Q1 薬局に薬剤師が1人しかいない場合(いわゆる一人薬剤師の場合)に、又は薬局が開いていない時間帯に、自宅等から服薬指導することは差し支えないか。
A1 薬局外で服薬指導を行うに当たっては、変更調剤が生じた場合等を踏まえ、服薬指導を行う薬剤師とは別に薬局において調剤に従事する薬剤師と相互に連絡をとることができる必要があります。そのため、他の薬剤師が薬局外で服薬指導を行う場合には、薬局開局時間帯であり、かつ、薬局内に1名以上の薬剤師が調剤に従事する状況である必要があります。
Q2 「労務を提供している薬剤師」とあるが、週一定時間以上の勤務時間、正規雇用、非正規雇用、派遣等の条件はあるか。
A2 週一定時間以上の勤務時間、正規雇用、非正規雇用、派遣等の雇用形態について特段の制限はありませんが、薬局外で服薬指導を行う薬剤師については、労務を提供している薬局において実地において調剤等に当たっている又は当たっていた薬剤師を想定しています。
Q3 薬局外で薬剤師が服薬指導を行うにあたり、薬局開設者としてはどのような対応をとる必要があるか。
A3 薬局開設者としては、医薬品医療機器等法第9条の4に基づき、薬局外で薬剤師が服薬指導を行う場合には、薬局内で服薬指導を行う場合と同様に、薬剤師に調剤された薬剤に関する情報提供及び指導を適切に行わせる必要があります。
Q4 薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令第1条第1項第 13 号において、薬剤師に調剤された薬剤に関する情報提供及び指導その他の調剤の業務に係る適正な管理を確保するため、指針の策定、従事者に対する研修の実施その他必要な措置が講じられていることが求められているが、オンライン服薬指導を行う場合には、オンライン服薬指導に係る内容を含める必要があるということか。
A4 ご指摘のとおり、オンライン服薬指導を行う場合には、体制省令第1条第1項第 13 号に基づき講じる措置にオンライン服薬指導に係る内容を含める必要があります。
【編集部より】
「Q&A」事務連絡全文は以下。
https://www.mhlw.go.jp/content/000995231.pdf

【厚労省オンライン服薬指導のQ&A事務連絡】「薬局外」は「薬局開局時間帯であり、かつ、薬局内に1名以上の薬剤師が調剤に従事する状況」で
【2022.10.01配信】厚生労働省は9月30日、薬機法施行規則(省令)を改正し、通知・事務連絡を発出した。省令ではオンライン服薬指導が薬局外でも可能となったため、省令内容に合わせて「オンライン服薬指導の実施要領に係るQ&A」を事務連絡した。薬局外で服薬指導を行う場合は、薬局に別の薬剤師がいる必要があるとしている。「薬局開局時間帯であり、かつ、薬局内に1名以上の薬剤師が調剤に従事する状況」と求めている。
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