【日本保険薬局協会】財政審提言に反論「民間の薬局をどう大規模化・集約化するのか」

【日本保険薬局協会】財政審提言に反論「民間の薬局をどう大規模化・集約化するのか」

【2026.05.14配信】日本保険薬局協会(NPhA)は5月14日に定例会見を開き、財務省の財政制度等審議会(財政審)から薬局の大規模化・集約化などが提言されていることに反論した。「民間の薬局をどう大規模化・集約化するのか」との疑問を呈した上で、「規模の大小や立地ではなく役割や機能、アウトプットで評価すべき」との考えを示した。


 三木田会長は今回の財政審の提言に対して、次のように述べた。
 「まず規模が大きいとか小さいとか、立地がどこにあるとか、そんなことよりも、やはりそれぞれの薬局がどういう機能を果たして、地域のために、患者のためにアウトカムをしっかり出しているのかというところが重要だと思っています。やっはり役割と機能、これをいかに果たせるかということで評価がついてくる。ですから何もやらない、例えば大型門前薬局でも、ただ処方箋を受け取って薬を渡すろいう機能だけで(これまで)来ているとすると、これはやっぱりそうではなくて、もっと地域に入り込んで、在宅はじめ休日夜間や麻薬、いろんな役割を出していくというところで、やはり地域での役割を果たしていくということではないかなと思います。
 小規模だから悪いんではなくて、小規模もしっかりと地域住民と信頼関係を築いて、根強い支持をいただいている薬局もたくさんあります。ですから規模の大小ではない。
 今回の例の政令指定、都市部薬局問題についても、同じ政令指定都市内でも、100万人規模の政令指定都市も車で何十分か走ると“これは政令指定都市なのか”というぐらいの都市もたくさんあるわけです。むしろいい医療がなかなか十分に行き渡らないようなところも、場所によってはあるわけです。まとめて“政令指定都市”、まとめて”大規模・小規模”ということは、線を引く方はその方が楽なんでしょうけれど、もう少しきめ細かな、立地や場所というよりもアウトプット、いかに地域のニーズに沿った薬局であるかということが重要ではないかなと思っています」。

 こうした提言に対して、経営者団体であるNPhAとしては経営の予見性がないことを問題視した。

 「経営の予見性が立たない(ことが問題)。後から減算、これは理由がよくわからない世界。これはある種、数字合わせみたいな感じ。小規模薬局の点数が温存されている状況で、門前薬局だけがペナルティだという、こういうことも本当にどうなんですかと。そういう意味では反論は大いにしたいと思う」(三木田会長)。

 続けて「財務省がおっしゃっていることで、“小規模薬局を集約化する”と。どうやって集約するんですか。これは民間企業がやっているわけですから強制的に集約ってなかなかできることではないような気がするんです」「地域に応じた役割というのがあり、それぞれの経営者が見出して、それでどういう特色を持った薬局づくりを作って地域にまあ提供していくかということで地域の信頼を得ると。経営はやはり知恵と工夫とマーケットを見ながらです。規模を大きくすればじゃあいいのかと。それぞれの経営者がそれぞれで考えて大手だってこの先、生き残れないとしたら合弁企業を作られてやるというのも世の中にはよくあることだと思いますし、やっぱり経営者の判断というところになるんじゃないかというのが私の私見です」(三木田会長)と述べた。

 政府も投資のないところに成長はないという考えと聞いているともし、「(予見性なければ投資できず)私たちはなかなかそういう領域には踏み込めないということになります。それは非常に残念」との考えも示していた。

この記事のライター

関連するキーワード


日本保険薬局協会 財政審

関連する投稿


【日本保険薬局協会】調剤報酬改定影響調査/在総加算2が算定率22.1%→3.3%へ急激

【日本保険薬局協会】調剤報酬改定影響調査/在総加算2が算定率22.1%→3.3%へ急激

【2026.08.06配信】日本保険薬局協会は8月6日に定例会見を開き、「令和8年度調剤報酬改定に係る保険薬局への影響」の調査結果を公表した。在宅分野では、在宅薬学総合体制加算2の算定率が22.1%から3.3%へ大きく低下した。


