【M&A】スギHD、マレーシア処方箋調剤トップシェアの薬局・クリニック運営企業と業務提携/ALPRO PHARMACY社/アジア展開強化

【M&A】スギHD、マレーシア処方箋調剤トップシェアの薬局・クリニック運営企業と業務提携/ALPRO PHARMACY社/アジア展開強化

【2022.07.06配信】スギホールディングスは7月6日、マレーシア国内で薬局・クリニック事業などのヘルスケア事業を展開する ALPRO PHARMACY SDN.BHDと業務提携することで合意したと発表した。アジア事業強化の一環。


スギ薬局 PB 商品および日本のNB商品の輸出、商品情報の提供

 スギホールディングスは、グループで培ったヘルスケア領域でのビジネスモデル及び商品を国内外に対して提供することで国際社会に貢献することを使命と捉え、現在アジアを中心に海外事業を展開している。

 ALPRO PHARMACY は、マレーシア国内に190 店舗以上を展開する国内急成長のチェーン薬局で、処方箋調剤数トップシェアを誇る「アルプロ薬局」の運営会社であり、「地域社会の改善のために専門的なヘルスケア製品、サービス、アドバイスを提供すること」を経営理念に掲げ、2002年の創業以来、医薬品(調剤/OTC)、健康食品、介護用品などのヘルスケア商品のみならず、理学療法やリハビリサービス、糖尿病患者向けの一次医療サービスなどの提供を通して、マレーシア薬局市場における独自のポジションを確立しているという。
 また、次期の中期5ヶ年計画にて、マレーシア国内での出店加速及び近隣東南アジア諸国へのビジネス展開を計画。電子商取引(EC)やサービスのデジタル化、O2O(オンライン・ツー・オフライン)モデルの強化にも一層力を入れることで、地域の健康をより支援できるような体制の構築を目指しているとする。

 今回の提携は、こうした両社の取組みをより進化させる目的で、スギホールディングスが培ったトータルヘルスケアのビジネスモデルや商品・商標の提供に加え、互いの経営ノウハウの共有などを通して、両社の事業展開をより一層推進する考え。また、同提携の円滑な推進のために、ALPRO PHARMACY と協議の上、双方の人材交流も予定している。

 スギホールディングスは、ALPRO PHARMACY との提携を通じ、「経済価値のみならず、アジア地域での社会価値の創出にも資する新たな価値創造に挑戦していきます」としている。


  業務提携の内容は以下の通り。
【スギホールディングスの役割】
1. ALPRO PHARMACY に対し、スギ薬局 PB 商品(エスセレクト)及び日本の NB 商品の輸出及び商品情報の提供
2. ドラックストア経営及び運営ノウハウの共有(陳列・販売方法・オペレーション等)
3. ALPRO PHARMACY と共同での made in Japan 商品の商品開発
4. ALPRO PHARMACY との人材交流
5. マレーシア国内での、ALPRO PHARMACY へのロゴなどの商標許諾

【 ALPRO PHARMACY の役割】
1. スギホールディングスより、スギ薬局 PB 商品(エスセレクト)及び日本の NB 商品の輸入
2. 輸入商品の実店舗及び自社 E-コーマスでの販売
3. 輸入商品のマレーシア国内におけるマーケティング活動
4. 訪日(インバウンド)マーケティング活動への協力
5. マレーシア国内での、スギホールディングスが指定する商標の使用
6. スギホールディングスとの人材交流

 ALPRO PHARMACY SDN.BHD の概要は以下の通り。
会 社 名: ALPRO PHARMACY SDN.BHD
設 立 日: 2002 年 2 月
所 在 地: Unit V1-A, Lot 45880, Jalan Techvalley 3/2, Sendayan Techvalley, 71950 Bandar Sri Sendayan, Negeri Sembilan.
代 表 者: 法定代表人:Ph.LowSweeSiong
U R L : https://www.alpropharmacy.com/
事業内容: 薬局事業、クリニック事業、EC 事業、テレメディスン、リハビリセンター事業、物流倉庫及び卸売業

この記事のライター

関連するキーワード


スギホールディングス M&A

関連する投稿


【スギHD】セキ薬品の株式の取得/持分法適用会社化

【スギHD】セキ薬品の株式の取得/持分法適用会社化

【2025.08.19配信】スギホールディングス株式会社は8月19日、埼玉県を中心に調剤併設型ドラッグストアを展開する株式会社セキ薬品の株式(3万7929株、持株比率 34.8%)を取得し、持分法適用会社とすることについて決定し、同日、株式譲渡契約を締結したと公表した。


