【厚労省】連携強化加算の要件の見直し/コロナ治療薬の対応を要件に

【厚労省】連携強化加算の要件の見直し/コロナ治療薬の対応を要件に

【2023.03.27配信】厚生労働省は3月24日付けで事務連絡「調剤報酬点数表における連携強化加算の施設基準等の取扱いについて」を発出し、4月からの要件としてコロナ治療薬への対応などを含めた。適用は4月1日からだが、9月30日までの経過措置も設けている。


 事務連絡は以下の通り。

■調剤報酬点数表における「連携強化加算」の施設基準等の取扱いについて

 調剤報酬点数表区分00調剤基本料の注2に規定する連携強化加算については、「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和4年3月4日付け保医発0304第3号。以下「施設基準通知」という。)の第92の2及び「調剤報酬点数表における「連携強化加算」の施設基準等の取扱いについて」(令和4年3月31日厚生労働省保険局医療課事務連絡。以下「令和4年事務連絡」という。)において、施設基準等の取扱いを示しているところです。
 今般、令和5年1月27日、新型コロナウイルス対策本部において、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」が一部変更され、当該加算の要件となる一般検査事業が全国で終了すること等を踏まえ、連携強化加算の施設基準等に係る具体的な取扱いについて、令和4年事務連絡を一部見直し、下記のとおりとすることとしたので、貴管下の保険薬局等の関係者に周知いただきますようお願いいたします。
 取扱いの変更については、令和5年4月1日から適用することとします。



1.令和4年事務連絡の1.(4)及び2に記載する「災害や新興感染症の発生時等に、都道府県等から医薬品の供給等について協力の要請があった場合には、地域の関係機関と連携し、必要な対応を行うこと」の要件を以下の内容に見直す。

 次に掲げる体制等のうち①を満たし、かつ、②又は③のいずれかを満たす場合に、基準を満たすものとする。
① 「新型コロナウイルス感染症・季節性インフルエンザ同時期流行下における新型コロナウイルスに係る抗原定性検査キットの販売対応の強化について」(令和4年 12 月 27 日医薬・生活衛生局総務課事務連絡)に対応した取り組みを実施していること。
② 公的な管理の下で配分される新型コロナウイルス感染症治療薬の対応薬局として都道府県等に指定され、公表されていること。
③ 一般流通が行われている新型コロナウイルス感染症の治療薬を自局で備蓄・調剤していること。
 ただし、これまでにPCR等検査無料化事業に係る検査実施事業者として協力しており本加算の届出を行っていた保険薬局については、①のみを満たしている場合であっても、令和5年9月 30 日までの間に限り、本加算を算定できる。

2.届出について以下のとおり見直す。
(1) 施設基準通知の別添2の様式87の3の4に必要事項を記載した上で地方厚生(支)局へ届出を行うこと。
(2) 1.(4)について、①の取り組みを実施していることについて、自治体等のホームページ等で公表されていることが確認できるウェブページのコピー等を添付すること。
(3) なお、令和5年3月31日時点で連携強化加算の届出を行っている保険薬局であって、令和5年4月1日以降も要件を満たす場合、届出は不要であること。

以上

詳細は以下のURLで確認できる。
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001077702.pdf

編集部メモ

 コロナ5類移行に伴い、要件としていたPCR等検査無料化事業などについて終了する自治体も出るなか、要件の見直しが注目されていた。
 要件見直しでは検査キットへの対応を残しつつ、コロ治療薬への対応を追加したもの。

この記事のライター

関連するキーワード


連携強化加算 調剤報酬改定

関連する投稿


【日本チェーンドラッグストア協会】「300店舗以上の区分廃止を」/調剤報酬改定で声明公表

【日本チェーンドラッグストア協会】「300店舗以上の区分廃止を」/調剤報酬改定で声明公表

【2025.10.17配信】日本チェーンドラッグストア協会は10月17日に定例会見を開き、調剤報酬改定における「300店舗区分」の見直しを求める声明を公表した。


【日本保険薬局協会】中医協「調剤」での「病院薬剤師」議論にコメント

【日本保険薬局協会】中医協「調剤」での「病院薬剤師」議論にコメント

【2025.09.11配信】日本保険薬局協会は9月11日、定例会見を開いた。この中で9月10日に開かれた中央社会保険医療協議会総会の「調剤について」の議論の中で病院薬剤師の不足に関して多くの意見が出たことについてコメントした。


