調査は、一部の後発医薬品メーカーの不祥事に伴う業務停止などの影響により、後発医薬品の供給不足が発生していることを踏まえ、現場の薬局における後発医薬品の使用状況への影響などを把握するために実施したもの。
調査では、令和 3 年 1 月から令和 3 年 7 月を対象にした後発医薬品の使用率の状況を調べた。
そのほか、後発医薬品使用率の変化に伴う影響や、入手困難になっている医薬品やその背景と各薬局における主な代替策を聞いている。
その結果、令和 3 年 1 月と 7 月の単月使用率を比較すると、回答数166薬局のうち、使用率が減少したのは 84 薬局で、回答薬局の 50.6%となった。
減少率の分布を見ると、使用率が減少した 84 薬局のうち、5%以上減少したのは 8.3%、3~5%減少したのは 10.7%、1~3%減少したのは 52.3%、1%未満は 28.5%だった。なかでも最大で 10%以上も減少している薬局があった。
入手困難になっている医薬品は3173 品目で、困難な要因として、「出荷調整がかかっている」のは 2207 品目、「注文を断られた」のは 714 品目となっており、全体の 7 割が出荷調整で入手困難になっている(その他、未回答が 252 品目)。
入手困難になっている医薬品3173 品目のうち、「現在、在庫で対応している」のは 1693 品目と全体の半数以上を占める。また、「他メーカーの後発医薬品に切り替えて対応している」のは 582 品目、「先発品に切り替えて対応している」のは 470 品目、「同効薬に変更して調剤している」のは 162 品目、「患者さんの希望でやむを得ず他の薬局を紹介している」が 15 品目、その他(未回答含む)が 251 品目となっている。
入手困難になっている主な医薬品は、エルデカルシトールが「183」と回答数が最も多く、次いで、ビソフロロールが「134」、アルファカルシドールが「129」と続いている。
入手困難な主な医薬品は下記の通り(医薬品名、回答数)。
エルデカルシトール(骨粗鬆症薬) 183
ビソフロロール(高血圧症薬) 134
アルファカルシドール(骨粗鬆症薬) 129
オロパタジン(抗アレルギー薬) 123
プランルカスト(喘息薬) 111
エディロール(骨粗鬆症薬) 91
ランソプラゾール(消化性潰瘍薬) 89
トリアゾラム(睡眠薬) 78
なお、複数規格を有する品目または複数メーカーが存在するものについては、合算している。
調査期間は令和 3 年 7 月 27 日(火)~8 月 2 日(月)。メールで回答を受け付け集計した。
回答数は日本薬剤師会・医療保険委員会委員を介して協力が得られた 166 薬局。
【後発薬の供給状況】5割の薬局で後発薬使用率減少/入手困難な医薬品は3173 品目/薬剤師会調べ
【2021.08.06配信】日本薬剤師会は8月25日に、「後発医薬品の供給状況に関するアンケート結果について【速報】」を公表した。令和 3 年 1 月と 7 月それぞれの単月使用率を比較したところ、5割以上の薬局で減少していた。使用率が最も減少した薬局では、約10%の下げ幅となっている。入手困難な医薬品のうち、その要因の約7割は「出荷調整」。
関連する投稿
【中医協】後発薬調剤体制加算を廃止、医薬品の安定供給体制評価を新設
【2026.01.23配信】厚生労働省は1月23日に中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、「個別改定項目について(その1)」を議題とした。項目を列記するもので点数は未定。後発薬調剤体制加算を廃止し、医薬品の安定供給体制評価を新設するとした。
【日本薬剤師会】会員1671人減少、10万人切る/組織強化委員の報告書は年明け完成見込み
【2025.12.23配信】日本薬剤師会は12月23日に定例会見を開き、日本薬剤師会の全国会員数調査報告について報告した。
【日薬】森副会長「基本料1の議論、手をつけること考えていない」
【2025.12.03配信】日本薬剤師会は12月3日に定例会見を開いた。その場で中医協委員である副会長の森昌平氏は調剤基本料1を取り上げた議論に対して、日薬としては「対応は全く考えていない」と言及した。
【2025.12.03配信】日本薬剤師会(日薬)は12月3日に定例会見を開き、中医協での調剤報酬改定の議論について言及した。
【日本薬剤師会】財政審の改革提言に反論、「薬局増えても調剤報酬増えない」
【2025.11.05配信】日本薬剤師会は11月5日に会見を開いた。この中で、同日公表された財政制度等審議会(財政審)財政制度分科会の提言に対し反論した。
最新の投稿
【大木ヘルスケアHD】アフターピルの情報「しっかり届ける」/慎重な対応強調
【2026.02.13配信】ヘルスケア卸大手の大木ヘルスケアホールディングス(代表取締役社長:松井秀正氏)は2月13日にメディア向け説明会を開いた。その中で、アフターピルの情報提供について触れ、慎重な対応を強調。ただ、メーカー資材を中心として「必要な時に必要な情報を届けられるようにすることも仕事」とし、取り組んでいることを説明した。
【2026.02.13配信】厚生労働省は2月13日に中央社会保険医療協議会総会を開き、令和8年度診療報酬改定について答申した。後発薬調剤体制や供給体制、地域支援の要件を求める「地域支援・医薬品供給対応体制加算」はこれら要件の旧来の点数の合算から考えると3点の減点ともいえる。
【答申】調剤管理料「2区分」化では「7日以下」では増点の結果
【2026.02.13配信】厚生労働省は2月13日に中央社会保険医療協議会総会を開き、令和8年度診療報酬改定について答申した。調剤管理料(内服薬)では、「長期処方」(28日分以上)以外は10点となる。長期処方は60点。
【2026.02.13配信】厚生労働省は2月13日に中央社会保険医療協議会総会を開き、令和8年度診療報酬改定について答申した。調剤基本料「1」と「3ーハ」で2点増点する。
【日本保険薬局協会】門前薬局“減算”、「到底受け入れられない」/三木田会長
【2026.02.12配信】日本保険薬局協会は2月12日に定例会見を開いた。この中で会長の三木田慎也氏は、次期調剤報酬改定の項目、いわゆる“短冊”について触れ、「門前薬局等立地依存減算」について「到底、受け入れらない」と強調した。「患者さんの動向、患者の志向、いわゆるマーケットインの発想が調剤報酬をつくる側に全く意識されていない結果」と述べた。