調査の背景には、日本薬剤師会が地域の薬剤師会に対して、地域の休日夜間対応等について情報を把握し、対応を強化するよう求めていることがある。
東京都薬剤師会(都薬)として、地域薬剤師会に状況を聞く中で、休日当番の手当がないといった声が聞かれたため、調査することにしたという。
国の予算やそれを活用した東京都、各市町村等で包括補助制度を通じ、区市町村に対して薬局への休日当番に係る手当ての支出を目的とした予算措置がなされているところ。ただ、実際には区市町村によって対応に差があり、十分な手当が行われていない地域があるとの報告があるという。
都薬としては今回の調査で各区市町村における薬局への休日番手当の支給状況やその金額、支給要件、運用の実態等について把握し、今後の制度改善・要望活動に役立てたい考え。
なお、今回の調査結果は、東京都への制度改善の提言に活用し、個別の区市町村名を公表することはないとしている。
都薬会長の髙橋正夫氏は、予算は割かれていることになっていても実際に薬局まで届いていないことが考えられるとし、「そういう状況があるのであれば、そこはしっかり(都薬として)対応しなければいけないだろうということで調査を行うことになった」と話した。
調査事項は、薬局休日当番に関して、自治体から依頼があるか、自治体からの依頼はなく薬剤師会独自での取り組みはあるか、補助金支給の流れ、補助金が届いていない場合は過去に自治体へ依頼したことがあったかどうかーーなど。