【薬局の夜間・休日対応】日本薬剤師会、リスト化の周知(その3)を発出

【薬局の夜間・休日対応】日本薬剤師会、リスト化の周知(その3)を発出

【2024.03.28配信】日本薬剤師会は3月28日に定例会見を開き、3月15日付けで「地域における夜間・休日の医薬品提供体制(在宅含む)の構築、リスト化及び周知等について【重要】(その3) 」を発出したと説明した。リスト様式を示し活用を促したもの。リスト項目に不足がある場合は差分情報のリスト化はすでに公表している地域でも必要となる。


 発出された文書は以下の通り。

■地域における夜間・休日の医薬品提供体制(在宅含む)の構築、リスト化及び周知等について【重要】(その3)

 地域における夜間・休日の医薬品提供体制(在宅含む)の構築、リスト化及び周知等に係る取組につきましては、令和6年1月10日付け日薬業発第 345号及び同2月9日付け日薬業発第427号にてご依頼したところです。 今般、日薬業発第 427号にてお知らせしておりました「地域住民・医療関係者等に向けた情報提供のイメージ(様式例)」について、別添のとおりとりまとめました。ご参考までお送りいたしますので、本資料の利用にあたりましては、下記の点にご留意ください。 貴会におかれましては、前述の既発通知および本通知を参考に、貴会管内の地域薬剤師会との連携の下、地域住民や医療関係者等に向けた医薬品提供体制に係る情報をわかりやすく適切に提供できるよう、引き続きご対応の程お願い申し上げます。


 1. 本様式例の位置付け
・ 本様式例は、現在、薬局の開局時間・時間外対応に係る情報の周知・公表が未整備の地域薬剤師会に向け、差し当たり公表が必要となる事項・項目(日薬業発第427号参照)をまとめたものです。現にリスト・データベース等を有しない地域薬剤師会においては、リスト掲載を希望する薬局から提供された情報をとりまとめ、本様式に基づき公表することが想定されます。

・既にリスト・データベースを有する地域薬剤師会においては、本様式に修正して公表することを求めるものではありません。既存のリスト・データベースの項目に関し、和6年度調剤報酬改定に係る公表事項・項目から不足がある場合は、当面は不足項目に関する差分情報を別途リスト等で公表することが考えられます。

・ 日薬業発第345号のとおり、情報の公表手段については、将来的にはモバイル端末での関覧や地図との連携など、利用者の利便性を考慮した形としていくことも求められますが、今後の地域住民のニーズを踏まえつつ、システム改修等の機を捉えながら、地域薬剤師会・都道府県 薬剤師会の実情に応じて検討されていくようお願いいたします。

2. 本様式例の内容
・ 本様式例では、”元デーダ”タブに日薬業発第427 号で示した項目を集約しています。具体的な記入例を記載してありますので、参照願います。
• 公表にあたっては、単に”元データ”タブの内容を出力・公表することも考えられますが、閲覧性・利便性向上の観点から、内容に応じで“元 データ”タブの内容を「外来対応」「在宅対応」「その他の薬局機能」の 3リスト(タブ)に整理し、公表することを想定しています。 また、地域において夜間輪番・休日輪番が整備された場合の調剤対応 薬局の情報に関しては、個々の薬局における通常の医薬品提供体制(”データ”タブ)の内容とは別に、「日付」「場所」を基準として、収集・公表することを想定しています。
•公表例等における【本リストの利用にあたって】【注釈】の記載例は、調剤報酬の算定要件等も踏まえつつ、リスト等の利用にあたっての基本的な考え方及び注意等を示したものです。
・日薬業発第 345号で記載の通り、情報公表後は適宜情報内容の更新を行えとともに、必要に応じて利用者からの意見を収集して対応するなど、リストを常に最新かつ精確な状態にしておく必要があります。そのためにも、リストに関する地域住民からの問合せ先や地域薬局からの問合せ先等については、できるだけ分かりやすく明示するよう留意してください。(本様式例を用いない場合も同様です。)

 「外来」タブでは、時間外対応などを記載する。
 「在宅」タブでは、無菌製剤処理や麻薬の持続注射療法、小児在宅などの機能も記載する。
 「その他」タブでは、感染症法上の第二種指定医療機関の指定の有無や検査キットの取り扱い、緊急避妊薬の取り扱い(オンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤)」などを記載する。
 

