現在、薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会対策調査会で「一般用医薬品の濫用等のおそれのある医薬品」の範囲見直しについて検討されている。
見直し内容の骨子は、コデイン、ジヒドロコデイン及びメチルエフェドリンについては「鎮咳去痰薬に限る」を、メチルエフェドリンの「内用液剤に限る」 をそれぞれ除外するというもの。
これに伴い7月26日、厚労省から協会にヒアリング要請があり、協会理事企業のうちドラッグストア企業3社の担当者と厚労省の担当者が意見交換を行ったとした。
その結果、濫用薬については次の要望を協会から出したとした。
「販売ルールの徹底が前提であることはいうまでもありませんが、かぜ薬まで範囲を拡大すると店頭で大きな混乱が生じる恐れがあることから、 予め店頭で混乱が生じる事例を想定し、 Q&A形式などで通知等を出して欲しい」とした。
協会では、「厚労省からも前向きな意見を頂いた」とした上で、 8月23日にQ&Aの質問想定原案を協会から提出したとした。
今後、9月末でヒアリングが継続され、Q&Aの通知等の発出は今年12月にも予定されているとした。

【日本医薬品登録販売者協会】「濫用のおそれのある医薬品」の範囲見直しに関しQ&A発出を要望
【2022.08.26配信】日本医薬品登録販売者協会は8月26日に定例会見を開き、今般、厚労省が議論を進めている「濫用等のおそれのある医薬品」の範囲見直しに関して、Q&A通知を発出してほしいと要望を出したことを明らかにした。
関連する投稿
【日本薬剤師会】「濫用のおそれのある医薬品」、ネット販売規制の要望を示唆
【2022.12.01配信】日本薬剤師会は「濫用のおそれのある医薬品」に関して、ネット販売での何らかの規制を求めることを示唆する発言をした。意図的な濫用において、ネットでの購入は対面と比較して心理的にも物理的にも障壁が低いことを挙げ、「これら懸念点について具体的な対応を検討してほしい」と要望した。12月1日に開かれた「令和4年度第3回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会」の場で述べたもの。
【ドラッグストア協会】「濫用のおそれのある医薬品」対象拡大への準備を会員通知/456品目から1275品目に対象品目拡大
【2022.11.18配信】日本チェーンドラッグストア協会は11月18日に定例会見を開き、11月2日付けで「濫用のおそれのある医薬品」の範囲の拡大について万全の準備を周知する事務連絡を会員企業に発出したことを報告した。協会によると来年2月にも対象が456から1275に品目に大幅に拡大するとして、協会は店頭の準備には時間を要するとの考え。そのため公的な発表を待たずに協会会員企業へ発出したと説明した。
【日本医薬品登録販売者協会】「登録販売者の倫理規程と業務マニュアル」公表
【2021.11.25配信】日本医薬品登録販売者協会は11月24日、日本チェーンドラッグストア協会などと共同で開いている定例会見の中で活動状況を報告した。10月29日には「登録販売者の倫理規程と業務マニュアル」を作成・公表したとし、「セルフメディケーションを適切に支援する役割」の推進に注力していく考えを示した。厚労省や関係団体、アカデミアなどとの情報交換も活発に行っていることも報告した。
【ドラッグストア協会】濫用のおそれのある医薬品の「レジアラーム」システム導入率77.4%/販売調査では店舗販売業の適切な対応が薬局を上回る
【2021.09.17配信】日本チェーンドラッグストア協会は9月17日に定例会見を開いた。その中で、濫用のおそれのある医薬品を知らせる「レジアラーム」システムの導入率調査の結果を報告し、回答した会員企業のうち77.4%が導入済みであることを説明した。
【登録販売者協会】「2分の1ルール」削除にコメント「登録販売者の働く場の縮小を懸念」
【2021.03.28配信】日本医薬品登録販売者協会(日登協)会長の樋口俊一氏は、OTC医薬品の販売時間を店舗の営業時間の2分の1以上としていた「2分の1ルール」に関して、改正案が開示されパブリックコメント募集が開始されたことを受け、コメントを発表した。2分の1ルールが削除されることにより登録販売者の働く場が縮小されることを懸念するとしている。
最新の投稿
【ウエルシアHD】全社全店でたばこ製品の取り扱いを終了/2026年2月までに
【2023.03.24配信】ウエルシアホールディングスは3月24日、2026年2月までに全社全店でたばこ製品の取り扱いを終了すると公表した。 同社が策定・公表した「ウエルシア グループ健康宣言」の一環。
【ツルハHD2023年5月期 第3Q決算】鶴羽社長、調剤事業は「額をとりにいく戦略」
【2023.03.23配信】ツルハホールディングスは3月23日、2023年5月期第3四半期(2022年5月16日~2023年2月15日)の決算説明会を実施した。
【第108回薬剤師国家試験の合格発表】合格者は前回から5名減少の9602名/合格率約1ポイント増の69.00%
【2023.03.22配信】厚生労働省は3月22日、令和5年2月18日及び19日に実施した、第108回薬剤師国家試験の合格者を発表した。
【京大附属病院とメディセオなど】医療機関と薬局を結ぶトレーシングレポートサービスを共同開発
【2023.03.22配信】京都大学医学部附属病院、株式会社ファインデックスと株式会社メディパルホールディングスの連結子会社である株式会社メディセオは、医療機関と近隣の薬局とのトレーシングレポートを連携するクラウドサービス「AAdE-Report(Adherence and adverse drug event report)」を共同開発(株式会社メディセオは共同開発をサポート)し、2023 年 3 月 13 日より運用を開始したと公表した。
【2023年2月度のOTC市場】前年比112.8%、過去5年間で2番目に高い実績/花粉飛散量の前年増で
【2023.03.22配信】インテージヘルスケアは3月22日、「2023年2月度 OTC医薬品(一般用医薬品) 市場概況」を公表した。それによると、2023年2月度のOTC市場は前年比112.8%で、過去5年間で2番目に高い実績となった。花粉飛散量の前年増が影響し、鼻炎治療剤、アレルギー用目薬など関連薬効が大幅に伸長した。