【スギHD】調剤過誤訴訟で和解

【スギHD】調剤過誤訴訟で和解

【2024.11.23配信】スギホールディングスは11月22日、同社子会社のスギ薬局における調剤過誤訴訟で和解が成立したと公表した。


【ファーマライズHD】寛一商店グループから事業譲受

【ファーマライズHD】寛一商店グループから事業譲受

【2024.09.24配信】ファーマライズホールディングス株式会社は9月24日、寛一商店グループから一部の事業を譲受すると発表した。寛一商店株式会社(京都市)ほか8社は今年7月、東京地裁に会社更生法の適用を申請し、保全管理命令を受けていた。コロナ禍で業績が悪化、返済資金の捻出困難になったことが背景で、寛一商店は「可及的速やかにスポンサーを選定する」方針としていたもの。


【スギHD】調剤過誤で民事訴訟

【スギHD】調剤過誤で民事訴訟

【2024.08.28配信】スギホールディングスは8月28日、同社調剤過誤事案において民事訴訟が提起されたと公表した。


【I&H】社長にスギHD取締役副社長の杉浦伸哉氏

【I&H】社長にスギHD取締役副社長の杉浦伸哉氏

【2024.08.27配信】スギホールディングスは、2024年9月2日付で子会社化する予定の I&H 株式会社において、取締役及び監査役候補者を決定した。 I&H の代表取締役社長にスギHD取締役副社長の杉浦伸哉氏が就く。


最新の投稿


【緊急避妊薬のスイッチOTC】承認取得/あすか製薬、販売元は第一三共HC

【緊急避妊薬のスイッチOTC】承認取得/あすか製薬、販売元は第一三共HC

【2025.10.20配信】あすか製薬ホールディングスは10月20日、子会社のあすか製薬が緊急避妊薬「ノルレボ」の製造販売承認を取得したと公表した。承認取得を受け、第一三共ヘルスケアが同品の販売元として、発売に向けた情報提供体制の整備を進めるという。


【厚労省_疑義解釈】保険薬局との「特別な関係」で/総合入院体制加算及び急性期充実体制加算施設基準

【厚労省_疑義解釈】保険薬局との「特別な関係」で/総合入院体制加算及び急性期充実体制加算施設基準

【2025.10.20配信】厚生労働省は10月20日、令和6年度診療報酬改定に関する「疑義解釈(その30)」を発出した。総合入院体制加算及び急性期充実体制加算の施設基準においては、病院が特定の保険薬局との間で不動産取引等その他の特別な関係があれば、当該保険薬局の所在する建物内に診療所が所在している場合でも、「特定の保険薬局との間で不動産取引等その他の特別な関係がない」に該当しないとした。


【日本チェーンドラッグストア協会】「300店舗以上の区分廃止を」/調剤報酬改定で声明公表

【日本チェーンドラッグストア協会】「300店舗以上の区分廃止を」/調剤報酬改定で声明公表

【2025.10.17配信】日本チェーンドラッグストア協会は10月17日に定例会見を開き、調剤報酬改定における「300店舗区分」の見直しを求める声明を公表した。


【日薬・NPhA・JACDS】「安心を守る」薬剤師の役割で共同広告

【日薬・NPhA・JACDS】「安心を守る」薬剤師の役割で共同広告

【2025.10.16配信】公益社団法人日本薬剤師会(日薬)、一般社団法人日本保険薬局協会(NPhA)、一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)の3団体は、「国民の健康維持・増進を支援する」ため、薬剤師の役割と機能を広く発信する共同広告企画を実施する。


【ジェネリック学会OTC分科会】生活習慣病薬のスイッチOTC化の推進で提言書公表

【ジェネリック学会OTC分科会】生活習慣病薬のスイッチOTC化の推進で提言書公表

【2025.10.13配信】日本ジェネリック・バイオシミラー学会のOTC医薬品分科会(分科会⾧・武藤正樹氏)はこのほど、活習慣病薬のスイッチOTC化の推進で提言書を公表した。10月11日に盛岡市で開催された「日本ジェネリック医薬品・バイオシミラー学会 第19回学術総会」「OTC医薬品分科会」のシンポジウムの場で示したもの。シンポジウムは日本OTC医薬品協会当の共催。