この記事のライター

関連するキーワード


調剤報酬改定

関連する投稿


【インタビュー】厚生労働省 保険局 医療課 薬剤管理官 清原宏眞氏 

【インタビュー】厚生労働省 保険局 医療課 薬剤管理官 清原宏眞氏 

【2025.01.30配信】厚生労働省 保険局 医療課 薬剤管理官の清原宏眞氏は本紙インタビューに答えた。 


【令和8年度調剤報酬改定へ】「考え方」公表/日本薬剤師会

【令和8年度調剤報酬改定へ】「考え方」公表/日本薬剤師会

【2025.01.15配信】日本薬剤師会は1月15日、都道府県会長協議会を開催した。その中で、次期、令和8年度調剤報酬改定へ向けた「考え方」を公表した。


【日本薬剤師会】“期中改定”でコメント公表

【日本薬剤師会】“期中改定”でコメント公表

【2024.12.26配信】日本薬剤師会は12月26日、診療報酬改定のない年の“期中改定”についてコメントを公表した。


【中医協】医療DX推進体制加算、10月から3区分に/マイナ保険証利用率に応じて

【中医協】医療DX推進体制加算、10月から3区分に/マイナ保険証利用率に応じて

【2024.07.17配信】厚生労働省は7月17日に中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開催し、医療DX推進体制整備加算の取り扱いについて議論した。


【DX加算】マイナ使用率議論に言及/日薬森副会長

【DX加算】マイナ使用率議論に言及/日薬森副会長

【2024.06.29配信】日本薬剤師会は6月29日に定時総会を開催。午後に開かれたブロック代表質問では、令和6年度調剤報酬改定で新設された「医療DX推進体制整備加算」についてマイナ保険証の利用実績という要件の議論について質問があった。


最新の投稿


【日本薬剤師会】全国薬学部に薬剤師会入会案内チラシを配布/卒業式資料として

【日本薬剤師会】全国薬学部に薬剤師会入会案内チラシを配布/卒業式資料として

【2025.03.15配信】日本薬剤師会は3月15日に臨時総会を開いた。この中で、全国薬学部に薬剤師会入会案内チラシを配布したことを報告した。


【日薬_岩月進会長】「賃上げ・物価高騰に対応した財源を要望」/第105回臨時総会会長演述で

【日薬_岩月進会長】「賃上げ・物価高騰に対応した財源を要望」/第105回臨時総会会長演述で

【2025.03.15配信】日本薬剤師会は3月15日に第105回臨時総会を開いた。この中で会長の岩月進氏は会長演述を行った。医療分野における賃上げ・物価高騰に対応した適切な財源を、引き続き政府に要望していく考えを示した。薬剤師においては、「今後は、処方箋調剤にとどまらず、健康サポート機能のさらなる充実、さらには人口減少地域や山間へき地、島しょ部への対応、休日・夜間や在宅医療等における医薬品提供の確立や、 OTC 医薬品や検査薬や衛生用品などを含めた供給拠点としての地域の薬局が必要な機能を発揮できるよう体制を整えていかなくてはならない」とした。


【規制改革推進会議WG】訪看ステーションへの薬剤配置、輸液以外も再検討を/日本訪問看護財団

【規制改革推進会議WG】訪看ステーションへの薬剤配置、輸液以外も再検討を/日本訪問看護財団

【2025.03.14配信】規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ」が3月14日に開かれた。


【OTC類似薬】“処方箋医薬品以外の医療用薬”7000品目800成分のうちOTCあるのは130成分1900品目/田村まみ氏(国民民主党)

【OTC類似薬】“処方箋医薬品以外の医療用薬”7000品目800成分のうちOTCあるのは130成分1900品目/田村まみ氏(国民民主党)

【2025.03.14配信】3月13日に参議院予算委員会公聴会が開かれた。この中で国民民主党の田村まみ氏は、「“処方箋医薬品以外の医療用薬”7000品目800成分のうちOTCあるのは130成分1900品目」だと指摘した。


【薬局経営状況】令和7年度薬価改定で1薬局あたり200万円の収益減/自民党薬剤師問題議員懇談会で訴え

【薬局経営状況】令和7年度薬価改定で1薬局あたり200万円の収益減/自民党薬剤師問題議員懇談会で訴え

【2025.03.12配信】3月12日、自民党薬剤師問題議員懇談会が開かれた。この中で日本薬剤師会と日本薬剤師連盟は、令和7年度薬価改定で1薬局あたり200万円の収益減となること、約3割の薬局が赤字経営であるなどのデータを示し、薬局経営の厳しい状況を訴えた。主要民間企業と比べ人件費上昇率・額は「大きく下回っている」とし、人材確保にも支障をきたしているとの危機感を表明した。