後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)の選定療養については、令和6年10月1日から施行されることになっている。施行の際には、保険医療機関及び保険薬局において費用徴収その他必要な事項を掲示することとなるほか、処方箋様式の改正などが行われることになっている。
また、保険薬局においては、選定療養の対象となる長期収載品を選択しようとする患者へ説明を行った場合の調剤報酬の評価として、特定薬剤管理指導加算3の「ロ」(①選定療養の対象となる長期収載品を選択しようとする患者への説明、または、②医薬品の供給状況の都合上、前回調剤した銘柄から別の銘柄に変更する必要がある際の患者への説明)が新設されたが、現在、日本薬剤師会などに対して、選定療養の施行前の算定の可否に関する問い合わせが寄せられているという。
こうした問い合わせに関して、日薬としては「調剤報酬点数上の取り扱いは別として」とした上で、選定療養に係る取り扱いに関しては、制度に関する詳細な説明や計算方法などについて厚生労働省において今後さらに示されるものであり、これらを踏まえて保険医療機関・保険薬局での準備が進められていくこと、現状では診療・処方側を含む環境が整っていない状態であること、患者に対して十分な説明が可能であるかといったことなどを踏まえれば、選定療養の施行前・適用前に特定薬剤管理指導加算3の「ロ」の前述①に該当するとして算定を行うことは、現時点においては慎重に考えていただく必要があるとしている。
【日本薬剤師会】特定薬剤管理指導加算3の「ロ」の算定、「現時点においては慎重に」
【2024.06.06配信】日本薬剤師会は6月5日、都道府県薬剤師会担当役員宛てに、「長期収載品の選定療養に係る調剤報酬点数の取り扱い(特定薬剤管理指導加算3の「ロ」の算定)について」を発出した。「現時点においては慎重に考えていただく必要がある」としている。
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