【規制改革会議議事録】佐藤WG座長「成分の規制の必要も」/“濫用薬”の販売制度問題で

【規制改革会議議事録】佐藤WG座長「成分の規制の必要も」/“濫用薬”の販売制度問題で

【2024.01.24配信】内閣府規制改革推進会議は、1月24日までに令和5年12月26日開催の会議議事録を公開した。その中で「健康・医療・介護ワーキング・グループ」(WG)の佐藤主光座長は濫用のおそれのある医薬品成分の規制などについて指摘している。


佐藤座長、「中間答申で盛り込まれなかったこと」3点を指摘

 令和5年12月26日開催の規制改革推進会議の議事録の中で、「健康・医療・介護ワーキング・グループ」(WG)の佐藤主光座長は、「今回の中期答申で盛り込まれなかったこと」について3点を指摘している。

 1つ目は、タスクシェアについてで、具体的には訪問看護ステーションの常備薬剤について言及した。人材が不足する中、医師、介護、薬剤師の専門領域の壁を越えて互いに仕事を分かち合うということが求められているとした上で、「例えば訪問看護ステーションにおいて薬を常備して、非常時・緊急時においてはその薬を使うであるとか、あるいは在宅医療における見守りであるとか、こういった形において専門領域を超えたタスクシェアというのはまだまだやるべきことがあるのかと考えております」と述べている。

デジタル技術活用による医薬品の「受け渡し店舗」の上限設定など「早急に見直し必要」

 2つ目が、デジタル技術を使ったコンビニ等における医薬品の遠隔販売について。消費者の利便性を高めるという観点から見れば有意義なことだとした上で、現在の厚生労働省の姿勢については「かなり慎重」と指摘。受け渡し店舗の上限設定などに疑問を投げかけている。「例えば管理店舗の管理できる販売店舗の数の規制であるとか、あるいは販売店舗においては画像で必ず人の顔が見えるような設備を置かなければならないといったことは消費者の利便性を損なうばかりではなく、事業としての採算性も損なうということになると思います。また、政府が今進めております経済のDX化というところにもかなわないと思いますので、このあたりは早急に見直しが必要かと思います」としている。

「中毒につながるような成分を直接的に規制するところまで踏み切る必要がある」

 3つ目が、オーバードーズ対策について。佐藤座長は、「規制改革というのは決して規制緩和一辺倒ではない。やるべき規制は強化する必要がある」と述べた上で、「そこにおいて問われるのはその実効性」と指摘。対面とオンラインに同様の規制を求める姿勢と同時に、濫用のおそれのある医薬品成分自体への規制の必要性も指摘した。
 「今のところ、例えばオンラインであれ、対面であれ、販売において様々な規制をかける、例えば消費者の挙動を見て怪しいかどうかを判断するとか、かなりそういったところに偏った規制になりますが、これは逆に効果がないばかりでなく現場に負荷をかけるものだと思います。むしろ場合によっては例えば中毒につながるような成分を直接的に規制する、いわゆる供給規制というところにまで踏み切る必要があるかと考えます。我々の委員の言葉を借りれば、ここは大人の責任としてしっかりと取り組むべきことだと考えております」と述べた。

この記事のライター

関連する投稿


【厚労省_令和6年度医薬品販売制度実態把握調査】“濫用薬”販売方法で改善みられる

【厚労省_令和6年度医薬品販売制度実態把握調査】“濫用薬”販売方法で改善みられる

【2025.08.26配信】厚生労働省は8月22日、「令和6年度医薬品販売制度実態把握調査」の結果を公表した。同調査は、薬局・店舗販売業の許可を得た店舗が医薬品の販売に際し、店舗やインターネットで消費者に適切に説明を行っているかどうか等について調べたもの。令和6年度の調査は、前年度に引き続き一般用医薬品のインターネットでの販売状況や要指導医薬品の店舗での販売状況を含めた調査を実施した。


【規制改革WG】事前処方・調剤の質疑への回答公表/在宅医療における円滑な薬物治療の提供で

【規制改革WG】事前処方・調剤の質疑への回答公表/在宅医療における円滑な薬物治療の提供で

【2025.05.01配信】規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ(第5回)」が5月1日、開催された。その中で令和7年3月14日に開催された「第2回健康・医療・介護 WG」に関する委員・専門委員からの追加質疑・意見に対する厚生労働省の回答を公表した。


【“濫用薬”】デキストロメトルファン、「直ちに指定を」/嶋根研究班

【“濫用薬”】デキストロメトルファン、「直ちに指定を」/嶋根研究班

【2025.04.15配信】国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所は、「濫用等のおそれのある医薬品の成分指定に係る研究(2024年)」の報告書をホームページに掲載した。


【市販薬の乱用】中学生にも/過去1年間の経験率は1.8%、55人に1人/嶋根研究班

【市販薬の乱用】中学生にも/過去1年間の経験率は1.8%、55人に1人/嶋根研究班

【2025.04.15配信】国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所は、「飲酒・喫煙・薬物乱用についての全国中学生意識・実態調査(2024年)」の報告書をホームページに掲載した。


【規制改革推進会議WG】訪看ステーションへの薬剤配置、輸液以外も再検討を/日本訪問看護財団

【規制改革推進会議WG】訪看ステーションへの薬剤配置、輸液以外も再検討を/日本訪問看護財団

【2025.03.14配信】規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ」が3月14日に開かれた。


最新の投稿


【薬剤師・藤田洋司衆院議員】「全ての薬局で国民守っている」/国会質疑

【薬剤師・藤田洋司衆院議員】「全ての薬局で国民守っている」/国会質疑

【2026.05.13配信】2026年の衆院選で初当選した薬剤師の藤田洋司議員(京都2区)が、5月13日の衆議院厚生労働員会で初国会質疑に立った。財務省から薬局の総量コントロールの検討等が提案されていることを念頭に、形態や規模にかかわらず「全ての薬局で国民守っている」と主張し、現場の実態を踏まえた政策を求めた。


【サツドラ】登録販売者研修の不適切運用で謝罪/21名が別人で受講

【サツドラ】登録販売者研修の不適切運用で謝罪/21名が別人で受講

【2026.05.12配信】株式会社サッポロドラッグストアー(代表取締役社長CEO 富山浩樹氏)は5月12日、「登録販売者継続的研修に関する不適切運用についてのお詫びとご報告」を公表した。


【厚労省】「調剤ベースアップ評価料届出様式の書き方」公表

【厚労省】「調剤ベースアップ評価料届出様式の書き方」公表

【2026.05.12配信】厚生労働省は5月8日、令和8年度調剤報酬改定で新設された「調剤ベースアップ評価料」について、「様式の作成方法(わかりやすい説明資料)」などを公表。動画も用意している。【資料】https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001698609.pdf 【動画】https://www.youtube.com/watch?v=YvbsuxTpYfo


【調剤報酬改定_疑義解釈】小児向けアドレナリン点鼻液、一度に2瓶まで調剤可能

【調剤報酬改定_疑義解釈】小児向けアドレナリン点鼻液、一度に2瓶まで調剤可能

【2026.05.12配信】厚生労働省は5月8日に令和8年度調剤報酬改定の「疑義解釈資料の送付について(その5)」を発出した。


【門前薬局減算】令和8年6月1日以降の新規指定薬局は翌年からの適用あり

【門前薬局減算】令和8年6月1日以降の新規指定薬局は翌年からの適用あり

【2026.05.12配信】厚生労働省は5月8日に令和8年度調剤報酬改定の「疑義解釈資料(その5)」を発出した。


ランキング


>>総合人気ランキング