この中で石川県「白山石川医療企業団」(公立松任石川中央病院)が取り組みについて報告した。
同院では今年6月から原則、電子処方箋に一本化したという。紙の処方箋と並行する方がむしろ業務負担や混乱があるとの判断があったようだ。
FAXコーナーのような位置付けで民間の処方箋事前送信アプリなどを患者に活用してもらい、「控え」等を送ってもらうことで患者間での混乱は少なかったようだ。
会議では成功の要因を問う質問が出ると、白山石川医療企業団の横山邦彦氏は、「地域の医療関係者間の日頃からの顔の見える関係」と回答した。当地では以前から医療情報の共有、連携会議の開催などの素地があった。
会議の構成員からは、横山氏のようなリーダーの存在や、中核病院での取り組みが地域にもたらす影響の大きさを指摘する声が挙がった。
地元である石川県薬剤師会も、対応に向けて注力。常務理事の伊藤昭一氏は、地域薬局への依頼、ベンダーへの協力要請などに注力したと話した。
対応への依頼に対しては、「調剤結果の(電子処方箋管理サービスへの)登録は努力義務ですよね?」という反応の薬局もあったという。
活動の結果、石川県内の薬局においては全国でも随一の電子処方箋導入率となっている。
また、伊藤氏は、電子処方箋の価値を地元が感じた契機として能登半島地震の存在も挙げた。オンライン資格確認では請求ベースのレセプト情報であるために情報のアップデートに数カ月間のタイムラグが発生するが、薬局が積極的に調剤結果を電子処方箋管理サービスに登録していたため、リアルタイムの薬剤情報が確認できたという。
【電子処方箋推進会議】電子処方箋に“一本化”の取り組みも報告/石川県「松任石川中央病院」
【2024.09.12配信】厚生労働省は9月11日、「第3回電子処方箋推進会議」を開き、導入の課題や対応などについて議論した。
関連する投稿
【2025.07.01配信】厚生労働省は7月1日、第7回「医療DX令和ビジョン2030」を開催し、電子処方箋普及の新目標を公表した。
【マイナ保険証】活用で「多重受診・過剰処方」発見効果/日本保険薬局協会調査
【2025.06.12配信】日本保険薬局協会は6月12日に定例会見を開き、「保険薬局における医療DX活用と業務貢献等の実態調査」の結果を説明した。「多重受診・過剰処方」の発見など効果がみられた。
【PHRを含めた地域連携システム】東邦大学医療センター佐倉病院に導入/東和薬品とTIS
【2025.02.19配信】東和薬品とTISは2月18日、両社共同でシステム「ヘルスケアパスポート」を邦大学医療センター佐倉病院に導入したと公表した。同システムはTISが提供しているもので、PHRを含む地域医療連携システムであり、同社は「外来がん化学療法の副作用症状の報告負担を軽減することで薬局・病院の薬剤師によるタイムリーな連携と患者さんに寄り添ったケアの実現」に資するものとしている。
【2025.01.20配信】厚生労働省は1月23日から、電子処方箋の院内処方登録機能のプレ運用を開始する。
「電子処方箋の誤表示問題」の背景にあるもの/鳥飼幸太氏に聞く<群馬大学医学部附属病院システム統合センター准教授>
【2025.01.07配信】2024年12月、厚労省は電子処方箋において処方とは異なる医薬品が薬局側で表示される事例が確認されたとして、いったん電子処方箋の発行を停止、一斉点検に入った。重大な健康被害につながる可能性のある事象だ。確認された事象は、医療機関や薬局が使っている独自コードを、電子処方箋が用いるマスタコードに紐づける際のミスで発生した。問題発生の根本には何があったのか。そして、今後、どのような施策が求められるのか。厚労省の電子処方箋等検討ワーキンググループの構成員でもあり、医療情報学の研究者である鳥飼幸太氏(群馬大学医学部附属病院システム統合センター准教授)に聞いた。
最新の投稿
【東京都薬剤師会】“小規模な薬局を大規模へ”は「許しがたい」/髙橋会長
【2026.01.09配信】東京都薬剤師会(都薬)は1月9日に定例会見を開いた。その中で髙橋正夫会長は調剤報酬改定の議論に触れ、小規模な薬局を大規模へといった方向については「許しがたいという感覚を持っている」と憤りを示した。
【中医協】診療側意見、「かかりつけ薬剤師・薬局に対する評価」要望
【2025.12.26配信】厚生労働省は12月26日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開いた。令和8年度診療報酬改定への各号意見が表明された。
【中医協】支払側意見、調剤基本料1除外を要望/600 回超かつ集中率 85%超、特に都市部薬局で
【2025.12.26配信】厚生労働省は12月26日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開いた。令和8年度診療報酬改定への各号意見が表明された。
【令和8年度診療報酬改定】本体+3.09%、令和8年度及び令和9年度の2年度平均として
【2025.12.24配信】12月24日の予算大臣折衝を踏まえて、令和8年度の診療報酬改定が決定した。令和8年度及び令和9年度の2年度平均として、本体を+3.09%とする。令和8年度+2.41%、令和9年度 +3.77%とする。
【2025.12.24配信】厚生労働省は12月24日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、オンライン受診施設に関して保険薬局内の開設に関する課題を提示した。委員からは、いわゆる療担規則に規定のある「経済上の利益の提供による誘引の禁止」などに照らすと懸念があるとして反対意見が相次いだ。