【薬局管理者の選任】経験「3年」基準のGLをドラッグストア協会が独自策定・公表/改正薬機法への対応で

【薬局管理者の選任】経験「3年」基準のGLをドラッグストア協会が独自策定・公表/改正薬機法への対応で

【2021.07.02配信】日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は7月2日に定例会見を開き、法令遵守のための体制を義務付けた改正薬機法の施行に向けて独自のガイドラインを策定したことを明らかにした。薬局管理者に関しては3年の薬局勤務経験を基準としている。5年の勤務経験を推奨していた厚労省のガイドラインの内容よりも、2年短い経験を業界として最低基準にする考えを示した。


 改正薬機法のうち、法令遵守規定は8月1日から施行になる。
 これに先駆け、厚労省はガイドラインを発出していた。

 これを受けて、日本チェーンドラッグストア協会は独自のガイドラインを策定し、会員企業に送付、活用を促した。

 独自のガイドラインは、「薬局管理者の選任に関するガイドライン」と、「医薬品販売業における店舗管理者の選任ガイドライン」の2つ。
 前者は調剤推進委員会(榊原栄一委員長)、後者は登録販売者委員会(浦上晃之委員長)が作成したもの。主に、厚労省のガイドラインで「5年」の勤務経験を推奨した管理者の選定基準に関して、業界の考え方をまとめたものとなっている。

 1つ目の「薬局管理者の選任に関するガイドライン」では、「おおむね3年以上の保険薬剤師としての薬局勤務経験」を選任基準とした。加えて、コンプライアンスに関する研修(内部研修、外部研修の別を問わない)の修了を求めている。

 一方、但書として、小規模の薬局では当面は2年の経験でよいとした。
 「処方件数等が少ない小規模薬局の管理者については、当分の間、2年以上の保険薬剤師としての薬局勤務経験に加えて研修認定制度による認定薬剤師の資格を有することをもって、要件を満たすものとして差し支えない」とした(この場合でもコンプライアンス研修の修了は必須)。

 さらに、医療機関勤務経験も経験に含める考えを示した。「保険医療機関における薬剤師として勤務経験を1年以上有する場合、当該勤務経験を保険薬剤師としての薬局勤務経験の期間に含めることができる(ただし1年を上限とする)」とした。この考えはかかりつけ薬剤師指導料に関する規定に合わせたとする。

 適用期間は施行日である2021 年8月1日以後のあらたな選任からとする。
 適用前に選任された管理者に対しては「薬局勤務経験は要件ではない」とする一方、コンプライアンスに関する研修や研修認定制度による認定薬剤師の資格取得を推奨している。

 JACDSでは今回ガイドラインを作成した背景として、改正薬機法により法令遵守の一環として薬局開設者は必要な能力と経験を有する者を管理者に選任しなければならないこととなったが、法令のほか厚生労働省のガイドラインでも選任の具体的な要件は定められておらず、会員から協会のガイドラインを希望する数多くの声が寄せられたことを挙げた。
 
 独自ガイドラインの位置づけとしては、会員の便宜のために作成したもので、「なんら強制するものではない」とする。また、管理者の選任には総合的な判断であり、本基準を満たせば一律に選任されるものではないとし、「本ガイドラインは最低基準。これを超える基準の作成を妨げるものではない」とした。

 他方、もう一つの「医薬品販売業における店舗管理者の選任ガイドライン」では、登録販売者を店舗管理者に選任する場合には、法令上の要件(過去5年のうち 24 か月 1920 時間の実務・業務経験)に加え、外部研修(年度単位で直近の12時間)とコンプライアンスに関する研修(内部研修、外部研修の別を問わない)を修了していることを求めている。

