薬王堂ホールディングスの2021年2月期の連結業績(2020年3月1日~2021年2月28日)は売上高1105億3500万円(前年同期比8.3%増)、営業利益49億7600万円(前年同期比27.1%増)、経常利益53億600万円(前年同期比23.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は32億9000万円(前年同期比5.4%増)だった。
この期間のドラッグストア業界は、巣籠需要などの影響により日用品や食品においてはやや好調に推移したものの、予防意識の高まりや外出自粛などによるヘルスケアや化粧品の落ち込みが続いており、感染症の影響で先行きは不透明。
このような状況の中、同社グループは、販売価格や品揃えの強化を図り、来店客数及び買上点数の増加に取り組むとともに、小商圏ドミナント出店を推進し、ドラッグストアを岩手県6店舗、青森県5店舗、秋田県6店舗、宮城県2店舗、山形県1店舗、福島県7店舗の合計27店舗を新規出店した。
また、岩手県の3店舗を退店し、当連結会計年度末の店舗数は321店舗(うち調剤併設型3店舗、調剤専門薬局2店舗)となった。
主要なドラッグストア事業における部門別の業績は次のとおり。
① ヘルス+7.8%:医薬品は健康食品、消毒薬等が伸張し、衛生用品ではマスク、介護用品等が伸張。調剤も堅調に推移した。その結果、売上高は前年同期比7.8%増加し、231億900万円となった。
② ビューティ+1.0%:化粧品は男性化粧品等が伸張し、トイレタリーではハンドソープ、ヘアケアやオーラルケア等が伸張した。その結果、売上高は前年同期比1.0%増加し、166億9000万円となった。
③ ホーム+11.9%:日用品は洗剤や家庭紙、ゴミ袋等が伸張し、衣料品ではエコバッグ等が伸張。バラエティ部門はペット関連商品等が伸張。その結果、売上高は前年同期比11.9%増加し、232億4400万円となった。
④ フード+9.8%:食品は加工食品、日配品等が伸張し、酒類ではビール、酎ハイ等が伸張。その結果、売上高は前年同期比9.8%増加し、472億6900万円となった。
次期の見通しでは、新型コロナウイルス感染症の影響により先行きは不透明であり、引き続き厳し
い経営環境が続くものと予想。
このような状況の中、「地域の皆様の美と健康と豊かな暮らしに貢献する」ことを使命とし、日常生活に密着した品揃えの充実と低価格商品の販売強化を図りながら、「小商圏バラエティ型コンビニエンス・ドラッグストア」の展開を進める考え。
また、引き続きローコストオペレーションの推進やキャッシュレス決済サービスの拡張による顧客サービスの向上などの新しい取り組みにも積極的に取り組んでいく。
2022年2月期の業績の見通しについては、売上高1208億円(前年同期比9.3%増)、営業利益49億7600万円(前年同期比0.0%増)、経常利益53億600万円(前年同期比0.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益32億9000万円(前年同期比0.0%増)を計画する。

【通期決算】薬王堂HD、売上+8.3%、営業利益+27.1%/来期売上予想は+9.3%
【2021.04.05配信】薬王堂ホールディングスは2021年2月期の連結業績(2020年3月1日~2021年2月28日)を公表した。それによると、売上+8.3%、営業利益+27.1%と好調だった。
関連する投稿
【ツルハHD】調剤の売上構成比11.3%に/調剤粗利率は▲1.0ポイント減/2023年5月期第2四半期決算
【2022.12.20配信】ツルハホールディングスは12月20日、2023年5月期第2四半期の連結業績(2022年5月16日~2022年11月15日)について説明会を行った。調剤事業は開局により処方箋枚数が増加し、順調に伸長。調剤売上は対前年同期比108.9%の546億6100万円だった。対売上の構成比は11.3%となった。一方、薬価・調剤報酬改定により調剤事業の粗利率は低下。前年同期の粗利率39.6%から1.0ポイント減となる38.6%となった。
