【2020.07.13配信】
コロナ禍の薬剤師の不安や会社に対応してほしかったことなどをまとめた調査が実施され、その結果、薬剤師がコロナ禍によって業務で苦労したことの上位は「自身への感染への不安」や「コロナ禍による普段と異なる業務」となり、医療従事者として未知のウイルスと向き合う苦労がうかがえた。
合同会社スマスタが、薬剤師の転職情報メディア『ハッピーファーマシスト』で「コロナ禍による薬剤師の業務の影響と会社の対応についての影響調査」を実施したもの。インターネットで2020年6月21日~7月5日、就業中の薬剤師の男女104名を対象に行った。
「コロナ禍で大変だったこと」2位に「マスクの入手困難」
薬剤師がコロナ禍で働く中で、どのような苦労があったかを聞いた項目では、第1位は「感染への不安」、第2位は「マスクや消毒薬の入手困難」、第3位は「コロナ禍での服薬指導や普段とは違う業務」だった。
「会社に対応してほしかったこと」1位は「感染対策」
コロナ禍に対して会社にどのような対応をして欲しかったかを聞いた項目では、第1位は「感染対策をもっとちゃんとして欲しかった」、第2位は「マスクの支給をして欲しかった」、第3位は「マスクや消毒液などを備蓄しておいて欲しかった」だった。
「実際に会社に対応してもらったこと」1位は「マスクやアルコール消毒剤用意」
薬剤師がコロナ禍に対して会社に対応してもらったことを聞いた項目では、第一位は「マスクやアルコール消毒剤を用意してくれた」、第二位は「ビニールカーテンやアクリル板を設置してくれた」、第三位は「シフト調整や特別休暇の配慮をしてくれた」だった。
調査を行ったスマスタ社では、COVID-19(新型コロナウイルス)への感染リスクの不安や、普段とは違う特殊な業務に苦労した薬剤師が多く、その不安・苦労への対応を会社に望む薬剤師が多かったと分析。
コロナ禍での苦労に対する危険手当の支給額は会社によってバラツキが見られたともし、「こまめに休憩をとることで、体力と集中力を維持させる」などといった工夫を行っていた薬局もあったと紹介。「コストのかからないコロナ禍対策として、すぐにでも取り入れることができるのではないか」としている。
また、今後に向けて、未知の感染症やコロナ禍の第二波、インフルエンザなどの流行に備え、マスクやアルコール消毒薬などの感染防止物品を常にストックしておくことが求められると提言している。