【通期決算】ウエルシアHD、売上+9.4%、営業利益+13.7%/次期予想は売上1兆210億円

【通期決算】ウエルシアHD、売上+9.4%、営業利益+13.7%/次期予想は売上1兆210億円

【2021.04.08配信】ウエルシアホールディングスは2021年2月期の連結業績(2020年3月1日~2021年2月28日)を公表した。それによると、売上高は前期比+9.4%、営業利益は同+13.7%と好調だった。次期業績予想では売上高1兆210億円で、1兆円の大台を超える見込み。


 ウエルシアホールディングスの2021年2月期連結業績(2020年3月1日~2021年2月28日)は、売上高9496億5200万円(前期比+ 9.4%)、営業利益 429億7400万円(同+ 13.7%)、 経常利益458億円(同+13.5%)、 純利益279億9900万円 (同+22.8%)だった。

 この期間のわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、個人消費や企業活動は大きく収縮し景気後退局面となった。緊急事態宣言等を経て、一部では経済活動の再開の動きが見られたものの、新型コロナウイルス感染症の拡大は終息が見通せず、先行きは極めて不透明な状況。同社グループが主に事業を行うドラッグストア業界は、大手同士等の業界再編や異業種を含む競争が激化している。

 新型コロナウイルス感染症拡大による衛生関連需要の高まり、外出自粛によるライフスタイルの変
化、医療機関への受診抑制等、お客様や患者様の動向が大きく変化した。このような状況下において、同社グループは、営業時間の短縮、3密回避のためチラシ販促の一時自粛など、感染防止策や衛生管理を講じながら営業を継続し商品供給及びサービスの提供に努めた。

 物販については、テレワーク等による化粧品メイク需要の減少等の影響があったが、感染症予防対策商品や食品等の需要増により売上高は好調に推移した。

 調剤については、薬価改定の影響に加えて、受診抑制による処方箋枚数の減少、長期処方の増加による処方箋単価の上昇等の影響もあったが、調剤併設数は1643店舗となった。

 販管費については、人時コントロールによる店舗人時数管理の徹底や自動発注等の推進による店舗業務の効率化など、人件費を中心とした販管費の適正化に努めつつ、積極的な採用も実施した。

 2020年3月1日付で、高知県を地盤とする株式会社よどや(24店舗)を株式取得により子会社化し、同年6月1日付で群馬県を中心に店舗展開する株式会社クスリのマルエ(59店舗)を株式追加取得により子会社化した。同年7月1日付で愛媛県を中心に調剤薬局を展開する株式会社ネオファルマー(10店舗)、株式会社サミット(3店舗)を株式取得により完全子会社化した。同年11月2日付で上新電機株式会社の近畿地区5店舗のドラッグストアを、同年12月1日付で株式会社ホームセンターみつわの福井県の3店舗をウエルシア薬局が譲り受けた。

 出店と閉店については、グループ全体で124店舗の出店と23店舗の閉店を実施し、当期末の同社グループの店舗数は2,217店舗となった。

 品目別売上の状況では、食品の伸び率が最も大きく前期比+12.7%、調剤が同+12.0%などとなっている。

 次期2022年2月期の連結業績予想(2021年3月1日~2022年2月28日)は売上高1兆210億円(前期比+ 7.5%)、営業利益 443億円(同+ 3.1%)、経常利益 476億円(同+3.9%)、純利益 270億円(−3.6%)を見込む。

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