【武見大臣に意見書】JACDSとNPhA共同で/敷地内薬局グループ一律引き下げに反対

【武見大臣に意見書】JACDSとNPhA共同で/敷地内薬局グループ一律引き下げに反対

【2023.12.21配信】日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)と日本保険薬局協会(NPhA)は12月19日、JACDS議連を通して共同で武見厚労大臣に意見書を提出した。


 武見敬三厚労相宛の意見書の内容は以下の通り。

■「特別調剤基本料の薬局を有する開設者の体制評価(イメージ)」に対する意見
2023 年12月19日
一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会 会長 池野 隆光
一般社団法人日本保険薬局協会 会長 三木田慎也

 11月29日開催の中央社会保険医療協議会において、厚生労働省から「敷地内薬局がひとつでもあれば開設者(グループ)に属する薬局全ての調剤基本料を一律に引き下げる」とのイメージ案が示された。日本チェーンドラッグストア協会及び日本保険薬局協会は本提案に対し、以下のとおり強く反対する。

(薬局評価の本来のあり方)
1. 薬局は本来、個別にその果たしている機能に基づき評価されるべきであり、開設者の属性により評価に差を設けるべきではない。しかしながら、前回の診療報酬改定では、300薬局以上を有するグループの薬局全てに対して薬局機能とは無関係に一律の減額措置と地域支援体制加算要件の厳格化が導入され、今日に至っている。
 とりわけ地域支援体制加算については、「一定の機能を有する薬局の体制の評価」と定義されているにもかかわらず、その算定要件に調剤基本料が紐づけられ、機能や実績に応じた評価がなされていない状況について、今般の中央社会保険医療協議会ではこれを解消するための議論が全くなされていないことは誠に遺憾である。

(合理性のない懲罰的な措置)
2. これに加えて、今回の提案は、グループ内に敷地内薬局がひとつでもあればそれを理由に、当該グループの薬局全ての調剤基本料が大幅に引き下げられることが予想され、グループ全体の損益率に着目した前回の措置と比べても、何の合理性もない単なる懲罰的な措置と言わざるを得ない。

(行政の継続性・信頼性の毀損)
3. 敷地内薬局は、規制改革に関する閣議決定を受けて厚生労働省保険局が患者の利便のため導入した制度であり、それ自体合法的な薬局展開の一形態にすぎない。このような厚生労働省の施策に基づく敷地内薬局であるにもかかわらず、その存在を理由とするグループ全体の調剤基本料の引き下げは行政の継続性や信頼性を損なう施策であるといわざるを得ない。

(不適切・不透明な政策決定プロセス)
4. 調剤報酬は中央社会保険医療協議会が事実上決定するが、チェーン展開する事業者の代表はメンバーになっていない。チェーン事業者にとって死活的に重要な政策がチェーン事業者不在の場で十分な議論もないまま決定されることは政策決定プロセスとしても著しく妥当性を欠き、到底納得できない。

(医療経済実態調査に統計的なバイアス)
5. 調査対象薬局は1/25の無作為抽出中で行われる一方で、専門医療機関連携薬局は全数(137薬局)が調査対象となっているにもかかわらず、集計分析においては補正されたという形跡がない。このため、平均値等においてバイアスのある集計結果となっていることが懸念される。医療経済実態調査とその集計分析は診療報酬議論の前提となるものであり、その非科学的で恣意的な取扱いは全く認めがたい事態と言わざるを得ない。

この記事のライター

関連する投稿


【日薬・NPhA・JACDS】3 団体共同の広告企画/薬剤師が提供する「3 つの安心」訴求

【日薬・NPhA・JACDS】3 団体共同の広告企画/薬剤師が提供する「3 つの安心」訴求

【2026.10.16配信】日本薬剤師会(日薬)、日本保険薬局協会(NPhA)、日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)の薬局関連3団体は10月16日、共同広告を実施すると公表した。昨年度に続き、薬剤師の専門性や役割について訴求する内容。