 薬剤師を店舗管理者に選任する場合には、コンプライアンスに関する研修(内部研修、外部研修の別を問わない)を求める。

この記事のライター

関連する投稿


【チェーンドラッグストア協会】“門前減算”、「2年後に撤廃も検討」と受け止めている

【チェーンドラッグストア協会】“門前減算”、「2年後に撤廃も検討」と受け止めている

【2026.03.25配信】日本チェーンドラッグストア協会は3月25日に定例会見を開いた。この中で副会長の横山英昭氏(コスモス薬品代表取締役社長)は、協会と厚労省との調剤報酬改定に関する話し合いの進捗についてコメントした。


【チェーンドラッグストア協会】デジタル通貨の研究分科会設置/決済手数料の逓減目指す

【チェーンドラッグストア協会】デジタル通貨の研究分科会設置/決済手数料の逓減目指す

【2026.03.25配信】日本チェーンドラッグストア協会は3月25日に定例会見を開いた。この中でデジタル通貨の研究、検討を行う分科会を設置すると説明した。決済手数料の逓減を目指す。


【チェーンドラッグストア協会】調剤報酬改定で会見

【チェーンドラッグストア協会】調剤報酬改定で会見

【2026.02.23配信】日本チェーンドラッグストア協会は2月20日に会見を開き、「令和8年度調剤報酬改定に対する見解」を公表、説明した。


【厚労省】調剤の一部外部委託で検討会開催

【厚労省】調剤の一部外部委託で検討会開催

【2026.01.26配信】厚生労働省は1月26日、改正薬機法で規定された調剤の一部外部委託について検討会を開く。


【ドラッグストア協会】濫用防止薬販売で会員向け相談窓口設置

【ドラッグストア協会】濫用防止薬販売で会員向け相談窓口設置

【2026.01.21配信】日本チェーンドラッグストア協会は1月21日に定例会見を開いた。


最新の投稿


【薬局の倒産】2年連続で最多更新、8割が小規模/帝国データバンク

【薬局の倒産】2年連続で最多更新、8割が小規模/帝国データバンク

【2026.04.13配信】株式会社帝国データバンクは「調剤薬局」の倒産発生状況について調査・分析を行った。それによると、2025年度に発生した「調剤薬局」の倒産(負債1000万円以上、法的整理)は30件にのぼった。前年度の29件を上回り、2年連続で最多を更新した。このうち8割超が資本金1000万円未満と小規模。特に、大手ドラッグストアの進出や、近隣の病院・クリニックの閉院といった影響を強く受けた「門前型」の調剤薬局で苦境が鮮明となっているという。


【日本保険薬局協会】「薬局・薬剤師ビジョン 2040」策定・公表

【日本保険薬局協会】「薬局・薬剤師ビジョン 2040」策定・公表

【2026.04.09配信】日本保険薬局協会は4月9日、定例会見を開いた。この中で、「薬局・薬剤師ビジョン 2040」を策定したことを報告した。


【医療機関等経営状況】臨時調査実施へ/令和9年度診療報酬制度の調整で

【医療機関等経営状況】臨時調査実施へ/令和9年度診療報酬制度の調整で

【2026.04.08配信】厚生労働省は4月8日に中央社会保険医療協議会(中医協)を開いた。この中で「令和8年度医療機関等の経営状況に係る臨時調査」の実施について提案した。


【東京都薬剤師会】JACDS・NPhAと医薬品提供体制強化事業で連携

【東京都薬剤師会】JACDS・NPhAと医薬品提供体制強化事業で連携

【2026.04.03配信】東京都薬剤師会は4月3日、定例会見を開いた。この中で、医薬品提供体制強化事業において日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)および日本保険薬局協会(NPhA)と連携することを説明した。


【東京都薬剤師会】学校薬剤師向け資材作成/薬物乱用防止講習会用

【東京都薬剤師会】学校薬剤師向け資材作成/薬物乱用防止講習会用

【2026.04.03配信】東京都薬剤師会は4月3日、定例会見を開き、学校薬剤師向けに薬物乱用防止講習会用資材を作成したことを報告した。


ランキング


>>総合人気ランキング