【財政審】薬局の“小規模分散”の問題指摘/中医協「調剤その2」の資料引用

【財政審】薬局の“小規模分散”の問題指摘/中医協「調剤その2」の資料引用

【2026.04.23配信】財務省は4月23日、財政制度等審議会「財政制度分科会」を開き、「財政各論」の資料を提示した。この中で薬局について、昨年の中央社会保険医療協議会(中医協)の資料「調剤その2」の資料も引用しつつ、“小規模分散”の問題を指摘した。小規模分散の体制は、対人業務の充実や安定的な医薬品供給の観点から問題があるとした。


 資料では、「効率的な医療提供体制の構築③(薬局)」として、「過去30年間で、薬局数は6割以上増加し、薬局に従事する薬剤師の数は3倍以上となっている。また、薬局は、小規模な形態が大宗を占めている」「提供体制の効率化がなされないまま、人材の流入が継続してきたことが見て取れる」と指摘。
 その上で、「こうした小規模分散の体制は、対人業務の充実や安定的な医薬品供給の観点から問題。限りある医療人材の最適配分を実現し、効率的な医療提供体制を構築する観点から、薬局の集約化や大規模化に向けた取組が不可避」だとした。

 「薬局ごとの常勤薬剤師数及び薬局あたり処方箋受付回数」のデータでは、「常勤薬剤師が2人以下の薬局は約2/3を占め、1人の薬局でみても全体の1/3を占める」「薬局ごとの処方箋受付回数は月1000回未満の薬局が5割超を占めている」と、小規模薬局が多いことを示した。

 中央社会保険医療協議会(中医協)の「調剤について(その2)」(2025年11月28日)の資料を転載。
 「薬局・薬剤師の偏在により生じる課題 都市部における薬局・薬剤師の集中」において指摘された、小規模分散の体制により生じる課題の例として、以下を列挙した。
・小規模乱立の結果、薬局1つ当たりの受付処方箋枚数が減少し、地域における医療提供体制が非効率になる。
・小規模乱立の結果、医薬品配送先の薬局数が多くなるだけでなく1回あたりの配送数量も少なくなるため、卸による医薬品の配送が非効率になるなど、流通に負荷をかける。
・小規模乱立の結果、多数の薬局がそれぞれ医薬品の在庫を持つことになるため、過剰な流通在庫を生じさせるだけでなく、供給不安発生時に医薬品の供給不足を助長する。
・小規模乱立の結果、患者が薬局を近さのみで選び、薬歴の一元化が成立しにくい。
・ 過当競争の結果、効率的収入を求め、特定の医療機関の処方箋を集中的に調剤する門前薬局等が乱立し、結果として薬剤師の質の低下やかかりつけ薬剤師機能の脆弱化、医療アクセスの偏在等に伴う患者不利益の可能性がある。

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