【日薬】薬局関連団体からの「中医協参画」要望にコメント

【日薬】薬局関連団体からの「中医協参画」要望にコメント

【2026.10.14配信】日本薬剤師会(日薬)会長の岩月進氏は10月14日に開かれた定例会見で、日本保険薬局協会など薬局関連団体が中央社会保険医療協議会(中医協)へ委員参画を求める意見を公表したことに対してコメントした。


【JACDS】NPhAの「中医協“産業側”参画要望」実現へ全面的な支援を表明

【JACDS】NPhAの「中医協“産業側”参画要望」実現へ全面的な支援を表明

【2026.10.09配信】日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)の塚本厚志会長は10月9日、本紙の取材に応え、日本保険薬局協会(NPhA)が中央社会保険医療協議会(中医協)の“産業側”委員として参加することを含めた要望書をまとめたことに対し、「全面的に支援したい」との見解を表明した。


【日本保険薬局協会】アイン敷地内薬局裁判めぐり、改めての処分「考えていない」

【日本保険薬局協会】アイン敷地内薬局裁判めぐり、改めての処分「考えていない」

【2026.10.08配信】日本保険薬局協会は10月8日に定例会見を開いた。


【日本保険薬局協会】中医協への参加要望「2号側でなく“産業”側で」

【日本保険薬局協会】中医協への参加要望「2号側でなく“産業”側で」

【2026.10.08配信】日本保険薬局協会は10月8日、定例会見を開き、骨太方針への見解を公表。この中で社会保障審議会の関係部会、および中医協への保険薬局事業者を代表する委員の参画を求めた。


最新の投稿


【医薬品安全対策部会】ロキソニンの2類移行、継続審議

【医薬品安全対策部会】ロキソニンの2類移行、継続審議

【2026.10.29配信】厚生労働省は10月29日に薬事審議会「医薬品等安全対策部会」を開き、ロキソニン(一般名ロキソプロフェン)を指定第2類医薬品に移行することについて継続審議とした。一般用医薬品のリスク区分においては、2類以降では薬剤師による販売から登録販売者でも販売できるようになる。


【日薬】市販薬の過剰使用を学習指導要領に/パブコメ提出

【日薬】市販薬の過剰使用を学習指導要領に/パブコメ提出

【2026.10.28配信】日本薬剤師会は10月28日に定例会見を開いた。


【令和8年度調剤報酬改定_疑義解釈14】特定薬剤管理指導加算3のバイオ後続品算定、先行品と同額以上薬価でも算定可

【令和8年度調剤報酬改定_疑義解釈14】特定薬剤管理指導加算3のバイオ後続品算定、先行品と同額以上薬価でも算定可

【2026.10.28配信】厚生労働省は10月28日、令和8年度調剤報酬改定の「疑義解釈(その14)」を発出した。バイオ後続品の薬価が、先行バイオ医薬品の薬価より高い又は同額である場合であっても、当該バイオ後続品の品質、有効性、安全性等について患者に説明を行った場合は、特定薬剤管理指導加算3のロを算定して差し支えないとした。


【令和8年度調剤報酬改定_疑義解釈14】地域活動としての学校薬剤師業務、届出は委嘱状の写しを添付

【令和8年度調剤報酬改定_疑義解釈14】地域活動としての学校薬剤師業務、届出は委嘱状の写しを添付

【2026.10.28配信】厚生労働省は10月28日、令和8年度調剤報酬改定の「疑義解釈(その14)」を発出した。服薬管理指導料関連では、かかりつけ薬剤師の要件である地域活動として、学校薬剤師業務を届け出る場合は教育委員会又は学校長等が発行した委嘱状の写しを添付することとした。


【東京都薬務課】NHKスペシャルの市販薬乱用報道を注視

【東京都薬務課】NHKスペシャルの市販薬乱用報道を注視

【2026.10.27配信】東京都薬務課は10月27日に定例会見を開いた。


ランキング


>>総合人気ランキング