【規制改革推進会議WG】オンライン服薬指導に関して厚労省と非公開で意見交換/「患者の居住地の薬局が望ましい根拠はないのではないか」との意見

【規制改革推進会議WG】オンライン服薬指導に関して厚労省と非公開で意見交換/「患者の居住地の薬局が望ましい根拠はないのではないか」との意見

【2022.02.07配信】2月7日に、政府の規制改革推進会議「医療・介護・感染症対策ワーキング・グループ(第2回)」(WG)が開かれ、「持続的な介護制度の実現」や「オンライン服薬指導に関するコロナ特例措置の恒久化の対応状況について」、「医療情報システムの安全管理に関するガイドラインの改定に向けた取組状況について」などが議論された。WG終了後の記者ブリーフィングで、規制改革推進会議事務局は、「オンライン服薬指導に関して、患者の居住地や職場近隣の薬局が望ましいとする根拠がないのではないかなどの意見が出た」と説明。こうした意見を踏まえ、今後、早急に成案へ向けて詰める方針だとした。


 オンライン服薬指導をめぐる規制改革に関しては、これまで数回にわたり規制改革推進会議での議論が行われてきており、現時点でパブリックコメントにはかっていた厚労省の改正案に関しては対面原則を撤廃する方向で合意していると説明されてきた。

 同日のWG終了後の記者ブリーフィングで規制改革推進会議の事務局は、同日のWGでは厚労省の具体的な省令案や事務連絡案に関して、非公開で意見交換が行われたことを説明。非公開のため、情報開示は限定的な内容になるとした。

 その上で、大きな争点となった箇所として、次のような厚労省案の一部を紹介した。

 「患者の状況等によっては対面での服薬指導等が適切な場合や、次回以降の調剤時に対面で服薬指導等を行う必要性が生じるため、オンライン服薬指導は、かかりつけ薬剤師・薬局や、当該患者の居住地域内や職場の近隣にある薬局であることが望ましいこと」

 こうした厚労省の案に対して、規制改革推進会議側からは、「そもそもオンライン診療とは違って、オンライン服薬指導は、オンライン服薬指導を行ったあとに途中で対面での服薬指導が適切な場合ということは極めて限られるのではないか。具体的には情報通信機器の使い方が途中でわからなくなってしまったとか、そのような限定的な場合に限られるのではないか」という指摘があったという。

 さらに、「あくまで患者の選択によるべきなのであって、当該患者の居住地域内の薬局などを望ましいとする根拠がないのではないか」という指摘もあったとした。

 こうした指摘を踏まえ、今後、早急に成案を固めていくことになるという。

■詳細記事
https://note.com/dorabiz_fp/n/n67520aa1cd96

この記事のライター

関連する投稿


【規制改革WG】事前処方・調剤の質疑への回答公表/在宅医療における円滑な薬物治療の提供で

【規制改革WG】事前処方・調剤の質疑への回答公表/在宅医療における円滑な薬物治療の提供で

【2025.05.01配信】規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ(第5回)」が5月1日、開催された。その中で令和7年3月14日に開催された「第2回健康・医療・介護 WG」に関する委員・専門委員からの追加質疑・意見に対する厚生労働省の回答を公表した。


【規制改革推進会議WG】訪看ステーションへの薬剤配置、輸液以外も再検討を/日本訪問看護財団

【規制改革推進会議WG】訪看ステーションへの薬剤配置、輸液以外も再検討を/日本訪問看護財団

【2025.03.14配信】規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ」が3月14日に開かれた。


【規制改革推進会議WG】提案「調剤前に薬局で登録医師の確認が必要な医薬品の確認方法の統一」

【規制改革推進会議WG】提案「調剤前に薬局で登録医師の確認が必要な医薬品の確認方法の統一」

【2025.03.06配信】3月6日に規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ」が開催された。その中で、規制改革ホットラインの提案事項、およびそれに対する令和6年10月18日から令和6年12月16日までの関係省庁の回答、加えてWGとしての処理方針が報告された。


