最新!2021年ドラッグストア調剤売上ランキング!ドラッグストアで拡大意欲高まる調剤事業

最新!2021年ドラッグストア調剤売上ランキング!ドラッグストアで拡大意欲高まる調剤事業

【2021.08.16配信】ドラビズon-lineでは上場ドラッグストア企業の最新決算業績から、「調剤売上ランキング」を集計した。その結果、1位はウエルシアホールディングスだった。総売上ランキングでは5位のスギホールディングスが、調剤売上では2位となり、存在感を示した。総売上ランキングでは6位のココカラファインも調剤売上では4位に浮上。同社の調剤売上の対総売上比率は20%を超えている。今年のコロナ禍でも同社の調剤売上は前期比+9%となっている。10月に統合を控えるマツモトキヨシ ホールディングスとの調剤売上を合算すると調剤売上では上場ドラッグストア 企業中、2位に位置することもわかった。


 上場ドラッグストア企業の決算業績から、「調剤」売上ランキングを集計した。
 
 その結果、対総売上高比率が18.3%と2割に迫るウエルシアホールディングスがトップとなった。

 2位はスギホールディングス。スギホールディングスは業界5位でありながら、調剤売上では2位となっており、調剤事業での存在感が指摘できる。

 上場ドラッグストア上位10社の「調剤」売上高ランキングは、次のようになった。

 トップがウエルシアホールディングス1741億6900万円、2位がスギホールディングス1175億9700万円、3位がツルハホールディングス930億2900万円。

続いて、4位がココカラファイン701億6500円、5位がマツモトキヨシホールディングス510億3000万円、6位がクリエイトSDホールディングス319億9900万円、7位がクスリのアオキホールディングス304億8500万円。
カワチ薬品、サンドラッグ、コスモス薬品は「調剤」売上を開示していない。

 調剤売上の対総売上高構成比を高い順にみると、15%以上の企業が3社で、トップのココカラファイン(20.3%)、スギホールディングス(19.5%)、ウエルシアホールディングス(18.3%)。

 次いでツルハホールディングスが10.1%、クスリのアオキホールディングス(10.0%)。

残る企業は10%以下で、クリエイトSDホールディングス(9.7%)、マツモトキヨシホールディングス(9.2%)。

調剤を実施している店舗数でみると、ウエルシアホールディングスやスギホールディングスの調剤併設率は7割を超えており、ドラッグストア調剤の伸びは勢いを増しているため、今後、併設の準備が整っている企業ではいっそう調剤事業の伸長は加速すると考えられる。

 また、クスリのアオキホールディングスも調剤併設率は約5割となっており、今後は事業が拡大すると予測される。

 調剤売上を現在は開示していないサンドラッグやコスモス薬品も調剤事業の拡充を掲げている。

【お知らせ】
 ドラビズon-line編集長の菅原幸子が執筆した『最新 ドラッグストアの動向とカラクリがよ〜くわかる本』(秀和システム)が2021年9月に刊行予定です。

 ドラッグストアの企業分析や業界動向、将来予測も網羅しています。
 ぜひお読みください。

この記事のライター

関連する投稿


【コスモス薬品】調剤事業、「低収益の調剤の姿になった時」が参入好機との見解

【コスモス薬品】調剤事業、「低収益の調剤の姿になった時」が参入好機との見解

【2024.07.18配信】コスモス薬品は7月18日に2024年5月期決算説明会を開催した。


【ウエルシアHD】とをしや薬局(長野県)がグループ入り

【ウエルシアHD】とをしや薬局(長野県)がグループ入り

【2024.06.03配信】ウエルシアホールディングスは6月3日、株式会社とをしや薬局がウエルシアグループの一員に参加したと公表した。


【ウエルシアHD】桐澤英明執行役員が社長に就任へ

【ウエルシアHD】桐澤英明執行役員が社長に就任へ

【2024.05.21配信】ウエルシアホールディングスは5月21日開催の取締役会において、代表取締役等の人事案について内定した。5月28日に開催予定の定時株主総会後の取締役会にて正式決定する。


【スギHD】モンゴル国内卸売業企業と提携/スギ自社開発品など供給へ

【スギHD】モンゴル国内卸売業企業と提携/スギ自社開発品など供給へ

【2024.05.13配信】スギホールディングスは5月13日、モンゴル法人のAsayake.co.,ltdと業務提携することで合意したと発表した。


【ウエルシアHD池野会長】ツルハHDとの統合「早く進めるのがよい」

【ウエルシアHD池野会長】ツルハHDとの統合「早く進めるのがよい」

【2024.05.10配信】ウエルシアホールディングスの代表取締役会長兼社長を務める池野隆光氏は5月10日、都内の会合で、ツルハホールディグスとの統合について触れ、「早く進めるのがよいと思っている」と述べた。同社の取引先を交えた会合「ウエルシアホールディングス共栄会」の総会で挨拶したもの。


最新の投稿


【厚労省】“研究用”抗原検査キット、薬機法で取り締まりの方向/該当性判断の上

【厚労省】“研究用”抗原検査キット、薬機法で取り締まりの方向/該当性判断の上

【2024.07.25配信】厚生労働省は7月25日に「厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会」を開催し、体外診断用医薬品の特性を踏まえた制度の見直しについて議論した。その中で「研究等の医療以外の用途を標榜する試薬の提供業者への対応」を議題とした。


【日薬】オーバードーズ問題でマニュアル作成を検討中

【日薬】オーバードーズ問題でマニュアル作成を検討中

【2024.07.24配信】日本薬剤師会は7月24日、都道府県会長協議会を開催した。


【厚労省】処方箋保存期間の検討を提示/薬局検討会

【厚労省】処方箋保存期間の検討を提示/薬局検討会

【2024.07.19配信】厚生労働省は、現在3年間となっている処方箋の保存期間について見直す方針を示した。「第7回薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会」で提示した。診療録の保存期間が5年となっている中、電子処方箋については処方箋を調剤済みとなった日から5年間保存するサービスを提供しているなどの環境変化を挙げている。今後、制度部会で議題とする方針。


【コンソーシアム】大阪市から調剤外部委託で4社8薬局が確認通知受領を公表

【コンソーシアム】大阪市から調剤外部委託で4社8薬局が確認通知受領を公表

【2024.07.19配信】薬局DX推進コンソーシアムは7月19日、大阪市から調剤業務一部委託事業の確認通知を受け取ったと公表した。


【日本保険薬局協会】健康サポート薬局と地域連携薬局「違いない」/厚労省検討会に意見書

【日本保険薬局協会】健康サポート薬局と地域連携薬局「違いない」/厚労省検討会に意見書

【2024.07.19配信】日本保険薬局協会は7月19日に開かれた厚労省「第7回 薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会」で意見書を提出した。「健康サポート薬局、地域連携薬局、地域支援体制加算届出薬局が描く薬局像は、小異こそあれ、分立させるほどの違いはない」とした。


ランキング


>>総合人気ランキング