【薬剤師会】山本会長「これまでの現場業務を法的に明確化したい」/臨時総会会長演述

【薬剤師会】山本会長「これまでの現場業務を法的に明確化したい」/臨時総会会長演述

【2022.03.05配信】日本薬剤師会は3月5日に第99回臨時総会を開いた。この中で冒頭、会長演述を行った山本信夫氏はコロナ禍での薬剤師の尽力を振り返るとともに、「これまでの現場業務を法的に明確化したい」との方針を示した。加えて、規制改革の動きについて「その矛先は単なる規制緩和から大きく逸脱している」とし、「理不尽な圧力に決して屈することなく」対応していく考えを述べた。


 山本会長は、コロナ感染症のパンデミック下で薬剤師がワクチン接種会場への協力を筆頭に尽力してきたことを振り返った。
 「感染防御対策を講じつつ接種会場において、予診のサポート、薬剤服用歴の確認や副反応等に関する事前の説明、 ワクチンの希釈及びシリンジへの充填、接種後の状態観察等を通じて、円滑かつ迅速なワクチン接種体制の確保に協力いただくとともに、 自宅等療養患者への医薬品提供体制の維持に対しても多大なご尽力をいただいていることに、 改めて感謝を申し上げます」と述べた。

 加えて、自身のこれまでの会務運営については「一定の成果があった」とした。
 「会長に就任以来、代識員の方々をはじめ多くの会員並びに都道府県薬剤師会各位のご理解とご協力をいただきながら、 所期のお約束を果たすべく会務に取り組んでまいりました。 他団体との関係や行政、 政治との意思の疎通、そして会内の議論喚起と透明感のある会務運営等につきましては、 なお未熟な点もありますが、一定の成果は上げられたものと思っております」と語った。

 一方で、今後も「様々な状況の変化にも即応可能な業務体制を進めていく」方針を示した。
 「しかしながら、これまで薬剤師・薬局の医療における存在感を高め、 国民や地域住民·患者から信頼される薬剤師サービスを提供できる体制の整備に向けて組織固めを進め、対外的な存在感を示せるよう会務を進めて参りましたが、2年前に我が国でも発生した新型コロナ感染症は、瞬く間に世界をそして我が国をパンデミックの波に飲み込み、日常生活にも大きな変化が生じています。 昨年来、全国民を対象とするワクチン接種が進み、 待たれていた経口治療薬が医療現場に投入されたとは言え、感染拡大防止のためのマスク着用や不要不急の移動の自粛等の行動制限が継続されており、 未だ明確な解決への糸口が見いだせないままの生活が続いています。 経済活動においても日常生活においても、とりわけ地域医療提供体制の維持・確保に甚大な支障が生じることが懸念され、After Corona, Beyond Corona を見据えて官民一体となった対応が求められていること等を踏まえ、様々な状況の変化にも即応可能な業務体制を進めてまいります。また、経済状況のみならず各地で地域医療提供体制の逼迫の度が高まる中にあっても、 薬剤師や薬剤師会を取り巻く環境は、滞留することなく常に変化を続けています。 対面を業務の原則とする薬剤師でありながら、Web を利用した非対面での会議等を余儀なくされる中、会員各位はもとより都道府県薬剤師会のご協力を得て、現場の声にも真撃に耳を傾けてご意見等を伺い、 エビデンスを積み重ね、これまで会員の皆様が現場で取り組んでこられた業務を法的に明確化したいと思います」とした。

 加えて、薬機法など法改正への確実な対応を進めるとした。
 「我が国の薬剤師・薬局の概念を大きく転換させることとなる 改正薬機法·薬剤師法 の趣旨を、 確実にかつ迅速に現場で実行可能とするための方策を講じて参りたいと思います」とした。

リフィル処方箋、「薬剤師・薬局業務の新たな可能性が示唆された」

 
 2022年度診療報酬改定については、公平な配分とプラス改定となったことを報告した上で、リフィル処方箋については、「薬剤師・薬局業務の新たな可能性が示唆された」と述べた。
 「加えて、本会でも以前からその導入を提唱してきた反復使用可能処方箋いわゆるリフィル処方箋の活用も併せて示されました。このことは、 医療において薬剤師の担う責任の重さを突感させるとともに、 処方医との連携体制をさらに強化しつつ、薬物治療における薬剤師・薬局業務の新たな可能性が示唆されたものと考えます。患者の服薬状況等の確認をより充実させ、 慎重な気配りと覚悟を持った対応を図りながらも、安定した薬物治療を進める上で薬剤師に対して大きな期待が寄せられたものと前向きに受け止めています」と述べた。

 規制改革の動きにも対応していく考えを表明。
 「十数年来にわたる規制改革の圧力はなお薬剤師·薬局に向かって押し寄せており、その矛先は単なる規制緩和から大きく逸脱して、 薬剤師の存在そのものを否定するかのような主張がされています。 こうした理不尽な圧力に決して屈することなく、改正薬機法・薬剤師法で求められる薬剤師・薬局業務と新たに示されたリフィル処方箋がその趣旨に即して運用、 活用され、 薬物治療における薬剤師の役割を誤りなく発揮できる揺るぎない土台を構築し、次世代に引き継ぐことがこの執行部に課せられた大きなミッションと考えております。この目的の達成に向けて、これまで培った経験のみに頼ることなく、先人の歴史にも学びながらこれまで同様、一丸となって課題に取り組む執行部として会務を進めてまいりますことを申し上げ、所信といたします」とした。

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