【日本保険薬局協会】中医協での敷地内薬局批判に反論/合法なのに“抜け駆け”は「酷い表現」

【日本保険薬局協会】中医協での敷地内薬局批判に反論/合法なのに“抜け駆け”は「酷い表現」

【2026.01.15配信】日本保険薬局協会は1月15日に定例会見を開いた。


 会見の中で会長の三木田慎也氏は、調剤報酬改定の議論に触れ、協会として特に注力してきた領域について、敷地内薬局をめぐる“遡求”措置の回避であることを明かした。「特に力を入れていたことがルール変更があった時に、これを過去に遡って適用するという、不利益な適用を遡ることはやめてほしいということ」(三木田会長)とした。「ルール変更というのは環境だとか社会の状況に応じて変わっていくこともあるが、1回決まったものを、ルール変更によって過去に遡って適用するということになると、もう経営計画が立てられない」と述べた。

 「例えば税率が変わりましたと。過去に遡って税率を変えて徴収するみたいなことは世の中的にはない。前回は敷地内薬局がそれに当たったんではないか。合法の中で許されている中で行われた行為を、それがけしからんということで、突然ルールが変わって、その結果、薬剤料、基本料が減算される、これでは経営が持続不可能だ。こういうようなことを行政が先頭に立ってやるということは、あり得ないこと。(今回は)同じことは二度と起こさせないというところを中心的に(要望活動で)行ったところだ」(三木田会長)。

 今後の見通しについては予断を許さないとしたものの、「かなりの方がご理解をいただけたかなと私は理解している」とした。

 今回の懸念としては、敷地内薬局の除外規定の見直しだとし、「例えば2年前に遡ってすべてアウトということにはなるとそれは困る。そこは意識して活動した」と語った。

 記者からは重ねて、中医協では除外規定が削除される前に敷地内薬局を作ろうとする動きへの懸念も出ていることに対してどう考えるのか、といった質問が出ると、三木田会長は「抜け駆け」や「逃れ」という表現が用いられていることに違和感を示した。
 「その除外規定での(開設)が“逃れ”だとか“悪質”だとかいろいろ言われている。そもそも論で、大赤字で持続不可能だから経営ができない状況に押し込んで、私も会社経営やっていますから、例えば赤字店舗をどうしようかといった時にあらゆることを考える。企業としては当然の行為。ルールでダメということではないというふうに私は理解をしている。ルールの範囲の中で(やっていることを)、それは“抜け駆け”だとか、そういうご主張というのは私はちょっと当たらないかなというふうに思っている」(三木田会長)とした。

一方的に批判なら「チェーン店の意見の言えるポスト作ってもらいたい」

 加えて、「ルールは厳格なもの。非合法なことは、これは当然やらない。それを抜け駆けとか、なにかいかにも姑息でという風な指摘になっている。それは私はちょっと違うかな、当てはまらないんではないかなと思っている」とした上で、「(中医協等での)“抜け駆け”というのはちょっと酷い表現。中医協の中でムードをそういうものに作り上げていっているということなのか。であればあそこに、やはりチェーン薬局の人も意見を述べられる、そういうポストをぜひつくってもらいたいと思う」とし、一方的に批判されていることに憤りを示した。

 敷地内薬局を巡っては、施設基準において「ただし、当該保険薬局の所在する建物内に診療所が所在している場合を除く」という除外規定を設けている。当初は、従来から存在している医療モールへの配慮として、設けられていたもの。こうした中、昨今、特別な関係のある病院の敷地内にある保険薬局の同一建物に、別途診療所を誘致することで、ただし書きにより、特別調剤基本料Aに該当しない薬局が存在することが問題視された。中医協ではこの除外規定を削除すべき、との意見や、中医協での議論の最中にもこの除外規定に基づいての敷地内薬局開設事例があるとして早急な対応を求める声などが出ていた。

この記事のライター

関連する投稿


【日本保険薬局協会】門前薬局“減算”、「到底受け入れられない」/三木田会長

【日本保険薬局協会】門前薬局“減算”、「到底受け入れられない」/三木田会長

【2026.02.12配信】日本保険薬局協会は2月12日に定例会見を開いた。この中で会長の三木田慎也氏は、次期調剤報酬改定の項目、いわゆる“短冊”について触れ、「門前薬局等立地依存減算」について「到底、受け入れらない」と強調した。「患者さんの動向、患者の志向、いわゆるマーケットインの発想が調剤報酬をつくる側に全く意識されていない結果」と述べた。