【薬王堂HD】“健康チェック”サービスの利用者急増/5月に1〜4月平均の3440人から50%増の5279人に
【2022.06.02配信】薬王堂ホールディングスは、同社子会社の薬王堂全店舗で実施中の健康チェックサービスについて、5月の月間累計受検者数が5379人に到達したと公表した。1月〜4月の平均受検者数は3440人で、5月はその50%増と急増した。同社では健康に対する意識の向上から気軽な健康チェックが定着してきたとしている。
【薬王堂HD】医療相談付き検査キット「新型コロナあんしんプラス」販売開始
【2022.04.26配信】薬王堂ホールディングスは、365日24時間対応の医療相談、入院補償等付き検査キットの販売を開始した。子会社の薬王堂で「抗原検査キット」または「PCR検査サービスパック」購入、かつ被保険者登録をされた人に、無料での入院補償と24時間対応の医療相談サービスを提供する。
【薬王堂HD】2022年2月期決算/売上+8.8%、営業利益−18.8%/358店舗中、調剤併設4店舗、調剤専門薬局2店舗も「調剤は堅調に推移」
【2022.04.06配信】薬王堂ホールディングスは4月5日、2022年2月期の連結業績(2021年3月1日~2022年2月28日)を公表した。それによると、前期比は売上+8.8%、営業利益−18.8%などだった。同社は358店舗中、調剤併設4店舗、調剤専門薬局2店舗だが、調剤に関して「堅調に推移」したとしている。
【クスリのアオキHD】第3四半期末までに100薬局開設/併設店は460店となり併設率58.1%に/22年5月期第3四半期決算
【2022.03.30配信】クスリのアオキホールディングスは3月30日、2022年5月期第3四半期の連結業績(2021年5月21日~2022年2月20日)を公表した。それによると、2022年5月期第3四半期末までにドラッグストア併設調剤薬局を100薬局、新規に開設。ドラッグストア792店舗のうち、調剤薬局併設は460店舗となった。併設率は約6割になる。
最新の投稿
【規制改革WG】事前処方・調剤の質疑への回答公表/在宅医療における円滑な薬物治療の提供で
【2025.05.01配信】規制改革推進会議「健康・医療・介護ワーキング・グループ(第5回)」が5月1日、開催された。その中で令和7年3月14日に開催された「第2回健康・医療・介護 WG」に関する委員・専門委員からの追加質疑・意見に対する厚生労働省の回答を公表した。
【東京都薬務課】健康食品試買調査結果、79%が違反/効能効果の標榜に販売店のチラシなども注意
【2025.04.30配信】東京都薬務課は4月30日に定例会見を開き、都が毎年行っている健康食品試買調査の結果を説明した。124製品中、98製品、79%に不適正な表示、広告が発見されたという。医薬品的な効能効果の標榜を禁止している薬機法違反も多いが、景品表示法、食品表示法、特定商取引法などの違反も見られる、都では複数の法律で規制されている健康食品を取り扱う事業者に向けて講習会を開いており、講習会参加なども生かして法令遵守に取り組んでほしいとしている。
【厚労省_疑義解釈(その24)】DX加算のマイナ保険証利用率について
【2025.04.28配信】厚生労働省は4月25日、診療報酬改定についての「疑義解釈(その24)」を発出した。「医療DX推進体制整備加算」の施設基準の1つであるマイナ保険証利用率について回答。4月については在宅患者を分母から引いて構わないとしている。現在は通常の外来患者がマイナ保険証を利用した場合のみが反映されているため。5月以降については、居宅同意取得型のオンライン資格確認によるマイナ保険証利用件数が社会保険診療報酬支払基金から通 知するマイナ保険証利用率集計に含まれる予定。
【日本薬剤師会】電子お薬手帳ビューワー、他職種への周知を依頼
【2025.04.26配信】日本薬剤師会は電子おくすり手帳簡易ビューワーアプリ「e薬 SCAN」について、他職種への周知依頼を都道府県薬剤師会宛てに発出した。
【財政審】 後発薬調剤体制加算等、政策目標の達成状況を踏まえ「必要に応じ報酬体系の再編を」
【2025.04.23配信】財務省は4月23日に財政制度等審議会「財政制度分科会」を開催した。