【日本保険薬局協会】穿刺血を用いる検査薬のOTC化等で要望書

【日本保険薬局協会】穿刺血を用いる検査薬のOTC化等で要望書

【2026.08.06配信】日本保険薬局協会は8月6日に定例会見を開き、「穿刺血を用いる検査薬のOTC化等に関する要望書」を厚生労働省 医薬局長宛に提出したことを説明した。


【日本保険薬局協会】調剤報酬の解説を作成/正会員限定で会員のメリット訴求

【日本保険薬局協会】調剤報酬の解説を作成/正会員限定で会員のメリット訴求

【2026.06.11配信】日本保険薬局協会は6月11日、定例会見を開いた。この中で「調剤報酬等に係る解説」を作成したことを報告。協会正会員限定への提供とすることで、協会会員のメリットも訴求したい考え。


【財政審】薬局距離規制に言及、「合理性ある参入規制は検討の余地あり」

【財政審】薬局距離規制に言及、「合理性ある参入規制は検討の余地あり」

【2026.04.28配信】財務省は4月28日に財政制度等審議会「財政制度分科会」を開いた。


【財政審】薬局の“小規模分散”の問題指摘/中医協「調剤その2」の資料引用

【財政審】薬局の“小規模分散”の問題指摘/中医協「調剤その2」の資料引用

【2026.04.23配信】財務省は4月23日、財政制度等審議会「財政制度分科会」を開き、「財政各論」の資料を提示した。この中で薬局について、昨年の中央社会保険医療協議会(中医協)の資料「調剤その2」の資料も引用しつつ、“小規模分散”の問題を指摘した。小規模分散の体制は、対人業務の充実や安定的な医薬品供給の観点から問題があるとした。


最新の投稿


【スギ薬局】認知症の“未病”の見える化事業/神奈川県等と基本合意

【スギ薬局】認知症の“未病”の見える化事業/神奈川県等と基本合意

【2026.08.12配信】スギホールディングス連結子会社の株式会社スギ薬局(本社:愛知県大府市、代表取締役社長:杉浦 克典氏)は8月12日、ノックオンザドア株式会社とともに、神奈川県と「認知症未病改善データプラットフォーム等に関する基本合意」を締結した。


【日本保険薬局協会】調剤報酬改定影響調査/在総加算2が算定率22.1%→3.3%へ急激

【日本保険薬局協会】調剤報酬改定影響調査/在総加算2が算定率22.1%→3.3%へ急激

【2026.08.06配信】日本保険薬局協会は8月6日に定例会見を開き、「令和8年度調剤報酬改定に係る保険薬局への影響」の調査結果を公表した。在宅分野では、在宅薬学総合体制加算2の算定率が22.1%から3.3%へ大きく低下した。


【日本保険薬局協会】穿刺血を用いる検査薬のOTC化等で要望書

【日本保険薬局協会】穿刺血を用いる検査薬のOTC化等で要望書

【2026.08.06配信】日本保険薬局協会は8月6日に定例会見を開き、「穿刺血を用いる検査薬のOTC化等に関する要望書」を厚生労働省 医薬局長宛に提出したことを説明した。


【薬局倒産】株式会社浅川薬品(長野市)/事業停止、自己破産申請へ

【薬局倒産】株式会社浅川薬品(長野市)/事業停止、自己破産申請へ

【2026.08.06配信】帝国データバンク長野支店によると、株式会社浅川薬品(長野市)は7月31日に事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。


【OTC類似薬】鎮痛消炎外用薬、慢性かつ重度の変形性膝関節症などの負担増に経過措置

【OTC類似薬】鎮痛消炎外用薬、慢性かつ重度の変形性膝関節症などの負担増に経過措置

【2026.08.05配信】厚生労働省は8月5日、「第4回OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けた技術的検討会」を開催。「中間とりまとめ(案)」を提示し了承した。今後、社会保障審議会医療保険部会等に報告し、令和8年秋頃を目途に結論を得る予定。


ランキング


>>総合人気ランキング