【中医協総会で定額負担を議論】200床以上の一般病床にも拡大へ/大病院は初診2000円を軸に保険給付から控除した上で定額負担額を増額

【中医協総会で定額負担を議論】200床以上の一般病床にも拡大へ/大病院は初診2000円を軸に保険給付から控除した上で定額負担額を増額

【2021.11.12配信】厚生労働省は11月12日に中央社会保険医療協議会総会を開き、「紹介状なしで受診する場合等の定額負担」についてを議論した。 定額負担について、一般病床200床以上の病院にも対象医療機関を拡大するとともに、紹介状なしで大病院を受診する患者の初・再診については一定額(例として医科・初診の場合、2,000円程度)を保険給付範囲から控除し、それと同額以上の定額負担を増額する方針が示され、大筋で了承された。医療保険財政のためではなく、外来機能の分化のために行うものであるため、例外的・限定的な取扱と するとの前提が示された。


 事務局は令和2年12月23日に開かれた社会保障審議会医療保険部会の資料を提示した。

 「医療機関の機能分化・連携等」の項で、「大病院への患者集中を防ぎかかりつけ医機能の強化を図るための定額負担の拡大」について以下のように記載されていた。

○日常行う診療はかかりつけ医機能を担う身近な医療機関で受け、必要に応じて紹介を受けて、患者自身の状態にあった他の医療機関を受診し、さらに逆紹介によって身近な医療機関に戻るという流れをより円滑にするため、以下の方針に基づき、中医協において具体的に検討するべきである。
・ 新たに地域の実情に応じて明確化される「紹介患者への外来を基本とする医療機関」として報告された医療機関のうち一般病床200床以上の病院にも対象医療機関を拡大すること
・ かかりつけ医機能を担う地域の医療機関を受診せず、あえて紹介状なしで大病院を受診する患者の初・再診については、一定額(例:医科・初診の場合、2,000円程度)を保険給付範囲から控除し、それと同額以上の定額負担を増額すること。また、
こうした仕組みは、医療保険財政のためではなく、外来機能の分化のために行うものであるため、例外的・限定的な取扱とするとともに、制度趣旨について、国民への説明を丁寧に行うこと
・ 大病院からかかりつけ医機能を担う地域の医療機関への逆紹介を推進するとともに、再診を続ける患者への定額負担を中心に、除外要件の見直し等を行うこと
○ あわせて、上手な医療のかかり方に関する啓発を進めるべきである。

 こうした方針について、同日の中医協では診療側・支払い側から大きな反論は出ず、大筋で了承された。

 ただ、大病院の定額負担増額や増額にかかわる仕組みについて、「国民には理解しがたい分かりにくい仕組みだ」との意見が多く、「国民への丁寧な説明が必要、広報が必要」との指摘が相次いだ。

 日本医師会も「目的は医療機関間の機能分担であり、それが実現すれば徴収の必要はなくなるものだ」という意見などを示した。

この記事のライター

関連するキーワード


中医協 定額負担

関連する投稿


【日薬】薬局関連団体からの「中医協参画」要望にコメント

【日薬】薬局関連団体からの「中医協参画」要望にコメント

【2026.10.14配信】日本薬剤師会(日薬)会長の岩月進氏は10月14日に開かれた定例会見で、日本保険薬局協会など薬局関連団体が中央社会保険医療協議会(中医協)へ委員参画を求める意見を公表したことに対してコメントした。


【中医協】日薬渡邊副会長、包装単位考慮を要請/全錠出ないと「平均乖離率割っている状況」

【中医協】日薬渡邊副会長、包装単位考慮を要請/全錠出ないと「平均乖離率割っている状況」

【2026.10.07配信】厚生労働省は10月7日に中央社会保険医療協議会(中医協)薬価専門部会を開き、「令和9年度薬価改定について」を議論した。この中で日本薬剤師会副会長の渡邊大記氏は、改めて製薬産業に対し、販売包装単位への考慮を求めた。


【OTC類似薬】一部保険外療養の創設に伴う見直しを答申/中医協

【OTC類似薬】一部保険外療養の創設に伴う見直しを答申/中医協

【2026.09.16配信】厚生労働省は9月16日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、OTC類似薬に関わる一部保険外療養の所要の見直しについて答申した。


【中医協】日本薬剤師会・渡邊副会長、不採算再算定取引の考え方問う/薬局現場で大きくなる「逆ザヤ」問題

【中医協】日本薬剤師会・渡邊副会長、不採算再算定取引の考え方問う/薬局現場で大きくなる「逆ザヤ」問題

【2026.08.27配信】厚生労働省は8月26日、中央社会保険医療協議会(中医協) 薬価専門部会を開き、次期薬価改定へ向けて関係業界からの意見聴取を行った。この中で日本薬剤師会(日薬)副会長の渡邊大記氏は、不採算再算定の取引に関して企業の考え方について質問。流通コストを考慮して欲しいと要望した。


【中医協】日本薬剤師会森昌平副会長が委員退任挨拶

【中医協】日本薬剤師会森昌平副会長が委員退任挨拶

【2026.06.24配信】厚生労働省は6月24、中央社会保険医療協議会(中医協)を開いた。この中で、同日付けで委員を退任する日本薬剤師会副会長の森昌平氏が退任に際し挨拶をした。


最新の投稿


【パブコメ開始】処方箋なしでの医療用医薬品の販売について

【パブコメ開始】処方箋なしでの医療用医薬品の販売について

【2026.10.16配信】厚生労働省は10月16日、改正薬機法のうち、処方箋なしでの医療用医薬品の販売などの省令案についてパブコメを開始した。


【日薬・NPhA・JACDS】3 団体共同の広告企画/薬剤師が提供する「3 つの安心」訴求

【日薬・NPhA・JACDS】3 団体共同の広告企画/薬剤師が提供する「3 つの安心」訴求

【2026.10.16配信】日本薬剤師会(日薬)、日本保険薬局協会(NPhA)、日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)の薬局関連3団体は10月16日、共同広告を実施すると公表した。昨年度に続き、薬剤師の専門性や役割について訴求する内容。


【厚労省】R8地域医薬品提供体制の「モデル事業」要項を公表

【厚労省】R8地域医薬品提供体制の「モデル事業」要項を公表

【2026.10.15配信】厚生労働省は10月15日までに「令和8年度 地域における医薬品提供体制等の構築・強化に係るモデル事業」の実施要項を公表した。申し込みは令和8年10月13日(火)から開始しており、締め切りは10月30日(金)まで。


【日薬】薬局関連団体からの「中医協参画」要望にコメント

【日薬】薬局関連団体からの「中医協参画」要望にコメント

【2026.10.14配信】日本薬剤師会(日薬)会長の岩月進氏は10月14日に開かれた定例会見で、日本保険薬局協会など薬局関連団体が中央社会保険医療協議会(中医協)へ委員参画を求める意見を公表したことに対してコメントした。


【日薬_学術大会】来年は東日本大震災を経験した福島県で開催

【日薬_学術大会】来年は東日本大震災を経験した福島県で開催

【2026.10.12配信】10月12日、新潟で開かれた「第59回日本薬剤師会学術大会」が閉幕した。来年、2027年の第60回大会は福島県で開催される。大会運営委員長を務める福島県薬剤師会会長の長谷川祐一氏は、「東日本大震災という困難を乗り越えた経験のある福島だからこそ発信できる学びと実践を全国の皆様と共有できる大会を目指す」と語った。


ランキング


>>総合人気ランキング