【衆議院_改正薬機法審議】濱地雅一議員、調剤基本料について「大規模な調剤薬局等について点数を下げていくようなこと、やめていただきたい」

【衆議院_改正薬機法審議】濱地雅一議員、調剤基本料について「大規模な調剤薬局等について点数を下げていくようなこと、やめていただきたい」

【2025.04.07配信】今改正薬機法における初となる国会審議が4月4日、衆議院厚生労働委員会で行われた。この中で濱地雅一議員(公明党)が質疑に立った。


濱地氏、外部委託の法制化引き合いに「効率化を推奨する政策に逆行」

 提出されている改正薬機法法案では、特定調剤業務の委受託を可能とする事項が含まれており、濱地氏はこれに関連して、効率化している薬局の調剤基本料を引き下げる政策について質疑した。以下の通り。

 濱地氏「調剤報酬の基本料についてお聞きをしたいというふうに思っております。
 今回の改正の1つとして、調剤の一包化、1つにまとめるということが外部委託できるようになりました。これはまさに薬局等の効率化を後押しするための今回の施策でございます。
 しかし実は現在、この効率化を達成して、すればするほど調剤の基本料というものが下がる仕組みになっております。
 具体的に言うと、1カ月の処方箋が40万回を超えた場合、またはグループチェーン薬局が300店舗ある場合におきましては、この調剤基本料というものが下がる仕組みになっているわけでございます。
 これは令和4年の改定でそのように決まったわけでございますけれども、今回は私が言いました通り、一包化を外部委託するという、いわば効率化を推奨する政策があるのに、こういった法律化に逆行するような、大規模な調剤薬局等については点数を下げていくような、こういう動き、これはやめていただきたいというふうに思いますが、局長、ご答弁いただきます。

鹿沼保険局長、「中医協でご意見をいただきながら引き続き議論していきたい」

 厚労省鹿沼保険局長「調剤基本料につきましては、まさに薬局の基本的な運営経費を評価しているものでございます。先生おっしゃいましたように過去の診療報酬改定におきまして規模の大きい薬局グループにおきましては医薬品の備蓄などに伴うコストが小さいこと、また収益率が良いこと、こういったことを踏まえ調剤基本料の引き下げを行ったものでございます。
 基本料のあり方につきましては保険薬局が地域の医薬品の供給拠点としての役割を担い、地域医療に貢献することができるよう、令和6年度の診療報酬改定による影響の調査検討を踏まえながら、中央社会保険医療協議会においてご意見をいただきながら引き続き議論していきたい、このように考えております」

この記事のライター

関連するキーワード


薬機法 調剤基本料

関連する投稿


【新経済連盟】改正薬機法成立で三木谷代表理事がコメント公表

【新経済連盟】改正薬機法成立で三木谷代表理事がコメント公表

【2025.05.16配信】一般社団法人新経済連盟(所在地:東京都港区、代表理事:三木谷浩史氏)は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案」が5月15日付けで成立したことを受け、代表理事のコメントを発表した。新経済連盟はこれまでも濫用のおそれのある医薬品の販売規制について、「市販薬のネット販売にビデオ通話を義務付ける厚生労働省の案の撤回」を求めており、今後の下位法令等が規定においても引き続き要望活動を展開する構え。


【財政審】「処方せん集中率が高い薬局等」の「調剤基本料1の適用範囲を縮小すべき」

【財政審】「処方せん集中率が高い薬局等」の「調剤基本料1の適用範囲を縮小すべき」

【2025.04.23配信】財務省は4月23日に財政制度等審議会「財政制度分科会」を開催した。


【新経済連盟】薬機法法案の国会提出にコメント/引き続き主張を要望

【新経済連盟】薬機法法案の国会提出にコメント/引き続き主張を要望

【2025.02.13配信】新経済連盟(三木谷浩史代表理事)は2月13日、国会に提出された改正薬機法の法律案について、代表理事としてのコメントを公表した。


【日登会】デジタル活用の医薬品の“遠隔管理販売”、「歓迎」

【日登会】デジタル活用の医薬品の“遠隔管理販売”、「歓迎」

【2025.01.27配信】日本医薬品登録販売者会(日登会、横山英昭会長:コスモス薬品社長)は1月27日に会見を開いた。


【日登会】厚労省制度部会「とりまとめ」評価/今後は会議体への参画求める

【日登会】厚労省制度部会「とりまとめ」評価/今後は会議体への参画求める

【2025.01.27配信】日本医薬品登録販売者会(日登会)は1月27日に会見を開き、2025年度の展望と方針について説明した。その中で会長の横山英昭氏(コスモス薬品社長)は次期薬機法改正へ向けて厚労省の医薬品医療機器制度部会が公表した「とりまとめ」に対して「評価」するとの見方を示した。濫用薬の陳列や記録・保管、リスク区分等について日登会の要望事項が反映されたとの立場。また、今後、一般用医薬品の販売に関わる会議体については参画していくことを求めるともした。


最新の投稿


【日本保険薬局協会】中医協「調剤」での「病院薬剤師」議論にコメント

【日本保険薬局協会】中医協「調剤」での「病院薬剤師」議論にコメント

【2025.09.11配信】日本保険薬局協会は9月11日、定例会見を開いた。この中で9月10日に開かれた中央社会保険医療協議会総会の「調剤について」の議論の中で病院薬剤師の不足に関して多くの意見が出たことについてコメントした。


【日本薬剤師会】岩月会長、中医協「調剤」での「病院薬剤師」議論にコメント

【日本薬剤師会】岩月会長、中医協「調剤」での「病院薬剤師」議論にコメント

【2025.09.11配信】日本薬剤師会は9月11日に定例会見を開いた。その中で岩月進会長は、10日に開かれた中央社会保険医療協議会総会で、「調剤」の議題の中で「病院薬剤師」について多くの意見が挙がったことについてコメントした。


【日本薬剤師会】薬剤師PR資材を制作/「親子で知る薬剤師のお仕事」

【日本薬剤師会】薬剤師PR資材を制作/「親子で知る薬剤師のお仕事」

【2025.09.11配信】日本薬剤師会は9月11日に定例会見を開き、その中で薬剤師PR資材「親子で知る薬剤師のお仕事」を制作したと説明した。リーフレットのほか、短編動画も制作した。


AIエージェント活用したレセコン・薬歴開発へ/三菱電機デジタルイノベーション

AIエージェント活用したレセコン・薬歴開発へ/三菱電機デジタルイノベーション

【2025.09.10配信】三菱電機デジタルイノベーション株式会社(東京都千代田区、代表取締役 取締役社長:武田 聡氏)は、「AI エージェントが生みだす新たな薬局体験」をコンセプトとし、レセプトコンピュータ(以下「レセコン」)と電子薬歴を融合した「保険薬局向けオールインワンプラットフォーム」の開発に着手したと公表した。本サービスのプロトタイプを、2025年10月12日から開催される「第58回 日本薬剤師会学術大会」に参考出展する予定。


【厚労省】緊急避妊薬のスイッチOTC薬を承認へ/改正薬機法初の「特定要指導医薬品」に指定

【厚労省】緊急避妊薬のスイッチOTC薬を承認へ/改正薬機法初の「特定要指導医薬品」に指定

【2025.08.29配信】厚生労働省は8月29日、薬事審議会「要指導・一般用医薬品部会」を開催。緊急避妊薬「レボノルゲストレル」(一般名、あすか製薬)のスイッチOTC化を了承した。改正薬機法で規定する「特定要指導医薬品」として初めて指定した。


ランキング


>>総合人気ランキング