【東京都薬剤師会】新副会長も会見/「自発的な薬剤師の活動支える研修していく」

【東京都薬剤師会】新副会長も会見/「自発的な薬剤師の活動支える研修していく」

【2023.07.07配信】東京都薬剤師会は7月7日に定例会見を開き、新会長の髙橋正夫氏のほか、今期から副会長に就任した一瀬信介氏、髙松登氏、宮川昌和氏、小野稔氏なども参加。髙橋新会長を支えるとともに、管掌業務部のことだけでなく、横のつながりを重視して活動していきたいとの考えを示した。


 髙橋新会長は、規制改革推進会議などの動向に危機感を示し、「将来の薬剤師の姿がどうなっていくのか。看過していると、薬剤師の居場所、立ち位置なくなってしまうのではないか」と指摘した。その上で、「一人では声は大きくならない。都薬はオーケストラで東京都薬剤師会としてまとまっていきたい」と強調した。

 また、職能対策部を担当する髙松登氏は、「病院との連携、薬薬連携を含めて薬剤師の職能をアップできるように地域連携を進められるような、資質向上につながるような研修を進めたい」と抱負を指摘した。特に「職能を目指して自立的、自発的な取り組みが起こるようなことを意識して進めたい」と話した。
 
 昨今、医師の働き方改革の政策もあり、タスクシェア/シフトが注目されているが、必ずしも薬剤師へのタスクシェア/シフトの具体的な姿は見えてこない。都薬としてどのように発信、進めていくのかとの質問が記者から出ると、髙松氏は「まずは薬剤師が能力を示すことが重要」との考えを強調した。「薬剤師ができることを示していけば信頼関係ができてくる」と話した。
 加えて、医療DXの流れにも触れ、「医療のことも見えた時に薬剤師としてどのように薬学的判断ができるのか(が問われる)。その上で医師にも(薬剤師の薬学的判断を)伝えられなければいけない」と指摘した。
 「いろんな職種の方がチームで1人の患者さんをしっかりみていくようになっている。薬剤師はフォローアップもしながら服薬管理をしていく(役割が大きい)」と話した。

 宮川昌和氏は、これまで薬学生向けのイベントなどの運営にも携わってきた。今後も「将来担う薬学生コミュニティづくりにも貢献していきたい」と抱負を語った。「地域の中で地域住民の方にどのように薬剤師の役割を訴えていくかを分かち合う会にしていきたい」と述べた。

この記事のライター

関連するキーワード


東京都薬剤師会

関連する投稿


【東京都薬剤師会】緊急避妊薬の研究協力薬局を追加募集

【東京都薬剤師会】緊急避妊薬の研究協力薬局を追加募集

【2024.06.07配信】東京都薬剤師会(都薬)は6月7日、定例会見を開いた。


【東京都薬剤師会】夜間・休日対応のリスト化で地区薬にアンケート調査実施

【東京都薬剤師会】夜間・休日対応のリスト化で地区薬にアンケート調査実施

【2024.04.05配信】東京都薬剤師会は、「地域における夜間・休日の医薬品提供体制リスト化」に関して、地区薬剤師会に対してアンケート調査を実施する。


【東京都薬剤師会】薬事衛生自治指導、“調剤ポイント”不適178件

【東京都薬剤師会】薬事衛生自治指導、“調剤ポイント”不適178件

【2024.02.09配信】東京都薬剤師会は2月9日の会見で、「薬事衛生自治指導員巡回指導実施件数及び遵守状況について」を報告した。


【東京都薬剤師会】緊急避妊薬の“研修”、申し込み増

【東京都薬剤師会】緊急避妊薬の“研修”、申し込み増

【2024.02.09配信】東京都薬剤師会は2月9日の会見で、同会が主催する緊急避妊薬の調剤に関する研修申込が増加している状況を明かした。


【東京都薬剤師会】調剤報酬改定にコメント

【東京都薬剤師会】調剤報酬改定にコメント

【2024.02.09配信】東京都薬剤師会は2月9日に会見を開き、この中で2024年度調剤報酬改定についてコメントした。


最新の投稿


【厚労省】“研究用”抗原検査キット、薬機法で取り締まりの方向/該当性判断の上

【厚労省】“研究用”抗原検査キット、薬機法で取り締まりの方向/該当性判断の上

【2024.07.25配信】厚生労働省は7月25日に「厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会」を開催し、体外診断用医薬品の特性を踏まえた制度の見直しについて議論した。その中で「研究等の医療以外の用途を標榜する試薬の提供業者への対応」を議題とした。


【日薬】オーバードーズ問題でマニュアル作成を検討中

【日薬】オーバードーズ問題でマニュアル作成を検討中

【2024.07.24配信】日本薬剤師会は7月24日、都道府県会長協議会を開催した。


【厚労省】処方箋保存期間の検討を提示/薬局検討会

【厚労省】処方箋保存期間の検討を提示/薬局検討会

【2024.07.19配信】厚生労働省は、現在3年間となっている処方箋の保存期間について見直す方針を示した。「第7回薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会」で提示した。診療録の保存期間が5年となっている中、電子処方箋については処方箋を調剤済みとなった日から5年間保存するサービスを提供しているなどの環境変化を挙げている。今後、制度部会で議題とする方針。


【コンソーシアム】大阪市から調剤外部委託で4社8薬局が確認通知受領を公表

【コンソーシアム】大阪市から調剤外部委託で4社8薬局が確認通知受領を公表

【2024.07.19配信】薬局DX推進コンソーシアムは7月19日、大阪市から調剤業務一部委託事業の確認通知を受け取ったと公表した。


【日本保険薬局協会】健康サポート薬局と地域連携薬局「違いない」/厚労省検討会に意見書

【日本保険薬局協会】健康サポート薬局と地域連携薬局「違いない」/厚労省検討会に意見書

【2024.07.19配信】日本保険薬局協会は7月19日に開かれた厚労省「第7回 薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会」で意見書を提出した。「健康サポート薬局、地域連携薬局、地域支援体制加算届出薬局が描く薬局像は、小異こそあれ、分立させるほどの違いはない」とした。


ランキング


>>総合人気ランキング