質疑の中で選定療養に関する箇所は以下の通り。
猪瀬議員「患者側もジェネリックではないものが欲しいという人がいる。ご存知のように昨年10月から先発品、長期収載品というんですけれども、長期収載品というのは薬価基準に長期的に収載されているということで、先発品ですね、先発品とジェネリックとの差額を一部自己負担すると。患者側もジェネリックを使いなさいと、どうしても先発品を使いたい人は自己負担してくださいねというそういう、これ選定療養化と言うんですけど。選定療養というのは差額ベッド代を払いますよとか、いろいろいうのと同じで、自分から払いますよという話ですね。自分から払いますよと、そういうことでジェネリックを使いたくなくて先発品を使いたいという人にはちょっと自己負担してくださいと、こういう制度が昨年10月にできました。
でこの制度なんですけれども、資料に選定療養する際に1/4だけ自己負担してくださいねというふうに決めたと。本当はこの資料に赤い枠で囲ってあるところで、厚労省がいろいろ悩みました。1/4にしようか1/2にしようか1/3にしようかと、いろいろ考えた上で結局、1番小さい1/4にして、自己負担1/4ぐらい払ってくださいよねというふうなことを先発品の使う場合にはそうしてくださいねと。
これじゃあジェネリック普及しませんよね。で、これを聞きたいんだけど、大臣なんで結局、1/4になっただろうと。僕は10/10でもいいと思うんですよ、ジェネリック使えばいいんだから。お答えください」
福岡厚労大臣「令和6年度診療報酬改定におきまして長期収載品については選定療養の対象と致しましたが、その関係審議会におきましてはまずは価格差の1/4程度の額として患者さんへの影響が少なくなるようにした上で様子を見るべきという意見であったり、長期収載品と後発品の格差の1/2以下の範囲内でまあ患者さんが後発品を使用するインセンティブが働く水準とすべきというご意見があったというふうに承知をしています。こうしたご意見を踏まえながらさらなる後発医薬品への置き換えであったり、創薬イノベーションの推進を図る観点から患者さんの負担水準であったり、メーカーによる薬剤工夫など先発医薬品の付加価値等への評価、後発薬品の供給状況といったことも考慮しながら、長期収載品と後発薬品の価格差まあ1/4相当をまあ患者さんから聴取すると言うことを決定したものでございます」
猪瀬議員「なぜ参照価格制を検討しなかったのか」
この質疑のあと、猪瀬議員は差額の全額を自己負担とする「参照価格制」をなぜ検討しなかったのかという論点にも触れた。これに対しては、福岡厚労大臣は参照価格制度について保険給付減少や医療費適正化効果を認めた上で、「患者さんにとって過度な負担増とならないかであったり後発医薬品の安定供給に支障が生じないかについても配慮する必要がある。今後については予断を持ってお答えはできないが、今回の見直しによる患者さんの動向であったり後発医薬品の置き換えの状況、医療現場の影響も含めて実態を把握し、必要な検証を行った上で創薬イノベーションの推進や後発薬品の使用の促進という長期収載品の選定療養化の趣旨を踏まえたさらなる活用を検討して参りたいと思う」と回答した。