【スギHD】2022年2月期第1四半期/売上+3.4%、営業利益−19.7%/コロナ特需の反動減

【スギHD】2022年2月期第1四半期/売上+3.4%、営業利益−19.7%/コロナ特需の反動減

【2021.06.29配信】スギホールディングスの2022年2月期第1四半期は、売上+3.4%、営業利益−19.7%だった。


DXの適切な評価のために業績表示方向を変更

 スギホールディングスの2022年2月期第1四半期の連結業績(2021年3月1日~2021年5月31日)は、売上高1551億7100万円(前年同期比3.4%増)、売上総利益456億7000万円(同3.2%増)、販売費及び一般管理費384億800万円(同9.1%増)、営業利益72億6200万円(同19.7%減)、経常利益75億82百万円(同18.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は49億7900万円(同19.6%減)だった。

 ドラッグストア業界環境については、薬価改定の影響による処方箋単価の下落、前年同時期に発生した衛生用品を中心とする急激な需要拡大に対する一時的な反動減、全国的な店舗増に伴う競争の更なる激化などにより経営環境の厳しさは増しyているとする。一方、処方箋調剤および食料品需要の取り込みによる成長・拡大が続いているという。

 同社グループは、調剤領域において新規開局による処方箋応需枚数の増加や調剤機器導入などによる効率化、在宅調剤の拡大を目的とした拠点店舗の開設などに取り組んだ。

 物販領域においては、取引先と共同で創業45周年を起点とした販売促進活動を展開し売上拡大を図ると共に、アプリなどを中心としたデジタル顧客基盤の拡大ならびに景品交換のデジタル化、生産性向上に向けた人員配置および労働時間の適正化などに取り組んだ。

 将来の事業拡大に向けて、登録販売者や薬剤師などの中途採用や新卒社員の採用を積極的に推進した。
 店舗の出退店については、引き続き関東・中部・関西・北陸エリアへの出店に注力し、24店舗の新規出店、3店舗の閉店を実施するとともに、既存店の競争力強化に向け、1店舗の業態転換および32店舗の改装を実施した。これにより、第1四半期末における店舗数は1412店舗(前期末比21店舗増)となった。


 なお、第1四半期連結会計期間より表示方法の変更を行っており、前年同四半期比較については組替後の前第1四半期連結累計期間の四半期連結財務諸表の数値を用いて比較している。

 表示方法の変更の内容については、前第1四半期連結累計期間において、「営業外収益」の「その他」に含めて計上していた情報提供等に係る収益を、当第1四半期連結会計期間より「売上高」に含めて計上する方法に変更した。

 この変更は、当第1四半期連結会計期間より当社子会社にDX戦略本部を新設しその収益性を適切に管理するともに、当社グループの物販及び処方箋調剤等において蓄積・統合されたデータを抽出・分析し、付加価値を付与して販売することで収益増加が見込めること、そして、さらにDX投資を推進することでデータを活用したサービス提供が増加し重要性が増す見込みであること等から、経営成績をより適切に表示するために行うという。
 この表示方法の変更を反映させるため、前第1四半期連結累計期間の四半期連結財務諸表の組替えを行っている。
 この結果、前第1四半期連結累計期間の四半期連結損益計算書において、「営業外収益」の「その他」に表示しておりました8400万円は、「売上高」8400万円として組替えを行っている。

 2022年2月期の連結業績予想についても表示方法の変更により、第2四半期(累計)及び通期の売上高及び営業利益について、当該表示方法の変更を反映した組替後の数値に修正している。この変更により、売上高及び営業利益は、第2四半期(累計)で1億5000万円、通期で3億円増加している。

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