【規制改革】薬局の処方箋40枚規定、「再検討」を厚労省に要望

【規制改革】薬局の処方箋40枚規定、「再検討」を厚労省に要望

【2024.09.30配信】内閣府規制改革推進会議「第1回 健康・医療・介護ワーキング・グループ」が9月30日に開かれた。この中で、規制改革ホットライン処理方針 (令和6年3月16日から令和6年7月19日までの回答)が報告され、「薬局に係る40枚規制」について 厚労省に再検討を要請するとした。厚労省サイドは「検討を予定」と回答しつつも、「慎重に検討する必要がある」としている。


【規制改革推進会議】規制緩和求めた「住田町」 / “町唯一の”薬局「夜間休日対応、連携で可能」

【規制改革推進会議】規制緩和求めた「住田町」 / “町唯一の”薬局「夜間休日対応、連携で可能」

【2024.05.08配信】4月26日に開かれた内閣府の規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ」(WG) では、「在宅医療における円滑な薬物治療の提供について」が議題の1つとなり、岩手県気仙郡住田町の町長から訪問看護ステーションへの薬剤ストックの提案がされた。同町で唯一である薬局が本紙取材に応えた。


最新の投稿


【エフィエント錠】PTPシートのGS1コード誤表示/第一三共

【エフィエント錠】PTPシートのGS1コード誤表示/第一三共

【2025.09.30配信】このほど、抗血小板剤「エフィエント錠3.75㎎」のPTPシートに印字されたGS1コード(調剤包装単位コード)に誤りがあったとして、製造販売元の第一三共より報告がされている。それを受け、日本薬剤師会でも注意喚起の文書を発出した。


【日薬学術大会】ブース出展/災害備蓄や認知症の服薬支援で技術紹介/アルフレッサ

【日薬学術大会】ブース出展/災害備蓄や認知症の服薬支援で技術紹介/アルフレッサ

【2025.09.30配信】医薬品の流通を担う社会インフラ企業であるアルフレッサ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:福神雄介氏)は、2025年10月12日(日)~13日(月・祝)に国立京都国際会館にて開催される「第58回日本薬剤師会学術大会」に出展する。「かかりつけ薬剤師の新たな挑戦!健康・生活を支える商品と信頼」をテーマに、医療現場の業務効率化と患者様の満足度向上に貢献するソリューションを紹介する予定。


【日本薬剤師連盟】神谷まさゆき氏を組織内統一候補に選任

【日本薬剤師連盟】神谷まさゆき氏を組織内統一候補に選任

【2025.09.26配信】日本薬剤師連盟は9月25日に開催した臨時評議員会で、組織内統一候補に神谷まさゆき参議院議員を選任した。神谷氏が自身のSNSで報告した。


【健保連】OTC薬に代替可能な薬や簡易な検査「保険給付から除外」を/『「ポスト2025」健康保険組合の提言 』

【健保連】OTC薬に代替可能な薬や簡易な検査「保険給付から除外」を/『「ポスト2025」健康保険組合の提言 』

【2025.09.25配信】健康保険組合連合会は9月25日、新たな提言『「ポスト2025」健康保険組合の提言 』を公表した。OTC医薬品に代替可能な医療用医薬品や簡易な検査などについて、保険給付から除外あるいは給付割合の見直しを図ることなどを提言している。同種同効の医薬品のうち、正当な理由なく、より高額な医薬品を選択する場合に自己負担を増加させる選定療養の活用も提案している。


【日薬】緊急避妊薬のスイッチ化でパブコメ提出/「賛成」

【日薬】緊急避妊薬のスイッチ化でパブコメ提出/「賛成」

【2025.09.25配信】日本薬剤師会は9月25日、定例会見を開き、緊急避妊薬のスイッチOTC化に関して、パブコメを提出したことを説明した。


ランキング


>>総合人気ランキング