【社保審】9月の調剤医療費は-5.9%に減少幅再拡大。日薬・森副会長「丁寧な把握・対応を」

【社保審】9月の調剤医療費は-5.9%に減少幅再拡大。日薬・森副会長「丁寧な把握・対応を」

【2021.02.12配信】厚生労働省は2月12日に「第140回社会保障審議会医療保険部会」を開き、「医療保険制度における新型コロナウイルス感染症の影響について」などを話し合った。稼働日補正後の9月の調剤医療費伸び率は-5.9%で、日本薬剤師会副会長の森 昌平氏は「丁寧な把握・対応をお願いしたい」と述べた。


 令和2年4⽉〜9⽉の医療費の伸び率(対前年同⽉⽐)を⾒ると、4⽉に-8.8%、5月に-11.9%と、10%程度の減少がみられた。その後、6月は-2.4%にとどまり、7⽉は-4.5%と拡大したが、8月には-3.5%、9月は-0.3%と減少幅は小さくなった。
 診療種類別では、9⽉になり、⼊院、⼊院外、調剤は減少幅は減少、⻭科は増加幅が拡⼤した。種類別によって異なった動きがみられる。
 未就学者、医科診療所の⼩児科や⽿⿐咽喉科は9⽉においても依然20%程度の減少となっており、都道府県間の減少幅の差異はわずかに拡⼤した。
 種類別では、「入院」は4月に-6.5%、5月に-10.1%、6月に-4.0% 、7月に-4.3%、8月に-3.0%、9月にー0.2% の減少。
 「入院外」は4月に-13.7%、5月に-15.4%、6月に-2.6% 、7月に-5.8% 、8月に-4.7%、9月にー1.0% の減少。
 「⻭科」は、 4月に-15.3%、5月に-15.8%、6月に-0.2% 、7月に-4.0% の減少、8月に 0.9%、 9月に 5.0% の増加。
 「調剤」は、4月に-3.1%、5月に-8.7%の減少、6月に0.1% の増加、7月に-3.6% 、8月に-5.3% 、9月に-1.7% の減少。
 ただし、上記は稼働日を考慮しない数値。9月は1日稼働日が多かった(日曜・祭日が少なかった)ため、稼働日を補正すると、例えば調剤医療費では令和元年度+4.6%のところ、4月に-7.1%、5月に-10.5%と大きくマイナスとなり、6月に-5.3%、7月に+0.6%、8月 -1.3%と回復傾向がみられたが、9月が -5.9%と再びマイナス幅が大きくなっている。

 医療側の委員からは「不安の声が現場にはある」として、第4波の可能性を含めて、医療経営の対策を打つことへの要望が出された。

 日本薬剤師会の森昌平副会長も、「薬局は小児科・耳鼻科などの区分に分けてみることはできないが、6割減などの薬局も少なくなく、細かくみて対応をいただきたい」と述べた。

 毎年、自然増を5000億円程度におさめてきた医療費だが、来年4月の診療報酬・調剤報酬改定では、たとえプラス改定となったとしてもコロナの影響をどの程度織り込んでいるのか、読みづらい展開になりそうだ。

この記事のライター

関連する投稿


【調剤基本料1】NPhA会員薬局での算定率が3分の1に急減/日本保険薬局協会調査

【調剤基本料1】NPhA会員薬局での算定率が3分の1に急減/日本保険薬局協会調査

【2023.03.09配信】日本保険薬局協会は3月9日、定例会見を開き、調剤報酬の算定状況に関する会員調査結果を公表した。それによると、22年1月調査では61.5%あった「調剤基本料1」の算定比率が、23年2月調査では、19.5%へ、3分の1程度に急減していた。


【在宅医療対応】「認定薬局の方が実績が高い」/日本保険薬局協会調査

【在宅医療対応】「認定薬局の方が実績が高い」/日本保険薬局協会調査

【2023.03.09配信】日本保険薬局協会は3月9日、定例会見を開き、在宅訪問や無菌調剤、麻薬応需の現状に関する会員調査結果を公表した。それによると、在宅訪問や無菌調剤、麻薬応需に関しては全体平均と比べ、認定薬局の方が実績が高い傾向が見られた。在宅訪問に関しては薬剤師配属人数とも相関している傾向が見られ、薬剤師2人未満の薬局においては在宅訪問を増やす余裕がない割合が高い結果となった。麻薬応需においては、実績が高いほど廃棄金額も膨らんでいく傾向が見られた。協会では「本調査結果を協会内で共有し、地域医療のニーズに応じた薬局機能の整備に貢献していきたい」としている。


