【埼玉県薬剤師会青年部】日本零売薬局協会理事長の服部雄太氏招きZOOM意見交換会

【埼玉県薬剤師会青年部】日本零売薬局協会理事長の服部雄太氏招きZOOM意見交換会

【2021.09.16配信】埼玉県薬剤師会青年部は9月10日、零売専門薬局「セルフケア薬局」の展開で話題となっている日本零売薬局協会理事長でGOOD AID株式会社代表取締役薬剤師の服部雄太氏を招き、ZOOMで意見交換をした。「近隣の医療機関とはどのように関係性を構築しているのか」「人口が多くはないところに需要はあるのか」「副作用救済制度との関係は」など、参加した若い世代の薬剤師からは活発な質問が出た。(サムネイル画像は埼玉県薬剤師会のブログよりhttps://ameblo.jp/spakaicho/entry-12697286545.html)


 埼玉県薬剤師会には、各世代間の架け橋となり相互の交流・連携を深めるための青年部がある。オンライン意見交換会などを行っている。その一環として、9月10日に、日本零売薬局協会理事長でGOOD AID株式会社代表取締役薬剤師の服部雄太氏をゲストスピーカーに招いたZOOMによる意見交換会が行われた。

 GOOD AIDは保険調剤薬局23店舗、零売薬局4店舗、訪問看護2拠点を運営している。
 子会社のセルフケア薬局では零売専門の「セルフケア薬局」などを展開している。零売薬局をチェーン展開するのは日本初ともいわれている。JR東日本グループとともに、零売薬局に加えオンライン診療、健診サービス、フィットネスなどを兼ね備えた「スマート健康ステーション」を展開していく構想でも注目を集めた。

 服部氏は、零売に関して「公的保険を使わないサービスであるため医療費の削減にもつながること」や、「忙しい人にとって時間の節約になること」などを利点として挙げていた。
 また、「お客さまと会話が増える」など、薬剤師職能の価値を高めるものだともしていた。

 服部氏の講演のあとには、参加者から活発な質疑応答がされた。

Q1.
症状と販売する医薬品の関係はどのようにしていますか。
A1.
 半分は「ロキソニンください」など、お客様からの指名買いです。残り半分についてですが、当然ですが診断行為というのはしていません。従来飲んだことのある医薬品も多いですし、OTC医薬品の販売時のように臨床推論からご提案することはあります。最低限の量をお渡しして、症状が改善しない時は受診を促すフローになっています。販売価格ですが、薬価の2〜2.5倍が多いと思います。価格は薬剤師の時給を軸に算出しています。薬価のままなど、低価格の零売形式によって処方箋を獲得する薬局も出てくると予測していますが、処方箋と零売は切り分けた形で、薬剤師の活躍の場を増やしたいと思っています。価格競争は本質ではないと思っています。

Q2.
人通りの少ないエリアで、零売ニーズはあると思われますか?
A2.
零売ということを知っている人が、体感では1万人に1人しかいないと思っているので、この認知度が上がってくるとニーズも変わってくると思います。
幻の5号店があったのですが、人通りのないところで出店してみましたが、ビジネスとしては厳しかったです。

Q3.
医療機関からネガティブな意見もあると思います。仮に貴社の出店を計画しているエリアで医療機関から否定的な意見があった場合はそうされますか。
A3.
近隣の医療機関にはこういったことをやらせていただきますという挨拶はさせていただいています。零売には受診勧奨など医師との連携も必要で、医師からの理解も必要だからです。そうした中で意外だったのは、懸念の声よりも、すみわけは必要だよねというお声の方が多いです。ライトな症状は薬局でみてもらうのがいいよねと。そもそも零売を使うのは20代、30代の若い人が多いので、受診しない人も多い中で、そこに受診勧奨の啓発をしてもらえるという点ではぜひ応援したいという声も多いです。仮に反対意見があった場合ですが、その時は「まだ時期ではないのかな」ということで保留にするケースはあると思います。

Q4.
受診勧奨の見落としはないのでしょうか。
A4.
購入の際にLINE友達追加をしていただく方が9割以上です。そのLINEを使って、販売後のフォローを強化しています。

Q5.
これまでトラブルになったことはどのようなことがありますか。
A5.
社内のSlackというシステムで知見を共有していることもあり、販売後の大きなトラブルは今までありません。一方で、処方箋薬があると思われていた方からクレームが発生することはあります。ちなみに、副作用救済制度に関してはPMDAに照会をしていて、添付文書の使用方法にのっとった使用の場合は対象になると聞いています。


 質疑応答は以上。

*****
<編集部コメント>
埼玉県薬剤師会青年部は、埼玉県在住あるいは在勤の45歳までの薬剤師であれば県薬の会員にならなくても入会できる。青年部では、研修と交流を通じて“自分磨き”をしたい薬剤師の入会を募集している。
 質問者の若手薬剤師には、ドラッグストアや調剤チェーンの勤務者もいた。所属の業態や世代を越えた薬剤師の資質向上を目指した青年部の志が伝わる会だった。

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