【登録販売者協会】「2分の1ルール」削除にコメント「登録販売者の働く場の縮小を懸念」

【登録販売者協会】「2分の1ルール」削除にコメント「登録販売者の働く場の縮小を懸念」

【2021.03.28配信】日本医薬品登録販売者協会(日登協)会長の樋口俊一氏は、OTC医薬品の販売時間を店舗の営業時間の2分の1以上としていた「2分の1ルール」に関して、改正案が開示されパブリックコメント募集が開始されたことを受け、コメントを発表した。2分の1ルールが削除されることにより登録販売者の働く場が縮小されることを懸念するとしている。


 樋口会長はメディアに、コメントを寄せた。
 コメント全文は以下の通り。


今回のパブリックコメントは体制省令に明記されている「2分の1ルール」の完全廃止に関する内容です。ご存知の通り、「2分の1ルール」は登録販売者の配置基準でもあり、営業時間の2分の1以上の時間は登録販売者を配置させて、第2類、第3類医薬品を販売させなければならないというルールです。

コンビニエンスは概ね24時間営業ですので、医薬品を販売するためには12時間以上、登録販売者を常駐させ、医薬品の販売管理はもとより、医薬品の陳列・保管管理、構造設備の管理、販売員の管理等々をさせなければなりません。それを実際に運用するためにはパート・アルバイトを活用して4~5名の登録販売者が必要になります。その配置基準が完全廃止されるというパブコメがだされたということです。

さらに、昨年12月に政府の規制改革推進会議で決定した「当面の規制改革の実施事項」には、「2分の1ルールの廃止」に合わせて、「情報通信機器を活用した一般用医薬品の管理及び販売・情報提供について2020年度中に早急に検討する」旨の提言がだされています。これは、分かりやすくいえば、オンライン等を活用して遠隔地からのリアル店舗の医薬品等々の管理を行えるようにしたいというものです。この件については、今後、検討していくことになっていますが、仮に「2分の1ルール」が廃止され、オンラインによる遠隔管理が可能になると、リアル店舗には一人の登録販売者がいなくても成り立つことになります。そのために「2分の1ルール」の廃止についてとても危惧しているところです。

国は社会保障制度改革の中で、国民の大きな痛みを伴う「給付と負担の見直し」を進めています。今国会でも後期高齢者の2割負担について審議され、2022年10月以降から段階的に実施される方向で進んでいます。それと同時に進められているのがスイッチOTC化の促進などをはじめ、保険者に対してもセルフメディケーションの推進を強く打ち出しています。それを担っていくのは登録販売者であることは間違いのないことです。そういう中で、2分のⅠルールの廃止で登録販売者が働く場面が縮小していく事をとても懸念しています。



なお、協会では、より詳細な内容のリリースも予定している。

【OTC薬販売ルール】「2分の1ルール」撤廃施行は8月1日/4月24日までパブコメ募集

https://www.dgs-on-line.com/articles/827

【2021.03.26配信】厚生労働省は、OTC医薬品の販売時間を店舗の営業時間の2分の1以上としていた「2分の1ルール」に関して、改正案を開示し、4月24日までのパブリックコメントの募集を開始した。案では「2分の1」の規定を削除する内容となっており、撤廃の方向。公布は令和3年5月下旬、施行は令和3年8月1日の予定としている。

【規制改革会議】一般用医薬品販売の「2分の1ルール」今年度中に結論

https://www.dgs-on-line.com/articles/612

【2020.12.23配信】政府の規制改革推進会議は12月21日に「第48回国家戦略特別区域諮問会議 第2回 規制改革推進会議 議長・座長会合」を開き、「当面の規制改革の実施事項」をまとめた。その中で一般用医薬品販売に求められている「2分の1ルール」(医薬品の販売時間を営業時間の2分の1以上にすることを求める規定)見直しに関し令和2年度中に結論を出し、「結論を得次第速やかに措置」とした。また、情報通信機器の活用に関して、店舗販売業の管理体制・情報提供のあり方を令和2年度中に検討開始、早期に結論とした。

この記事のライター

関連する投稿


【厚労省_医薬品販売制度検討会】課題に緊急避妊薬での議論指摘、「スイッチ後に対面販売が維持される制度になっていない」

【厚労省_医薬品販売制度検討会】課題に緊急避妊薬での議論指摘、「スイッチ後に対面販売が維持される制度になっていない」

【2023.02.22配信】厚生労働省は2月22日、「第1回医薬品の販売制度に関する検討会」を開催する。資料の中で「要指導医薬品、一般用医薬品等の区分のあり方」などを議論する方向を提示。要指導医薬品の課題として緊急避妊薬のスイッチOTC化の議論にも触れた。「スイッチ後に対面販売が維持される制度になっていない」「受診勧奨をどのように効果的に行うか」などの指摘が出ているとした。今後、計6回開催し、7月をメドにとりまとめを行う方針も示した。