【厚労省中医協】健保連、オンライン服薬指導のコロナ特例「即時廃止を」/「新型コロナウイルス感染症の診療報酬上の取扱い」議論で

【厚労省中医協】健保連、オンライン服薬指導のコロナ特例「即時廃止を」/「新型コロナウイルス感染症の診療報酬上の取扱い」議論で

【2023.03.01配信】】厚生労働省は3月1日、中央社会保険医療協議会 総会を開き、「新型コロナウイルス感染症の診療報酬上の取扱い」を議論した。5類への移行に伴い、診療報酬上の特例的な取り扱いをどうするかが論点になっていた。この議論の中で、健康保険組合連合会理事の松本真人氏はオンライン診療・服薬指導の特例に触れ、即時廃止を求めた。


【厚労省中医協】「新型コロナウイルス感染症の診療報酬上の取扱い」議論/薬局は緊急薬剤配送の算定継続が焦点

【厚労省中医協】「新型コロナウイルス感染症の診療報酬上の取扱い」議論/薬局は緊急薬剤配送の算定継続が焦点

【2023.03.01配信】厚生労働省は3月1日、中央社会保険医療協議会 総会を開き、「新型コロナウイルス感染症の診療報酬上の取扱い」を議論する。5類への移行に伴い、診療報酬上の特例的な取り扱いをどうするかが論点になっていた。特に薬局においては、自宅・宿泊療養患者に緊急に薬剤を配送した上での対面/電話等による服薬指導(対面500点、電話等200点)の継続が焦点となる。


【4月の調剤報酬特例措置】日本薬剤師会が取組事例など周知/薬剤師会作成のリストやシステムで在庫状況の共有など

【4月の調剤報酬特例措置】日本薬剤師会が取組事例など周知/薬剤師会作成のリストやシステムで在庫状況の共有など

【2023.02.06配信】日本薬剤師会は、令和5年4月1日からの診療報酬上の特例措置に関する各種通知・事務連絡等を都道府県薬剤師会などに送付した。特に地域支援体制加算では、新たな施設基準の追加があり、「地域の保険医療機関・同一グループではない保険薬局に対する在庫状況の共有」や「医薬品融通」などの取組事例が求められている。これらに関し、日本薬剤師会として具体的な内容の考え方を示したもの。


最新の投稿


【イオン】ウエルシアHDとツルハHDの統合協議開始を公表/ツルハがウエルシアを子会社化、イオンがツルハを子会社化の可能性

【イオン】ウエルシアHDとツルハHDの統合協議開始を公表/ツルハがウエルシアを子会社化、イオンがツルハを子会社化の可能性

【2024.02.28配信】株式会社ツルハホールディングス、イオン株式会社及びウエルシアホールディングス株式会社は、経営統合の協議を開始することに合意したと公表した。


【日本薬剤師会】会長候補者記者会見を開催

【日本薬剤師会】会長候補者記者会見を開催

【2024.02.27配信】日本薬剤師会は2月27日、次期会長候補者による記者会見を行った。


【スギHD】調剤チェーンのI&Hを子会社化へ

【スギHD】調剤チェーンのI&Hを子会社化へ

【2024.02.27配信】スギホールディングスは2月27日、調剤チェーンのI&Hを子会社化すると公表した。


速報【アイン敷地内薬局めぐる裁判】元アインの2被告に求刑、懲役10カ月

速報【アイン敷地内薬局めぐる裁判】元アインの2被告に求刑、懲役10カ月

【2024.02.27配信】KKR札幌医療センターの敷地内薬局の整備を巡り、公契約関係競売入札妨害の罪に問われたアインファーマシーズ元代表取締役社長・酒井雅人被告、同社元取締役・新山典義被告、KKR札幌医療センター元事務部長・藤井浩之被告の第4回公判が2月27日午前10時から、札幌地裁805号法廷で行われた。(ジャーナリスト・村上 和巳)


【ツルハHD】ウエルシアHDとの経営統合報道でコメント公表

【ツルハHD】ウエルシアHDとの経営統合報道でコメント公表

【2023.02.26配信】ツルハホールディングスは2月26日、ウエルシアホールディングスとの経営統合に関する報道があったことを受け、コメントを公表した。