当第3四半期連結累計期間(2020年4月1日~2020年12月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の第1波に続く第2波・第3波と世界的な感染拡大に伴なう各国の行動制限による世界景気の悪化の影響を受けるとともに、国内個人消費の下振れと企業収益や雇用環境の悪化など、極めて厳しい状況で推移した。
新型コロナワクチン接種開始による感染症収束への期待も高まりつつあるとは言え、新型コロナウイルスの変異株を含め感染症の更なる拡大、各国財政の圧迫のリスク等、先行きは極めて不透明な状況が続くものと考えられる。
ドラッグストア業界においては、マスク・消毒液などの新型コロナウイルス感染症予防対策商品や食料品・日用品などの巣ごもり消費需要の増加はあったものの、入国制限によるインバウンド需要消失の長期化並びに同業他社との出店競争やM&Aなど、経営環境は一層厳しさを増している。
このような状況のもと、同社グループにおいては、顧客や従業員の安全・安心を最優先に、営業時間短縮や販促自粛及び店舗でのレジ飛沫感染予防フィルターや出入口への消毒用アルコールの設置等、本社オフィスも含め感染予防対策を徹底し営業活動を行った。
食料品やECの販売強化及びプライベートブランド商品の拡充・開発、店舗改装などに取り組むとともに、店舗や物流の運営において、IT・デジタル化等活用した一層の効率化による「ローコストオペレーション」を推進した。
2020年4月1日付で完全子会社のサンドラッグファーマシーズを吸収合併し、効率化を図っている。
当第3四半期連結累計期間の同社グループ全体の出店などの状況は、37店舗(フランチャイズ店1店舗の出店を含む)の新規出店と3店舗のスクラップ&ビルドをいたしました。また、71店舗で改装を行い、11店舗(フランチャイズ3店舗を含む)を閉店し活性化を図った。
こうした結果、当第3四半期連結会計期間末の同社グループ全体の店舗数は、ドラッグストア事業888店舗(直営店696店舗、星光堂薬局69店舗、サンドラッグプラス61店舗、フランチャイズ店62店舗)、ディスカウントストア事業306店舗(ダイレックス306店舗)の合計1194店舗となった。
第3四半期連結累計期間の業績は、売上高4807億7800万円(前年同期比3.5%増)、営業利益300億600万円(同8.1%増)、経常利益306億8100万円(同8.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益207億25百万円(同9.1%増)となり、増収・増益となった。
セグメント業績では、ドラッグストア事業は新型コロナウイルス感染症拡大に伴ない、マスク・消毒液などの感染症予防対策商品や食料品・日用品などの巣ごもり消費需要増加などにより、郊外型店舗の売上は順調に推移したものの、駅前型特に都市部繁華街地域の店舗においては、インバウンド需要の消失、テレワークや在宅勤務などによる化粧品の売上減、外出自粛による客数減少などにより、売上高が前年同期を下回った。経費面においては、折り込みチラシなどの販売促進自粛、キャッシュレス決済拡大やセミセルフレジ導入の推進など生産性向上を図り、経費削減に努めた。ドラッグストア事業の出店などの状況は、22店舗(フランチャイズ店1店舗の出店を含む)の新規出店と1店舗のスクラップ&ビルドを実施し、59店舗を改装したほか、10店舗(フランチャイズ3店舗を含む)を閉店した。結果、ドラッグストア事業の売上高は3207億2500万円(前年同期比0.4%減)、営業利益は203億3900万円(同2.8%減)となった。
ディスカウントストア事業は、ドラッグストア事業同様、新型コロナウイルス感染症拡大に伴ない、マスク・消毒液などの感染症予防対策商品や巣ごもり消費需要増加などにより、食料品・生鮮食料品などが好調に推移し、売上高が前年同期を上回った。経費面では、ドラッグストア事業同様、折り込みチラシなどの販売促進自粛、キャッシュレス決済拡大やセミセルフレジ導入の推進など店舗生産性向上による経費削減に努めた。ディスカウントストア事業の出店などの状況は、15店舗の新規出店と2店舗のスクラップ&ビルドを実施し、12店舗を改装したほか、1店舗を閉店した。結果、ディスカウントストア事業の売上高は1932億7200万円(前年同期比12.1%増)、営業利益は96億7700万円(同41.4%増)となり、増収・増益となった。
【第3四半期】サンドラッグ、売上高+3.5%、営業利益+8.1%。増収増益
【2021.02.15配信】サンドラッグは2021年3月期第3四半期の連結業績(2020年4月1日~2020年12月31日)を公表した。それによると、売上高4807億7800万円(前年同期比+3.5%)、営業利益300億600万円(同+8.1%)など、増収増益だった。
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