【日本薬剤師会】緊急避妊薬の調査事業を報告/「世の中の流れはスイッチ化と理解」

【日本薬剤師会】緊急避妊薬の調査事業を報告/「世の中の流れはスイッチ化と理解」

【2025.05.22配信】日本薬剤師会(日薬)は5月22日に定例会見を開催した。その中で緊急避妊薬の薬局販売にかかる調査事業について報告した。


 会見の中で、記者から同剤のスイッチOTC化への日薬のスタンスを問われると、日薬常務理事の長津雅則氏は「今の世の中の流れとしてはスイッチ化ということ、スイッチ化に目的があるということも理解している」とした上で、「スイッチ化をあえて日薬が否定するということもない。ただし、スイッチ化された時にいかに適正に販売できるかというところが我々が関わるところ。安全に、適正に販売できる体制を今、この研究事業でも模索している」と述べた。
 「実際にOTC化された時には販売する薬局がしっかりと販売できるような体制を我々が提供していく」(長津氏)とした。

 調査事業は、「令和6年度 緊急避妊薬販売に係る環境整備のための調査事業」。報告書を5月14日に厚労省が公表していた。前年度の令和5年度事業から、協力薬局数を追加。薬剤師の追加研修を実施したり、妊娠の可能性に関するチェックリスト、フロー等の資材の見直しなどを行っていた。その結果、購入者の避妊成否確認について格段の改善がみられるなどの成果が上がっていた。
https://www.dgs-on-line.com/articles/2996

 今国会でも緊急避妊薬のスイッチ化に関する質疑が展開され、衆参で緊急避妊薬の全国の薬局での恒久的な販売に関する検討などに関連した附帯決議が採択されていた。
 これまで日本薬剤師会は、スイッチ化に関しては直接的な言及はしてこなかったが、薬剤師は医療用医薬品も提供してきた実績などがあることなどに触れてきた。国会質疑など、社会情勢が変化してきているのではないかとの質問に、長津常務理事が答えたもの。

 調査事業は令和7年度も進行中。長津氏は令和7年度事業について、研究のプロトコルなどには令和6年度事業から変更はないとした上で、「薬局で起きている事象についての深掘りができるように、薬剤師への調査手法を追加する」と説明した。

 具体的には、プロトコルに入っている「協力薬局への問い合わせ」が該当する。
 令和6年度事業でも「16歳未満の者の来客があった」「本人以外のみの来局があった」「服用3週間後に妊娠の有無を確認することに同意せず販売できなかった」等の協力薬局への質問項目がある。これらについて、令和7年度事業では協力薬局から研究班に報告し、研究班で薬局に対してヒアリングを深掘りすることを想定しているようだ。

この記事のライター

関連する投稿


【独自_3団体トップ鼎談③】「患者のためなのか」を問われた令和8年度調剤報酬改定/日本薬剤師会

【独自_3団体トップ鼎談③】「患者のためなのか」を問われた令和8年度調剤報酬改定/日本薬剤師会

【2026.09.27配信】日本薬剤師会(日薬)は、令和8年度調剤報酬改定について「患者のためなのかが問われた改定」との受け止めを明かした。都市部への新規出店に対して減点するとの措置についても、薬局集積について「患者が望んだことなのか」という考え方が成り立つとし、医療リソースの足りていない地域への対応を国として考えていくことの表れだとの見方も示した。日薬が取り組む「地域医薬品提供体制」によって、全国津々浦々に薬剤師のサービスを提供していく必要があると語った。


【日本薬剤師会】SNS開設、参加型も計画

【日本薬剤師会】SNS開設、参加型も計画

【2026.09.14配信】日本薬剤師会はこのほど、公式SNSを相次いで開設した。今後、会員や一般の薬剤師から広く意見を募るような参加型の取り組みも試みたいとの考えを示した。


【茨城県薬】県と「性暴力等被害者支援に関する協定書」を締結/薬局等での緊急避妊薬の一般販売開始受け

【茨城県薬】県と「性暴力等被害者支援に関する協定書」を締結/薬局等での緊急避妊薬の一般販売開始受け

【2026.09.08配信】茨城県は9月7日、茨城県薬剤師会と「性暴力等被害者支援に関する協定書」を締結したと公表した。茨城県のほか、いばらき被害者支援センター、茨城県産婦人科医会、茨城県医師会、県警察で構成する「性暴力被害者サポートネットワーク茨城」に県薬も参画。県薬は相談窓口の周知や同意に基づく情報提供の役割を担う。


今年の秋は新潟へ! 「第59回日本薬剤師会学術大会」見どころ紹介

今年の秋は新潟へ! 「第59回日本薬剤師会学術大会」見どころ紹介

【2026.07.24配信】「第59回日本薬剤師会学術大会」が2026年10月11日(日)~12日(月・祝)の2日間、新潟で開催される(大会運営委員長:新潟県薬剤師会会長荻野構一氏)。本記事では同大会の見どころを紹介する。


【日薬学術大会(新潟)会見】「2040年を目指す薬剤師の起爆剤」に/大会長・荻野構一氏(新潟県薬剤師会会長)

【日薬学術大会(新潟)会見】「2040年を目指す薬剤師の起爆剤」に/大会長・荻野構一氏(新潟県薬剤師会会長)

【2026.07.22配信】今年10月に開催を予定している日本薬剤師会学術大会(新潟)の会見が開かれた。


最新の投稿


【日本保険薬局協会】アイン敷地内薬局裁判めぐり、改めての処分「考えていない」

【日本保険薬局協会】アイン敷地内薬局裁判めぐり、改めての処分「考えていない」

【2026.10.08配信】日本保険薬局協会は10月8日に定例会見を開いた。


【日本保険薬局協会】中医協への参加要望「2号側でなく“産業”側で」

【日本保険薬局協会】中医協への参加要望「2号側でなく“産業”側で」

【2026.10.08配信】日本保険薬局協会は10月8日、定例会見を開き、骨太方針への見解を公表。この中で社会保障審議会の関係部会、および中医協への保険薬局事業者を代表する委員の参画を求めた。


【日本保険薬局協会】骨太方針へ見解表明/「治験支援薬局」にも積極的に取り組む

【日本保険薬局協会】骨太方針へ見解表明/「治験支援薬局」にも積極的に取り組む

【2026.10.08配信】日本保険薬局協会は10月8日に定例会見を開催。政府から公表された骨太方針に対する見解を表明した。


【中医協】日薬渡邊副会長、包装単位考慮を要請/全錠出ないと「平均乖離率割っている状況」

【中医協】日薬渡邊副会長、包装単位考慮を要請/全錠出ないと「平均乖離率割っている状況」

【2026.10.07配信】厚生労働省は10月7日に中央社会保険医療協議会(中医協)薬価専門部会を開き、「令和9年度薬価改定について」を議論した。この中で日本薬剤師会副会長の渡邊大記氏は、改めて製薬産業に対し、販売包装単位への考慮を求めた。


【薬剤師臨床研修】厚労省概算要求10億円/日病薬は歓迎意向

【薬剤師臨床研修】厚労省概算要求10億円/日病薬は歓迎意向

【2026.10.07配信】日本病院薬剤師会(日病薬)は10月7日に定例会見を開き、厚労省の令和9年度概算要求について、歓迎する意向を示した。


ランキング


>>総合人気ランキング