【日本薬剤師会】岩月会長、中医協「調剤」での「病院薬剤師」議論にコメント

【日本薬剤師会】岩月会長、中医協「調剤」での「病院薬剤師」議論にコメント

【2025.09.11配信】日本薬剤師会は9月11日に定例会見を開いた。その中で岩月進会長は、10日に開かれた中央社会保険医療協議会総会で、「調剤」の議題の中で「病院薬剤師」について多くの意見が挙がったことについてコメントした。


【厚労省】次期調剤報酬改定へ「現在の薬局の立地に至った経緯」調査

【厚労省】次期調剤報酬改定へ「現在の薬局の立地に至った経緯」調査

【2025.07.10配信】厚生労働省は7月9日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開催し、「令和6年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(令和7年度調査)の調査票案」を提示した。次期調剤報酬改定議論の基礎資料となるもの。


【日本保険薬局協会】物価・賃上げ分のプラス改定求める/厚労相に要望書提出

【日本保険薬局協会】物価・賃上げ分のプラス改定求める/厚労相に要望書提出

【2025.05.15配信】日本保険薬局協会は5月15日に定例会見を開き、前日の14日に福岡厚労大臣宛てに「2026 年度診療報酬改定等に関する要望書」を提出したことを説明した。その中で、物価上昇および賃上げ分を含めたプラス改定を求めている。


最新の投稿


【日本チェーンドラッグストア協会】「300店舗以上の区分廃止を」/調剤報酬改定で声明公表

【日本チェーンドラッグストア協会】「300店舗以上の区分廃止を」/調剤報酬改定で声明公表

【2025.10.17配信】日本チェーンドラッグストア協会は10月17日に定例会見を開き、調剤報酬改定における「300店舗区分」の見直しを求める声明を公表した。


【日薬・NPhA・JACDS】「安心を守る」薬剤師の役割で共同広告

【日薬・NPhA・JACDS】「安心を守る」薬剤師の役割で共同広告

【2025.10.16配信】公益社団法人日本薬剤師会(日薬)、一般社団法人日本保険薬局協会(NPhA)、一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)の3団体は、「国民の健康維持・増進を支援する」ため、薬剤師の役割と機能を広く発信する共同広告企画を実施する。


【ジェネリック学会OTC分科会】生活習慣病薬のスイッチOTC化の推進で提言書公表

【ジェネリック学会OTC分科会】生活習慣病薬のスイッチOTC化の推進で提言書公表

【2025.10.13配信】日本ジェネリック・バイオシミラー学会のOTC医薬品分科会(分科会⾧・武藤正樹氏)はこのほど、活習慣病薬のスイッチOTC化の推進で提言書を公表した。10月11日に盛岡市で開催された「日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会 第19回学術総会」「OTC医薬品分科会」のシンポジウムの場で示したもの。シンポジウムは日本OTC医薬品協会当の共催。


【日本薬剤師会】地域連携薬局「基本的な考え方」で質疑/奈良県薬・後岡会長

【日本薬剤師会】地域連携薬局「基本的な考え方」で質疑/奈良県薬・後岡会長

【2025.10.11配信】日本薬剤師会は10月11日、都道府県会長協議会を開催。質疑の中で地域連携薬局の「基本的考え方」について質問が出た。奈良県薬剤師会会長の後岡伸爾氏が質問した。


【日本薬剤師会】高市新総裁誕生にコメント/岩月会長

【日本薬剤師会】高市新総裁誕生にコメント/岩月会長

【2025.10.08配信】日本薬剤師会は10月8日に会見を開いた。この中で自民党新総裁に高市早苗氏が就任したことについてコメントした。