新型コロナウイルス対策への安心感の違いで、再来店意思に3倍以上の差

新型コロナウイルス対策への安心感の違いで、再来店意思に3倍以上の差

【2020.09.11配信】小売店舗における新型コロナウイルス対策に不安を感じる場合、再来店意思に3倍以上の差が出ることが分かった。コンサル企業であるMS&Consultingは、同社が提供する覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ」によって、セルフ小売店舗における新型コロナウイルス対策への満足度を調査した。その結果、対策に対して不安を感じる店舗は10.5%あり、非常に安心と答えた場合の再来店意思の満点獲得比率は、不安と答えた場合の3.2倍に上るという結果になった。


 小売店舗における新型コロナウイルス対策に不安を感じる場合、再来店意思に3倍以上の差が出ることが分かった。
 
 コンサル企業であるMS&Consultingは、同社が提供する覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ」によって、セルフ小売店舗における新型コロナウイルス対策への満足度を調査した。

 その結果、対策に対して不安を感じる店舗は10.5%あり、非常に安心と答えた場合の再来店意思の満点獲得比率は、不安と答えた場合の3.2倍に上るという結果になった。
 緊急事態宣言が全国で解除されて以降も新規陽性者数の増加が報道されている中で、新型コロナウイルス対策への安心感が、再来店意思に大きく影響を及ぼすことが分かった。

 調査期間は、2020年7月1日~7月31日。調査数は344。調査対象は、スーパー、ドラックストア、食品、食物販など接客が少ないセルフ小売業態315店舗。
 調査方法は同社サービスの覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ」を活用。

 再来店意思の満点獲得比率は、顧客の再来店意思を確認している設問「また来たいと思われましたか。」において、回答項目の中で満点の回答をどのくらいの割合で獲得しているか、を示した値。回答項目は、「5点:必ず来たい、4点:また来たい、2点:たぶん来ない、1点:絶対に来ない」の4段階評価。

 調査では、「感染症の心配なく、店舗を安心して利用できると感じましたか」に対しては、「非常に不安を感じた」と「やや安心感に欠けた」を合わせた不安に感じられた店舗は10.5%に留まり、90%近い店舗は新型コロナウイルス対策に安心感を持たれていることが分かった。先行してリリースしていた外食店舗における新型コロナウイルス対策調査結果では、不安に感じられた店舗が28.3%あり、「非常に安心だった」の回答割合は28.6%とセルフ小売店舗の結果に比べて半分ほどであるため、セルフ小売業界のほうがコロナ対策において安心感を持たれていることが分かる。

 また、「新型コロナウイルス対策への安心感と再来店意思の関係」では、「また来たいと思われましたか(再来店意思)」に対し、「非常に安心」と回答された場合、再来店意思満点獲得率が61.1%で「問題なし」は29.3%となり、「非常に安心」と「問題なし」で2倍以上の差があることが分かりました。また、「不安」と回答された場合は「非常に安心」と比較し3倍以上の開きとなるものの、再来店意思満点獲得率が19.0%あり、「問題なし」の29.3%と約10ポイントしか差がなかった。
 コロナ対策で顧客に「非常に安心」と感じていただくことが、リピート率を向上させるためには重要であると考えられる。

「お客様に安心感を与える感染症対策」で強化が必要なのは「カゴやカートなど備品の消毒」と「他のお客様との接触を避けられる工夫」

 「お客様に安心感を与える感染症対策」では、「非常に安心」「問題なし」「不安」と回答されたデータの各設問項目に対する実施率を算出し、表1は「非常に安心」から「問題なし」を引き、表2は「問題なし」から「不安」を引き、その差が大きい上位5項目を抽出した。
 表1から、「十分な換気」や「他のお客様との接触を避けられる工夫」など物を設置して完了する取り組みは、「問題なし」「非常に安心」の双方で実施率が高いことが伺えますが、「カゴやカートなど備品の消毒」「スタッフから店舗の感染症対策に関する説明」などスタッフからの能動的なアクションが必要な取り組みは、「問題なし」と評価された店舗でも極端に低いことが分かる。
 また、表1における上位3項目は「非常に安心」と「問題なし」の差が約30ポイントだが、下位2項目は差が20ポイントを下回っている。このことからスタッフからの積極的なアプローチが顧客からの「非常に安心」という評価につながっていると考えられる。

 表2から「不安」と評価されてしまった店舗では、「他のお客様との接触を避けられる工夫」の実施率が30%台と、密な状態を作ってしまっていることが伺える。差が大きい2番目の項目も「接客時の適度な物理的距離」となっているため、最低限取り組まなければならない密な状態の回避が出来ていないことによって、顧客に不安を与えてしまっていることが分かる。 
 顧客が最も気にしている密な状態を回避し、その上で積極的に取り組みを顧客にアピールすることが、顧客の安心、ひいてはリピート率向上につながっていくと考えられる。

「非常に安心」N=194 「問題なし」N=114 差:「非常に安心」の実施率から「問題なし」の実施率を引いた値。「カゴやカートなど備品の消毒」などが「問題なし」と評価された店舗でも極端に低いことが分かる

問題なし」N=114 「不安」N=36 差:「問題なし」の実施率から「不安」の実施率を引いた値。「不安」と評価されてしまった店舗では、「他のお客様との接触を避けられる工夫」の実施率が30%台と、密な状態を作ってしまっていることが伺える

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