【中医協】日薬、「5店舗以下」薬局法人の経営苦境を主張

【中医協】日薬、「5店舗以下」薬局法人の経営苦境を主張

【2025.12.03配信】厚生労働省は12月3日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開催。各号委員から過日公表された医療経済実態調査(実調)の結果に対する見解が述べられ、日本薬剤師会は5店舗以下の薬局法人の経営が苦境にあることを主張した。


薬局は物価・賃金上昇で前年比で損益悪化

 日本薬剤師会は実調への見解について、資料を提示。

 まず、薬局全体として前年比で減少傾向にあることを指摘。「保険薬局の直近の損益状況は、全体平均(法人)で+5%程度という状態を維持しているが、対前年比は減少傾向にあり、賃上げ・物価高への対応の影響により厳しい経営状態が続いている」としたほか、「全体平均と比べると、特に最頻階級の損益差額の規模は非常に小さく(+2%程度)、また、保険薬局の3割弱が赤字に陥っており、極めて厳しい経営状況にある」と指摘した。

 給与費が上昇している一方、待遇改善が他産業に及んでいないことも訴えた。「同一グループの店舗数規模、調剤基本料の区分などの違いにかかわらず、すべての薬局において給与費が増加しており、従業員の賃上げに積極的に取り組んでいることが確認できる。しかし、その内訳を見ると、管理薬剤師または薬剤師の処遇改善よりも事務職員の賃上げ対応を優先しており、いずれの薬局においても他業種への人材流出に苦慮している様子が窺える(管理薬剤師・薬剤師は年額14,500円程度、事務職員は年額27,200円の賃上げ規模に留まっている)」とした。

 「地域医療における医薬品提供体制の中核を担う保険薬局のうち、特に『1店舗』および『2~5店舗』の損益状況は厳しく、経営基盤は極めて脆弱。このままでは、さらなる賃上げ・物価高に対応することは極めて困難であり、地域医療における医薬品供給に支障をきたすことになる」とした。

 加えて、「また、依然として医薬品供給不足の状態が続いており、医薬品の確保に係る業務および備蓄医薬品の管理コストもさらなる負担増となっている」とも述べた。

この記事のライター

関連するキーワード


中医協 調剤報酬改定

関連する投稿


【チェーンドラッグストア協会】調剤報酬改定で会見

【チェーンドラッグストア協会】調剤報酬改定で会見

【2026.02.23配信】日本チェーンドラッグストア協会は2月20日に会見を開き、「令和8年度調剤報酬改定に対する見解」を公表、説明した。


【日本保険薬局協会】調剤報酬改定で緊急要望

【日本保険薬局協会】調剤報酬改定で緊急要望

【2026.02.23配信】日本保険薬局協会は2月20日に会見を開き、「令和8年度改定の答申を踏まえた緊急要望書」を公表、説明した。「集中率カウント変更」に対して激変緩和措置を強く要望。また、「門前薬局等立地依存減算」の導入に対し、「断固反対」としている。


【答申】新・地域支援加算、おおむね3点減点か

【答申】新・地域支援加算、おおむね3点減点か

【2026.02.13配信】厚生労働省は2月13日に中央社会保険医療協議会総会を開き、令和8年度診療報酬改定について答申した。後発薬調剤体制や供給体制、地域支援の要件を求める「地域支援・医薬品供給対応体制加算」はこれら要件の旧来の点数の合算から考えると3点の減点ともいえる。


【答申】調剤管理料「2区分」化では「7日以下」では増点の結果

【答申】調剤管理料「2区分」化では「7日以下」では増点の結果

【2026.02.13配信】厚生労働省は2月13日に中央社会保険医療協議会総会を開き、令和8年度診療報酬改定について答申した。調剤管理料(内服薬)では、「長期処方」(28日分以上)以外は10点となる。長期処方は60点。


【答申】調剤基本料「1」と「3ーハ」で2点増点

【答申】調剤基本料「1」と「3ーハ」で2点増点

【2026.02.13配信】厚生労働省は2月13日に中央社会保険医療協議会総会を開き、令和8年度診療報酬改定について答申した。調剤基本料「1」と「3ーハ」で2点増点する。


最新の投稿


【第111回薬剤師国試】「実力通り」の合否になりやすかった106回に類似/メディセレ寄稿

【第111回薬剤師国試】「実力通り」の合否になりやすかった106回に類似/メディセレ寄稿

【2026.03.04配信】令和8年2月21日(土)及び 22日(日)に実施された第111回薬剤師国家試験。本紙では薬学教育支援等を行っているメディセレ社に、今回の試験内容等の分析について寄稿いただいた(以下寄稿)。



【コクミン不適切な薬事業務問題】当該所管自治体、処分等かは内容を「精査中」

【コクミン不適切な薬事業務問題】当該所管自治体、処分等かは内容を「精査中」

【2026.03.02配信】関西を地盤にドラッグストアを展開しているコクミン(大阪市住之江区、代表取締役社長絹巻秀展氏)の「不適切な薬事業務」問題で、所管自治体は「内容を精査中」であるとした。


【コクミン】不適切な薬事業務でお詫び/ウエルシアHD子会社

【コクミン】不適切な薬事業務でお詫び/ウエルシアHD子会社

【2026.03.02配信】ウエルシアホールディングス連結子会社で関西を地盤にドラッグストアを展開しているコクミン(大阪市住之江区、代表取締役社長絹巻秀展氏)は3月2日、同社HPで「不適切な薬事業務に関するお詫び」を公表した。


【日本病院薬剤師会】全副会長候補が当選/役員候補者選挙

【日本病院薬剤師会】全副会長候補が当選/役員候補者選挙

【2026.02.28配信】日本病院薬剤師会は2月28日に臨時総会を開催し、令和8・9年度役員候補選挙を行った。現任会長のほか、現任副会長も全員が当選した。正式には6月の通常総会での承認をもって就任となる。