電子処方箋の用法マスタをめぐっては、薬局現場からも「医療現場のマスタと紐づけがうまくいっていないためにデジタル化のメリットを十分に生かせない可能性がある」との指摘が出ていた。
電子処方箋には「毎朝朝食前服用」など、用法マスタがあるが、医療現場で特徴的な用法を指定している場合は、ダミーコードをつかって情報を付加することがある。このダミーコードを多用すると、薬局では情報がうまく取得できない可能性が出る。
この問題を解決する手法は2つある。
1つはダミーコードを用いずに済むように用法マスタを増やすこと。もう1つはダミーコードを用いずに極力標準用法マスタを用いること。いずれが正解かについては、双方の歩み寄りということになるだろう。
実際に1月20日、厚労省は用法マスタの追加し、ベンダー向けに公開。その後、1月26日には誰もが見られるホームページ上にも掲載した。
https://www.mhlw.go.jp/stf/denshishohousen.html
厚労省も医療現場からの要望に応じて改善を図っているということになるが、一方で、無尽蔵に用法マスタを増やすことが最善ともいえない。さまざまな解析などにおいても、一定、用法マスタが限定されていることは有用なのではないだろうか。
今後、広がっていく医療DX。これまで以上に医療現場から発信される情報が、共有され、生かされていく意識を醸成していくことも課題といえそうだ。
なお用法マスタは3000を超えるが、一度、薬局薬剤師も一読してみてもいいのではないだろうか。
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