【ドラッグストア協会】敷地内薬局「ただし書き」撤廃でも、「新規開局に限定を」

【ドラッグストア協会】敷地内薬局「ただし書き」撤廃でも、「新規開局に限定を」

【2025.12.06配信】日本チェーンドラッグストア協会は12月5日に定例会見を開き、調剤報酬改定への要望を説明した。敷地内薬局について、施設基準において「ただし、当該保険薬局の所在する建物内に診療所が所在している場合を除く」という「ただし書き」を削除すべきとの意見が出ていることに対し、撤廃でされたとしても新規開局に限定すべきといった要望を表明した。


 協会は10月の会見でも調剤報酬改定への要望に関する声明を公表している。

 「300店舗」などの「不合理な区分設定による著しい不公平」を是正し、個々の薬局の機能に応じた公平な評価、敷地内薬局の連座制の適応反対などを求めていた。
https://www.dgs-on-line.com/articles/3088

 今回は、その後に中医協で敷地内薬局の施設基準である「ただし書き」を削除すべきとの意見が出ていることに反対の姿勢も表明した。

 敷地内薬局を巡っては、「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則(昭和32年厚生省令第16号)」で保険薬局の独立性担保のために「 保険医療機関と一体的な構造とし、又は保険医療機関と一体的な経営を行うこと」を禁止する規定があることとの関連が取り沙汰されている。

 平成30年4月の調剤報酬改定では、特定の医療機関との不動産取引の関係がある等のいわゆる同一敷地内薬局に対する評価として「特別調剤基本料」を新設し、10点に引き下げた。
 その後の令和2年度診療報酬改定において、特別な関係の適用範囲を診療所に拡大する際に、従来から存在する医療モールへの配慮として、施設基準において「ただし、当該保険薬局の所在する建物内に診療所が所在している場合を除く」という「ただし書き」を設けた背景がある。しかし、昨今、特別な関係のある病院の敷地内にある保険薬局の同一建物に、別途診療所を誘致することで、ただし書きによって、特別調剤基本料Aに該当することを回避するかのような薬局が存在していることが問題視されるようになった。
 そのため中医協の議論では、この「ただし書き」を削除すべきとの意見などが挙がっている。

 協会はこうした意見に対し、「既存の医療モールの薬局をただし書きの対象とし、特別調剤基本料Aの対象から除外しているという趣旨が見失われないよう、強く要望する」とした。
 仮にただし書きが撤廃された場合でも、「令和8年5月31日以前に当該ただし書きの適用条件下で新規に開局した薬局については、特別調剤基本料Aの対象から除外されるべきである」と要望した。
 特別調剤基本料Aの点数や各種加算の算定不可あるいは減算等の規定は、主に「病院」敷地内薬局に係るデータを基に決定された経緯があるため、「診療所」と「不動産取引等その他の特別な関係を有している保険薬局」をどのような条件下においても「特別調剤基本料A」に当てはめることは、「合理性を欠く」とも指摘。厚生労働省が公表する「調剤医療費(電算処理分)の動向」によれば、発行元が「診療所」の処方箋1枚当たりの調剤医療費は約6876円であるのに対し、「病院」の処方箋では約1万9773円となっており、応需する薬局の収益構造には大きな差があるともした。
 これらの背景からも、協会としては、「保険薬局の報酬区分を定めるにあたっては、不動産取引等その他の特別な関係を有するという関係性のみを根拠にするのではなく、発行医療機関の種別(診療所か病院か)に応じて区別すべきである」と主張した。

この記事のライター

関連する投稿


【チェーンドラッグストア協会】調剤報酬改定で会見

【チェーンドラッグストア協会】調剤報酬改定で会見

【2026.02.23配信】日本チェーンドラッグストア協会は2月20日に会見を開き、「令和8年度調剤報酬改定に対する見解」を公表、説明した。


【日本保険薬局協会】調剤報酬改定で緊急要望

【日本保険薬局協会】調剤報酬改定で緊急要望

【2026.02.23配信】日本保険薬局協会は2月20日に会見を開き、「令和8年度改定の答申を踏まえた緊急要望書」を公表、説明した。「集中率カウント変更」に対して激変緩和措置を強く要望。また、「門前薬局等立地依存減算」の導入に対し、「断固反対」としている。


