【厚労省薬機法施行規則改正でパブコメ開始】登録販売者の店舗管理者要件の見直し/従事期間を1年でも可に、ただし追加的研修は必要

【厚労省薬機法施行規則改正でパブコメ開始】登録販売者の店舗管理者要件の見直し/従事期間を1年でも可に、ただし追加的研修は必要

【2023.02.02配信】厚生労働省は2月1日から、薬機法の施行規則の一部を改正する省令案についてパブリックコメントを開始した。登録販売者の店舗管理者要件の見直しに関するもので、従事期間が1年の場合でも可能にするが、追加的研修は必要とする。「規制改革実施計画」(令和4年6月7日閣議決定)に基づくもの。


「従事期間通算1年以上、過去に店舗管理者として従事」した人も店舗管理者になれるよう緩和

 登録販売者が店舗管理者等になる要件の見直しを示した。

 登録販売者は、過去5年間のうち薬局、店舗販売業又は配置販売業において一般従事者として薬剤師又は登録販売者の管理及び指導の下に実務に従事した期間及び登録販売者として業務に従事した期間が通算して2年に満たない場合は、店舗管理者になることができないとされている。

 しかし、昨年6月に閣議決定された「規制改革実施計画」において、店舗管理者に求められる従事期間について、一定の追加的なオンライン研修などを条件としつつ、過去5年以内のうちに必要な実務経験について「2年以上」を「1年以上」に見直すとされた。この決定を受け、省令を改正するもの。

 改正の内容は、登録販売者が店舗管理者になる要件について、従来の要件に加えて、過去5年間のうち、従事期間が通算して1年以上であり、かつ、薬局、店舗又は区域において毎年度の受講が求められている継続的研修に加えて、店舗又は区域の管理及び法令遵守に関する追加的な研修を修了した場合を加えることとする。

 また、従事期間が通算して1年以上であり、過去に店舗管理者等として業務に従事した経験のある登録販売者についても店舗管理者等になることができることとする。

 薬局開設者、店舗販売業者及び配置販売業者は、登録販売者に研修を毎年度継続的に受講させなければならないとされているが、当該規定を薬局開設者、店舗販売業者及び配置販売業者の遵守事項にも加える。

この記事のライター

関連する投稿


【日本保険薬局協会】薬機法改正、「議論過程に入りたい」

【日本保険薬局協会】薬機法改正、「議論過程に入りたい」

【2024.04.11配信】日本保険薬局協会は4月11日、定例会見を開いた。


【規制改革実施計画閣議決定】調剤の「外部委託」、特区“関連”取組

【規制改革実施計画閣議決定】調剤の「外部委託」、特区“関連”取組

【2023.06.16配信】政府は6月16日、「規制改革実施計画」を閣議決定した。調剤業務の一部外部委託に関しても記載され、法令改正を含む制度整備を安全確保を前提に早期に行うことを検討するとされた。「令和5年度以降早期に検討・結論」とされた。また、特区事業とはされなかったが、特区も関連する取組とされた。


【厚労省Q&A改正】“医薬品登録販売者”の名称、名札以外の掲示もOK

【厚労省Q&A改正】“医薬品登録販売者”の名称、名札以外の掲示もOK

【2022.07.06配信】厚生労働省は6月27日、事務連絡「『一般用医薬品販売制度に関するQ&Aについて』の一部改正について」を発出し、名札以外の掲示等の表示についても「医薬品登録販売者」と記載しても差し支えないとした。ただし、一般用医薬品の区分ごとに情報提供を行う者を分かりやすく掲示することとしている。


【日本医薬品登録販売者協会】「登録販売者の倫理規程と業務マニュアル」公表

【日本医薬品登録販売者協会】「登録販売者の倫理規程と業務マニュアル」公表

【2021.11.25配信】日本医薬品登録販売者協会は11月24日、日本チェーンドラッグストア協会などと共同で開いている定例会見の中で活動状況を報告した。10月29日には「登録販売者の倫理規程と業務マニュアル」を作成・公表したとし、「セルフメディケーションを適切に支援する役割」の推進に注力していく考えを示した。厚労省や関係団体、アカデミアなどとの情報交換も活発に行っていることも報告した。


【日本登録販売者協会】登販業務ガイドラインの策定を検討へ/薬剤師との「調剤補助」としての連携も視野/コスモス薬品横山社長が新理事入り

【日本登録販売者協会】登販業務ガイドラインの策定を検討へ/薬剤師との「調剤補助」としての連携も視野/コスモス薬品横山社長が新理事入り

【2021.07.16配信】日本登録販売者協会は7月16日に会見を開き、6月25日に開いた定時社員総会の内容を報告した。事業計画として、「登録販売者の業務ガイドライン(仮称)」の作成を検討するとした。OTC薬販売のいわゆる「2分の1ルール」の廃止など、登録販売者をめぐる規制緩和の議論が進む中、登録販売者の役割に関する認知度を高めることを目指す。薬剤師との連携業務に関しては、「調剤補助」業務に関する項目も視野に入れる。また、コスモス薬品の横山英昭社長が新たに理事に入ったと報告した。


最新の投稿


【医薬品制度部会】認定薬局、「医療制度に組み込む方がいい」/希少疾病の認定薬局の提案も/委員から

【医薬品制度部会】認定薬局、「医療制度に組み込む方がいい」/希少疾病の認定薬局の提案も/委員から

【2024.04.18配信】厚生労働省は4月18日、「令和6年度第1回 厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会」を開催した。


【医薬品制度部会】日薬、フォローアップの重要性指摘/厚労省「GL作成中」

【医薬品制度部会】日薬、フォローアップの重要性指摘/厚労省「GL作成中」

【2024.04.18配信】厚生労働省は4月18日、「令和6年度第1回 厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会」を開催した。


【ウエルシアHD】池野隆光氏が会長兼社長に就任

【ウエルシアHD】池野隆光氏が会長兼社長に就任

【2024.04.18配信】ウエルシアホールディングスは4月18日、「代表取締役社長選任に関するお知らせ」を公表した。


速報【アイン敷地内薬局めぐる裁判で地裁有罪判決】藤井被告懲役1年・執行猶予3年、新山・酒井両被告懲役6か月・執行猶予2年

速報【アイン敷地内薬局めぐる裁判で地裁有罪判決】藤井被告懲役1年・執行猶予3年、新山・酒井両被告懲役6か月・執行猶予2年

【2024.04.18配信】KKR札幌医療センターの敷地内薬局の整備を巡り、公契約関係競売入札妨害の罪に問われたアインファーマシーズ元代表取締役社長・酒井雅人被告、同社元取締役・新山典義被告、KKR札幌医療センター元事務部長・藤井浩之被告の判決公判が4月18日午前、札幌地裁で行われた。(ジャーナリスト・村上 和巳)


【八戸薬剤師会】調剤実績情報の共有サービスを開始へ/薬局間医薬品融通スムーズに

【八戸薬剤師会】調剤実績情報の共有サービスを開始へ/薬局間医薬品融通スムーズに

【2024.04.17配信】八戸薬剤師会(青森県)は4月17日の夜、八戸市内のホテルで「薬局会員間の調剤実績共有サービスの導入について」との説明会を会員薬局・薬剤師向けに開催した。同サービスは調剤実績情報を共有することで薬局間の医薬品融通をスムーズにすることを目的とするもの。同薬剤師会は会員薬局数149薬局だが、説明会には100名以上が参加し、関心の高さがうかがえた。


ランキング


>>総合人気ランキング