【中医協】オンライン診療施設を設置する薬局は「敷地内薬局」

【中医協】オンライン診療施設を設置する薬局は「敷地内薬局」

【2026.01.23配信】厚生労働省は1月23日に中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、「個別改定項目について(その1)」を議題とした。項目を列記するもので点数は未定。保険薬局と同一敷地内においてオンライン診療受診施設を設置する場合、当該保険薬局は敷地内薬局が算定する「特別調剤基本料A」を算定するとした。


【中医協】敷地内薬局“ただし書き”削除/遡求は「当面の間」適用外

【中医協】敷地内薬局“ただし書き”削除/遡求は「当面の間」適用外

【2026.01.23配信】厚生労働省は1月23日に中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、「個別改定項目について(その1)」を議題とした。項目を列記するもので点数は未定。敷地内薬局(調剤基本料の特別調剤基本料A)の除外規定である「建物内に診療所にが所在している場合を除く」との“ただし書き”規定を削除する。遡求適用については「当面の間」、該当しないとした。


【保険薬局協会】地域加算「基本料1」と「それ以外」で点数・実績要件統一を/次期改定要望

【保険薬局協会】地域加算「基本料1」と「それ以外」で点数・実績要件統一を/次期改定要望

【2025.12.11配信】日本保険薬局協会は12月11日に定例会見を開き、会長の三木田慎也氏が次期調剤報酬改定の要望事項を説明した。調剤基本料に紐づいて区分のある地域支援体制加算について、「基本料1」と「それ以外」での要件や点数を統一することを求めた。


【ドラッグストア協会】敷地内薬局「ただし書き」撤廃でも、「新規開局に限定を」

【ドラッグストア協会】敷地内薬局「ただし書き」撤廃でも、「新規開局に限定を」

【2025.12.06配信】日本チェーンドラッグストア協会は12月5日に定例会見を開き、調剤報酬改定への要望を説明した。敷地内薬局について、施設基準において「ただし、当該保険薬局の所在する建物内に診療所が所在している場合を除く」という「ただし書き」を削除すべきとの意見が出ていることに対し、撤廃でされたとしても新規開局に限定すべきといった要望を表明した。


最新の投稿


【大木ヘルスケアHD】アフターピルの情報「しっかり届ける」/慎重な対応強調

【大木ヘルスケアHD】アフターピルの情報「しっかり届ける」/慎重な対応強調

【2026.02.13配信】ヘルスケア卸大手の大木ヘルスケアホールディングス(代表取締役社長:松井秀正氏)は2月13日にメディア向け説明会を開いた。その中で、アフターピルの情報提供について触れ、慎重な対応を強調。ただ、メーカー資材を中心として「必要な時に必要な情報を届けられるようにすることも仕事」とし、取り組んでいることを説明した。


【答申】新・地域支援加算、おおむね3点減点か

【答申】新・地域支援加算、おおむね3点減点か

【2026.02.13配信】厚生労働省は2月13日に中央社会保険医療協議会総会を開き、令和8年度診療報酬改定について答申した。後発薬調剤体制や供給体制、地域支援の要件を求める「地域支援・医薬品供給対応体制加算」はこれら要件の旧来の点数の合算から考えると3点の減点ともいえる。


【答申】調剤管理料「2区分」化では「7日以下」では増点の結果

【答申】調剤管理料「2区分」化では「7日以下」では増点の結果

【2026.02.13配信】厚生労働省は2月13日に中央社会保険医療協議会総会を開き、令和8年度診療報酬改定について答申した。調剤管理料(内服薬)では、「長期処方」(28日分以上)以外は10点となる。長期処方は60点。


【答申】調剤基本料「1」と「3ーハ」で2点増点

【答申】調剤基本料「1」と「3ーハ」で2点増点

【2026.02.13配信】厚生労働省は2月13日に中央社会保険医療協議会総会を開き、令和8年度診療報酬改定について答申した。調剤基本料「1」と「3ーハ」で2点増点する。


【日本保険薬局協会】門前薬局“減算”、「到底受け入れられない」/三木田会長

【日本保険薬局協会】門前薬局“減算”、「到底受け入れられない」/三木田会長

【2026.02.12配信】日本保険薬局協会は2月12日に定例会見を開いた。この中で会長の三木田慎也氏は、次期調剤報酬改定の項目、いわゆる“短冊”について触れ、「門前薬局等立地依存減算」について「到底、受け入れらない」と強調した。「患者さんの動向、患者の志向、いわゆるマーケットインの発想が調剤報酬をつくる側に全く意識されていない結果」と述べた。