【答申】新・地域支援加算、おおむね3点減点か

【答申】新・地域支援加算、おおむね3点減点か

【2026.02.13配信】厚生労働省は2月13日に中央社会保険医療協議会総会を開き、令和8年度診療報酬改定について答申した。後発薬調剤体制や供給体制、地域支援の要件を求める「地域支援・医薬品供給対応体制加算」はこれら要件の旧来の点数の合算から考えると3点の減点ともいえる。


【答申】調剤管理料「2区分」化では「7日以下」では増点の結果

【答申】調剤管理料「2区分」化では「7日以下」では増点の結果

【2026.02.13配信】厚生労働省は2月13日に中央社会保険医療協議会総会を開き、令和8年度診療報酬改定について答申した。調剤管理料(内服薬)では、「長期処方」(28日分以上)以外は10点となる。長期処方は60点。


【答申】調剤基本料「1」と「3ーハ」で2点増点

【答申】調剤基本料「1」と「3ーハ」で2点増点

【2026.02.13配信】厚生労働省は2月13日に中央社会保険医療協議会総会を開き、令和8年度診療報酬改定について答申した。調剤基本料「1」と「3ーハ」で2点増点する。


最新の投稿


【第111回薬剤師国試】「実力通り」の合否になりやすかった106回に類似/メディセレ寄稿

【第111回薬剤師国試】「実力通り」の合否になりやすかった106回に類似/メディセレ寄稿

【2026.03.04配信】令和8年2月21日(土)及び 22日(日)に実施された第111回薬剤師国家試験。本紙では薬学教育支援等を行っているメディセレ社に、今回の試験内容等の分析について寄稿いただいた(以下寄稿)。


【コクミン不適切な薬事業務問題】当該所管自治体、処分等かは内容を「精査中」

【コクミン不適切な薬事業務問題】当該所管自治体、処分等かは内容を「精査中」

【2026.03.02配信】関西を地盤にドラッグストアを展開しているコクミン(大阪市住之江区、代表取締役社長絹巻秀展氏)の「不適切な薬事業務」問題で、所管自治体は「内容を精査中」であるとした。


【コクミン】不適切な薬事業務でお詫び/ウエルシアHD子会社

【コクミン】不適切な薬事業務でお詫び/ウエルシアHD子会社

【2026.03.02配信】ウエルシアホールディングス連結子会社で関西を地盤にドラッグストアを展開しているコクミン(大阪市住之江区、代表取締役社長絹巻秀展氏)は3月2日、同社HPで「不適切な薬事業務に関するお詫び」を公表した。


【日本病院薬剤師会】全副会長候補が当選/役員候補者選挙

【日本病院薬剤師会】全副会長候補が当選/役員候補者選挙

【2026.02.28配信】日本病院薬剤師会は2月28日に臨時総会を開催し、令和8・9年度役員候補選挙を行った。現任会長のほか、現任副会長も全員が当選した。正式には6月の通常総会での承認をもって就任となる。


【大木ヘルスケアHD】 ADTANK社と業務提携/セールスプロモーションで協業

【大木ヘルスケアHD】 ADTANK社と業務提携/セールスプロモーションで協業

【2026.02.26配信】ヘルスケア卸大手の大木ヘルスケアホールディングス株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役:松井秀正氏)は2月19日、セールスプロモーションを手掛けるADTANK株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役 CEO:菅野健一氏)と業務提携契約を締結したと公表した。なお、今回の業務提携に先立ち、大木ヘルスケアHDはADTANK による第三者割当増資を引き受け、出資している。


ランキング


>>総合人気ランキング