【日本薬剤師会】診療報酬改定への見解公表/「公平な改定に感謝」

【日本薬剤師会】診療報酬改定への見解公表/「公平な改定に感謝」

【2021.12.22配信】日本薬剤師会は12月22日に会見を開き、令和4年度診療報酬(調剤報酬)・薬価等改定についての見解を示した。診療報酬本体で0.23%のプラス改定となり、かつ公平な各科の配分割合が堅持されたこと(医科1:調剤 0.3)について、「感謝申し上げます」とした。「リフィル処方箋(反復利用できる処方箋)」の導入・活用促進による効率化が明示されたことについては、「今後の薬剤師·薬局の姿勢が改めて問われるものと受け止めています」とした。


 日本薬剤師会は12月22日に会見を開き、令和4年度診療報酬(調剤報酬)・薬価等改定についての見解を示した。
 文書は以下の通り。

■「令和4年度 診療報酬(調剤報酬)・薬価等改定について」
 本日、厚生労働大臣と財務大臣による折衝が行われ、 令和4年度の診療報酬等改定(診療報酬本体、薬価材料価格) について合意されました。
 新型コロナウイルス感染症拡大の影場により厳しい経済状況が続く中、 看護師の処遇改善や不妊治療の保険適用のための特定的対応などを除き、 診療報酬本体で0.23%のプラス改定となり、かつ公平な各科の配分割合が堅持されたこと(医科1:調剤 0.3)について感謝申し上げます。
 現在、中医協において診療報酬改定に向けた議論が鋭意進められており、薬剤師のかかりつけ機能の一層の推進·強化をはじめ、 対人業務を中心とする評価の推進や敷地内薬局に係る問題など、 医薬分業の在り方に関する様々な事項について検討されています。また、「リフィル処方箋(反復利用できる処方箋)」の導入・活用促進による効率化が明示されたことについては、今後の薬剤師·薬局の姿勢が改めて問われるものと受け止めています。
 本会としては、こうした政府の要請に的確に応えていくことが重要であり、 2025年を目途とした地域包括ケアシステムの実現に向けて、 薬剤師·薬局の取組がさらに期待されているものであると理解しています。
 一方、新型コロナウイルス感染症の感染予防対策や、 後発医薬品メーカーの不祥事による医薬品の供給不足問題などにより、 薬局業務や薬局経営に大きな負担が生じており、さらに 2022 年に至るまでの度重なる薬価改定による影響を踏まえると、 薬局にとって厳しい状況が続いていくことに変わりはありません。
 今回の貴重な改定財源を、地域住民·患者への安全·安心な医薬品提供、保険医療の質の向上、医薬品の適正使用のために活用し、すべての薬剤師·薬局が 「かかりつけ」機能を発揮して、 国民の健康な生活の確保に取り組んで参る所存です。

 会見に臨んだ山本信夫会長は、文書に加えて、重ねて「コロナ禍で国は大変な財政出動をする中での改定に感謝したい」と述べた。

この記事のライター

関連する投稿


【中医協】医療DX推進体制加算、10月から3区分に/マイナ保険証利用率に応じて

【中医協】医療DX推進体制加算、10月から3区分に/マイナ保険証利用率に応じて

【2024.07.17配信】厚生労働省は7月17日に中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開催し、医療DX推進体制整備加算の取り扱いについて議論した。


【日本薬剤師会】感染対策に関する研修プログラムをHPに掲載

【日本薬剤師会】感染対策に関する研修プログラムをHPに掲載

【2024.07.04配信】日本薬剤師会はこのほど、ホームページで感染対策に関する研修プログラムの内容を掲載した。


【日本薬剤師会】女性役員の比率が2割超に/新執行部

【日本薬剤師会】女性役員の比率が2割超に/新執行部

【2024.07.01配信】日本薬剤師会は6月30日に定時総会を開き、新執行部を選任した。会長に選任された岩月進氏は女性や若手を積極的に登用。役員に占める女性の割合は2割を超えた。


【日本薬剤師会】新執行部採決結果

【日本薬剤師会】新執行部採決結果

【2024.06.30配信】日本薬剤師会は6月30日に定時総会を開き、新執行部選任の議案について採決を行った。


【DX加算】マイナ使用率議論に言及/日薬森副会長

【DX加算】マイナ使用率議論に言及/日薬森副会長

【2024.06.29配信】日本薬剤師会は6月29日に定時総会を開催。午後に開かれたブロック代表質問では、令和6年度調剤報酬改定で新設された「医療DX推進体制整備加算」についてマイナ保険証の利用実績という要件の議論について質問があった。


最新の投稿


【厚労省】“研究用”抗原検査キット、薬機法で取り締まりの方向/該当性判断の上

【厚労省】“研究用”抗原検査キット、薬機法で取り締まりの方向/該当性判断の上

【2024.07.25配信】厚生労働省は7月25日に「厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会」を開催し、体外診断用医薬品の特性を踏まえた制度の見直しについて議論した。その中で「研究等の医療以外の用途を標榜する試薬の提供業者への対応」を議題とした。


【日薬】オーバードーズ問題でマニュアル作成を検討中

【日薬】オーバードーズ問題でマニュアル作成を検討中

【2024.07.24配信】日本薬剤師会は7月24日、都道府県会長協議会を開催した。


【厚労省】処方箋保存期間の検討を提示/薬局検討会

【厚労省】処方箋保存期間の検討を提示/薬局検討会

【2024.07.19配信】厚生労働省は、現在3年間となっている処方箋の保存期間について見直す方針を示した。「第7回薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会」で提示した。診療録の保存期間が5年となっている中、電子処方箋については処方箋を調剤済みとなった日から5年間保存するサービスを提供しているなどの環境変化を挙げている。今後、制度部会で議題とする方針。


【コンソーシアム】大阪市から調剤外部委託で4社8薬局が確認通知受領を公表

【コンソーシアム】大阪市から調剤外部委託で4社8薬局が確認通知受領を公表

【2024.07.19配信】薬局DX推進コンソーシアムは7月19日、大阪市から調剤業務一部委託事業の確認通知を受け取ったと公表した。


【日本保険薬局協会】健康サポート薬局と地域連携薬局「違いない」/厚労省検討会に意見書

【日本保険薬局協会】健康サポート薬局と地域連携薬局「違いない」/厚労省検討会に意見書

【2024.07.19配信】日本保険薬局協会は7月19日に開かれた厚労省「第7回 薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会」で意見書を提出した。「健康サポート薬局、地域連携薬局、地域支援体制加算届出薬局が描く薬局像は、小異こそあれ、分立させるほどの違いはない」とした。


ランキング


>>総合人気ランキング