【日本医薬品登録販売者協会】「濫用のおそれのある医薬品」の範囲見直しに関しQ&A発出を要望

【日本医薬品登録販売者協会】「濫用のおそれのある医薬品」の範囲見直しに関しQ&A発出を要望

【2022.08.26配信】日本医薬品登録販売者協会は8月26日に定例会見を開き、今般、厚労省が議論を進めている「濫用等のおそれのある医薬品」の範囲見直しに関して、Q&A通知を発出してほしいと要望を出したことを明らかにした。


【厚労省局長通知改正】薬剤師や登録販売者の名札、“本名以外”OKに/ストーカー被害防止等の観点から

【厚労省局長通知改正】薬剤師や登録販売者の名札、“本名以外”OKに/ストーカー被害防止等の観点から

【2022.07.06配信】厚生労働省は6月27日、局長通知改正「『薬事法の一部を改正する法律等の施行等について』の一部改正について」を発出し、「姓のみ又は氏名以外の呼称」を名札に記載することを認めた。ストーカー被害やカスタマーハラスメントの防止等の観点から、薬局開設者・店舗販売業者が適切に判断するものとする。実名と照合できる把握・管理も求める。


【日本医薬品登録販売者協会】「登録販売者の倫理規程と業務マニュアル」公表

【日本医薬品登録販売者協会】「登録販売者の倫理規程と業務マニュアル」公表

【2021.11.25配信】日本医薬品登録販売者協会は11月24日、日本チェーンドラッグストア協会などと共同で開いている定例会見の中で活動状況を報告した。10月29日には「登録販売者の倫理規程と業務マニュアル」を作成・公表したとし、「セルフメディケーションを適切に支援する役割」の推進に注力していく考えを示した。厚労省や関係団体、アカデミアなどとの情報交換も活発に行っていることも報告した。


【日本登録販売者協会】日薬と意見交換、OTC販売の規制緩和については「オンラインの管理はリアルよりも厳格求める」で一致

【日本登録販売者協会】日薬と意見交換、OTC販売の規制緩和については「オンラインの管理はリアルよりも厳格求める」で一致

【2021.04.16配信】日本医薬品登録販売者協会は4月16日に定例会見を開き、議論の進んでいるOTC医薬品販売の規制緩和について日本薬剤師会と意見交換の場を持ったことを明らかにした。コンビニエンスストア業界から要望の出ている「遠隔管理販売」については、「オンラインの管理はリアルよりも一層厳しい基準が求められるべき」との意見で一致したという。


最新の投稿


【東京都薬剤師会】“小規模な薬局を大規模へ”は「許しがたい」/髙橋会長

【東京都薬剤師会】“小規模な薬局を大規模へ”は「許しがたい」/髙橋会長

【2026.01.09配信】東京都薬剤師会(都薬)は1月9日に定例会見を開いた。その中で髙橋正夫会長は調剤報酬改定の議論に触れ、小規模な薬局を大規模へといった方向については「許しがたいという感覚を持っている」と憤りを示した。


【中医協】診療側意見、「かかりつけ薬剤師・薬局に対する評価」要望

【中医協】診療側意見、「かかりつけ薬剤師・薬局に対する評価」要望

【2025.12.26配信】厚生労働省は12月26日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開いた。令和8年度診療報酬改定への各号意見が表明された。


【中医協】支払側意見、調剤基本料1除外を要望/600 回超かつ集中率 85%超、特に都市部薬局で

【中医協】支払側意見、調剤基本料1除外を要望/600 回超かつ集中率 85%超、特に都市部薬局で

【2025.12.26配信】厚生労働省は12月26日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開いた。令和8年度診療報酬改定への各号意見が表明された。


【令和8年度診療報酬改定】本体+3.09%、令和8年度及び令和9年度の2年度平均として

【令和8年度診療報酬改定】本体+3.09%、令和8年度及び令和9年度の2年度平均として

【2025.12.24配信】12月24日の予算大臣折衝を踏まえて、令和8年度の診療報酬改定が決定した。令和8年度及び令和9年度の2年度平均として、本体を+3.09%とする。令和8年度+2.41%、令和9年度 +3.77%とする。


【中医協】オンライン受診施設、保険薬局内の開設に懸念

【中医協】オンライン受診施設、保険薬局内の開設に懸念

【2025.12.24配信】厚生労働省は12月24日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、オンライン受診施設に関して保険薬局内の開設に関する課題を提示した。委員からは、いわゆる療担規則に規定のある「経済上の利益の提供による誘引の禁止」などに照らすと懸念があるとして反対意見が相次いだ。


ランキング


>>総合人気ランキング