資料では、「効率的な医療提供体制の構築③(薬局)」として、「過去30年間で、薬局数は6割以上増加し、薬局に従事する薬剤師の数は3倍以上となっている。また、薬局は、小規模な形態が大宗を占めている」「提供体制の効率化がなされないまま、人材の流入が継続してきたことが見て取れる」と指摘。
その上で、「こうした小規模分散の体制は、対人業務の充実や安定的な医薬品供給の観点から問題。限りある医療人材の最適配分を実現し、効率的な医療提供体制を構築する観点から、薬局の集約化や大規模化に向けた取組が不可避」だとした。
「薬局ごとの常勤薬剤師数及び薬局あたり処方箋受付回数」のデータでは、「常勤薬剤師が2人以下の薬局は約2/3を占め、1人の薬局でみても全体の1/3を占める」「薬局ごとの処方箋受付回数は月1000回未満の薬局が5割超を占めている」と、小規模薬局が多いことを示した。
中央社会保険医療協議会(中医協)の「調剤について(その2)」(2025年11月28日)の資料を転載。
「薬局・薬剤師の偏在により生じる課題 都市部における薬局・薬剤師の集中」において指摘された、小規模分散の体制により生じる課題の例として、以下を列挙した。
・小規模乱立の結果、薬局1つ当たりの受付処方箋枚数が減少し、地域における医療提供体制が非効率になる。
・小規模乱立の結果、医薬品配送先の薬局数が多くなるだけでなく1回あたりの配送数量も少なくなるため、卸による医薬品の配送が非効率になるなど、流通に負荷をかける。
・小規模乱立の結果、多数の薬局がそれぞれ医薬品の在庫を持つことになるため、過剰な流通在庫を生じさせるだけでなく、供給不安発生時に医薬品の供給不足を助長する。
・小規模乱立の結果、患者が薬局を近さのみで選び、薬歴の一元化が成立しにくい。
・ 過当競争の結果、効率的収入を求め、特定の医療機関の処方箋を集中的に調剤する門前薬局等が乱立し、結果として薬剤師の質の低下やかかりつけ薬剤師機能の脆弱化、医療アクセスの偏在等に伴う患者不利益の可能性がある。