【規制改革会議WG】「医師による薬局紹介の緩和」要望/「オンライン診療の場合、薬局に在庫が無い場合がある」/日本フランチャイズチェーン協会要望

【規制改革会議WG】「医師による薬局紹介の緩和」要望/「オンライン診療の場合、薬局に在庫が無い場合がある」/日本フランチャイズチェーン協会要望

【2023.02.13配信】内閣府規制改革推進会議は2月13日、「医療・介護・感染症対策ワーキング・グループ(第6回)」を開催。その中で、「医師による薬局紹介の緩和」に関する議論を取り上げた。


 要望は「規制改革ホットライン処理方針」の進捗を報告したもの。
 昨年11月18日時点で、「医師による薬局紹介の緩和」について、一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会から要望があった。
 これに対し、昨年12月14日の時点で厚労省は「対応不可」との回答を行なっているが、規制改革推進会議としては今後、各ワーキング・グループで検討を行う事項とした。

 日本フランチャイズチェーン協会は、「現状、オンライン診療の際も医薬分業における医師による薬局紹介の禁止が適用されているが、この部分に関して規制緩和を検討していただきたい」と要望。 
 このためには療担規則などで“医師による薬局紹介が禁止されている”ことが障害になっているとした。
 協会は、「医薬分業の必要性を理解している」としつつも、オンライン診療が今後拡大していく中では、「このルールがあることにより、消費 者利便性としてデメリットになることもあると考える。 オンライン診療の場合は、近隣の処方箋取扱い薬局に行くことが多いが、実際訪問して、欲しい薬の在庫が無い場合があり、薬の取寄せ等により、実際の処方が遅れるケースもあると考える。 オンライン診療の推進拡大、また、消費者の利便性の向上のためにも、規制の緩和を検討していただきたい」としている。

 厚労省サイドは、制度の現状を説明した上で、「保険薬局の保険医療機関からの独立性に関する取扱いを明確化するとともに、適正な医薬分業の推進を図り、 特定の調剤薬局への患者誘導につながる蓋然性が極めて高いことからこれを禁止することを目的としている規定である」として、「見直しについては慎重な検討が必要と考えている」と回答している。

 ただ、規制改革推進会議としては今後、各ワーキング・グループで検討を行う事項としているため、さらなる議論が進められる見通し。

この記事のライター

関連する投稿


【規制改革WG】事前処方・調剤の質疑への回答公表/在宅医療における円滑な薬物治療の提供で

【規制改革WG】事前処方・調剤の質疑への回答公表/在宅医療における円滑な薬物治療の提供で

【2025.05.01配信】規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ(第5回)」が5月1日、開催された。その中で令和7年3月14日に開催された「第2回健康・医療・介護 WG」に関する委員・専門委員からの追加質疑・意見に対する厚生労働省の回答を公表した。


【規制改革推進会議WG】訪看ステーションへの薬剤配置、輸液以外も再検討を/日本訪問看護財団

【規制改革推進会議WG】訪看ステーションへの薬剤配置、輸液以外も再検討を/日本訪問看護財団

【2025.03.14配信】規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ」が3月14日に開かれた。


【規制改革推進会議WG】提案「調剤前に薬局で登録医師の確認が必要な医薬品の確認方法の統一」

【規制改革推進会議WG】提案「調剤前に薬局で登録医師の確認が必要な医薬品の確認方法の統一」

【2025.03.06配信】3月6日に規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ」が開催された。その中で、規制改革ホットラインの提案事項、およびそれに対する令和6年10月18日から令和6年12月16日までの関係省庁の回答、加えてWGとしての処理方針が報告された。


【規制改革】薬局の処方箋40枚規定、「再検討」を厚労省に要望

【規制改革】薬局の処方箋40枚規定、「再検討」を厚労省に要望

【2024.09.30配信】内閣府規制改革推進会議「第1回 健康・医療・介護ワーキング・グループ」が9月30日に開かれた。この中で、規制改革ホットライン処理方針 (令和6年3月16日から令和6年7月19日までの回答)が報告され、「薬局に係る40枚規制」について 厚労省に再検討を要請するとした。厚労省サイドは「検討を予定」と回答しつつも、「慎重に検討する必要がある」としている。


【規制改革推進会議】規制緩和求めた「住田町」 / “町唯一の”薬局「夜間休日対応、連携で可能」

【規制改革推進会議】規制緩和求めた「住田町」 / “町唯一の”薬局「夜間休日対応、連携で可能」

【2024.05.08配信】4月26日に開かれた内閣府の規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ」(WG) では、「在宅医療における円滑な薬物治療の提供について」が議題の1つとなり、岩手県気仙郡住田町の町長から訪問看護ステーションへの薬剤ストックの提案がされた。同町で唯一である薬局が本紙取材に応えた。


最新の投稿


【病院薬剤師会】診療報酬改定議論「期待」/転所時評価などの要望反映で

【病院薬剤師会】診療報酬改定議論「期待」/転所時評価などの要望反映で

【2025,12.10配信】日本病院薬剤師会(日病薬)は12月10日に定例会見を開き、厚労省中医協で議論の進んでいる次期診療報酬改定について、期待できるとの見方を示した。日病薬が要望事項に挙げていた転所時の情報共有への評価などが俎上にのっていることなどを評価した。


【基本料1問題】大阪府薬に続き都薬も「断じて反対」表明

【基本料1問題】大阪府薬に続き都薬も「断じて反対」表明

【2025.12.07配信】東京都薬剤師会(都薬)は12月5日に定例会見を開き、中医協で規模の小さな薬局が該当することが多い「調剤基本料1」の除外範囲を拡大するとの議論について言及。特に大阪府と東京都に該当地域のある「特別区」が名指しされていることについて、都薬会長の髙橋正夫氏は、「大阪府薬が会見で“絶対に許さない”と表明されているが、都薬も同じ考えだ」と話した。


【ドラッグストア協会】かかりつけ薬剤師「在籍年数」延長に反対

【ドラッグストア協会】かかりつけ薬剤師「在籍年数」延長に反対

【2025.12.06配信】日本チェーンドラッグストア協会は12月5日に定例会見を開き、調剤報酬改定への要望を説明した。かかりつけ薬剤師指導料の要件見直しについても要望した。


【ドラッグストア協会】敷地内薬局「ただし書き」撤廃でも、「新規開局に限定を」

【ドラッグストア協会】敷地内薬局「ただし書き」撤廃でも、「新規開局に限定を」

【2025.12.06配信】日本チェーンドラッグストア協会は12月5日に定例会見を開き、調剤報酬改定への要望を説明した。敷地内薬局について、施設基準において「ただし、当該保険薬局の所在する建物内に診療所が所在している場合を除く」という「ただし書き」を削除すべきとの意見が出ていることに対し、撤廃でされたとしても新規開局に限定すべきといった要望を表明した。


【ドラッグストア協会】敷地内薬局「連座制導入」なら「薬局事業撤退せざるを得ない」

【ドラッグストア協会】敷地内薬局「連座制導入」なら「薬局事業撤退せざるを得ない」

【2025.12.05配信】日本チェーンドラッグストア協会12月5日に定例会見を開き、調剤報酬改定要望をを表明した。その中で、敷地内薬局「連座制導入」なら薬局事業から撤退せざるを得ないなどと、強い抵抗感を示した。


ランキング


>>総合人気ランキング