【緊急避妊薬のスイッチ化】当の薬局薬剤師はどう考えているのか?<3>/日本保険薬局協会は「賛成」、ただし「ルール作り必要」

【緊急避妊薬のスイッチ化】当の薬局薬剤師はどう考えているのか?<3>/日本保険薬局協会は「賛成」、ただし「ルール作り必要」

【2021.06.10配信】厚生労働省は6月7日、「第16回 医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議」(スイッチ検討会議)を開き、緊急避妊薬のスイッチに関して議論を再開することとした。当の薬局業界はどのようにこの問題を捉えているのか。日本保険薬局協会会長の首藤正一氏は6月10日の会見でこの問題に触れ、「OTC化に賛成する」という考えを示した。一方、「手放しで賛成ではなく一定のルールは必要」とし、「期間が経つと要指導医薬品の分類ではなくなったしまう」制度の在り方などの検討が必要とした。


 日本保険薬局協会会長の首藤正一会長は、緊急避妊薬をOTC化することに対し、賛成との考えを示した。薬剤師の資質向上やルール作りが必要としつつも、基本的に薬局薬剤師からの販売により「女性の利益につながるものではないかと思っている」との考えだ。

 6月10日の定例会見の場で、前日に公表された「骨太の方針」に、「女性の活躍」の項で「緊急避妊薬を処方箋なしに薬局で適切に利用できるようにすることについて、本年度中に検討を開始し、国内外の状況等を踏まえ、検討を進める」と明記されたことに関連して発言したもの。 

 首藤会長は「この問題を賛成か反対に、白黒をつけるとしたら、賛成だ」と述べた。
 一方、「手放しで賛成ではない」とし、「薬剤師の資質向上や一定のルール作りが必要」との考えも示した。

 薬局の状況については、「現在はオンライン診療での対応などになるが、薬剤師の研修や対応薬局が増えている。思った以上にたくさんの薬局が取り組みを進めている。OTC化により薬剤師が応対することになるが、研修の充実や不適切な使われないようにすること、またプライバシーが守られる対応が必要になる」とした。

 さらに、現在のOTC薬の制度の見直しも必要との考えを示した。「現行の医療用医薬品から一般用医薬品へのスイッチでは、まずは要指導医薬品になったあと、要指導薬から第1類医薬品、第2類医薬品、第3類医薬品への移行していく。要指導医薬品に求められているような(厳しい)指導の必要がなくなるため、こういったあたりのルールの整備も必要だ」と話した。
 さらに、応対する薬剤師に関しても、現在のように研修を終えた薬剤師に販売を認めるなどのルール作りの検討も必要との認識を示した。

この記事のライター

関連する投稿


【日本保険薬局協会】調剤報酬の解説を作成/正会員限定で会員のメリット訴求

【日本保険薬局協会】調剤報酬の解説を作成/正会員限定で会員のメリット訴求

【2026.06.11配信】日本保険薬局協会は6月11日、定例会見を開いた。この中で「調剤報酬等に係る解説」を作成したことを報告。協会正会員限定への提供とすることで、協会会員のメリットも訴求したい考え。


【ED治療スイッチ薬】7月31日よりツルハ・ウエルシア等で先行発売開始/エスエス製薬

【ED治療スイッチ薬】7月31日よりツルハ・ウエルシア等で先行発売開始/エスエス製薬

【2026.06.10配信】エスエス製薬(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:元島陽子氏)は6月10日、日本初のED用市販薬「シアリス」(要指導医薬品)を2026年7月31日(金)より先行発売すると公表した。


【症状ごとの生活者における対処情報集】東京都医師会も参画し作成へ/セルフメディディケーション推進のデメリット低減

【症状ごとの生活者における対処情報集】東京都医師会も参画し作成へ/セルフメディディケーション推進のデメリット低減

【2026.06.09配信】6月6・7日に開かれた「第20回学術大会 日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会」で、「症状毎の生活者対処情報集の構築・提供プロジェクト」が令和8年度「厚生労働科学特別研究事業」の研究課題として採択されたことが報告された。


【日本保険薬局協会】財政審提言に反論「民間の薬局をどう大規模化・集約化するのか」

【日本保険薬局協会】財政審提言に反論「民間の薬局をどう大規模化・集約化するのか」

【2026.05.14配信】日本保険薬局協会(NPhA)は5月14日に定例会見を開き、財務省の財政制度等審議会(財政審)から薬局の大規模化・集約化などが提言されていることに反論した。「民間の薬局をどう大規模化・集約化するのか」との疑問を呈した上で、「規模の大小や立地ではなく役割や機能、アウトプットで評価すべき」との考えを示した。


【日本保険薬局協会】管理薬剤師の適切な配置で注意喚起発出/会員企業子会社の不祥事受け

【日本保険薬局協会】管理薬剤師の適切な配置で注意喚起発出/会員企業子会社の不祥事受け

【2026.03.12配信】日本保険薬局協会は3月12日に定例会見を開いた。この中で協会会員企業子会社の不祥事受けて、管理薬剤師の適切な配置に関する注意喚起を発出したことを明らかにした。


最新の投稿


【東京都薬剤師会】“都市部薬局”、例外規定は次回見直しも/髙橋氏会長挨拶

【2026.06.20配信】東京都薬剤師会(都薬)は6月20日に通常総会を開催した。


【厚労省】情報更新「保険診療(調剤)の理解のために」

【厚労省】情報更新「保険診療(調剤)の理解のために」

【2026.06.19配信】厚生労働省は6月18日、「保険診療(調剤)の理解のために」の情報を更新した。


【厚労省】防風通聖散と大柴胡湯をセルメ税制の対象外に

【厚労省】防風通聖散と大柴胡湯をセルメ税制の対象外に

【2026.06.19配信】厚生労働省は「第5回セルフケア・セルフメディケーション推進に関する有識者検討会」を令和8年6月15日〜令和8年6月19日まで非公開で開催し、このほど議事要旨を公開した。税制の対象から除外する非スイッチOTC医薬品について議論し、防風通聖散と大柴胡湯をセルメ税制の対象外にすることとした。


【薬学生が健康イベント参加】福岡大学、将来のキャリア意欲育成するプログラム

【薬学生が健康イベント参加】福岡大学、将来のキャリア意欲育成するプログラム

【2026.06.19配信】福岡大学薬学部の薬学生がこのほど、健康イベント「HakataCCo」に薬学生が参加した。学生が将来のキャリアに必要な意欲、態度、能力を育成することを目的とした課題解決型プログラムの一環。


【マンジャロ適用外使用問題】「医師の裁量権どころか常識を疑うような投与も」/厚労省部会で指摘

【マンジャロ適用外使用問題】「医師の裁量権どころか常識を疑うような投与も」/厚労省部会で指摘

【2026.06.18配信】厚生労働省は6月18日に令和8年度第1回薬事審議会医薬品等安全対策部会を開き、GLP-1受容体作動薬における適用外使用について議題とした。


ランキング


>>総合人気ランキング