算定していた」とした。


「小規模乱立」の促進を懸念

 資料では、処方箋受付回数600回超かつ調剤基本料1の薬局における後発医薬品調剤体制加算の算定割合を提示。

 調剤基本料1算定薬局全体(n=28754)では、後発医薬品調剤体制加算1(21 点)が13.5%、後発医薬品調剤体制加算2(28点)が31.8%、後発医薬品調剤体制加算3(30点)が38.0%、算定なしが16.7%だった。

 それに対し、調剤基本料1で集中率85%以上の薬局(n=12424)では同じ加算順で、10.6%、29.1%、46.7 %、13.7%という結果。

 集中率が高い薬局では備蓄医薬品の品目数が少ないとのデータも提示。これらの結果に対し、資料では「処方箋集中率が高い薬局ほど備蓄品目数が少なく、より低コストで後発医薬品体制加算3を算定している」と問題視した。
 また、処方箋集中率が高く、薬剤師数が少ない小規模薬局が多く存在している「小規模乱立」の促進を懸念としている。

 損益率が高いとのデータも出ている。「処方箋集中率が85%以上であり、調剤基本料1を算定している月当たり処方箋受付回数が2,000回以下の薬局は、備蓄品目数が少ないにもかかわらず、令和6年度改定後、損益率は微増している」とされた。

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