サツドラHD子会社、道南バスにマルチQRコード決済サービスを導入

サツドラHD子会社、道南バスにマルチQRコード決済サービスを導入

【2020.12.03配信】サツドラホールディングス子会社のリージョナルマーケティング(RM)は、道南バスの運行する路線バス(コミュニティバス除く)に12月21日より、マルチ決済(複数ブランド)へ対応可能なユーザー読込式 QR コード決済を導入する。同社は「地域コネクティッドビジネス」を経営理念に掲げており、今回の施策も、地域の活力向上につながるものと考えられる。


 道南バスには、利便性の向上により幅広い世代にバスの活用を促す目的、RMには交通事業者におけるキャッシュレス化の推進を後押ししたい思いがある。
 コロナ禍における衛生管理や運転業務の簡略化へのニーズ拡大も背景。

 道南バスではこれまで、乗車券販売所など、対面での決済環境において、RM 社が提供する端末を利用したマルチ QR コード決済対応を進めていたが、利用者の増加や、新しい生活様式におけるキャッシュレス化の対応の一貫として、バス車内の運賃支払いにおいて QR コード決済対応を行う(バスカード・回数券は対象外)。

 同サービスは、国内 QR コード決済・インバウンド向け QR コード決済の様々なブランドへ1つの統一 QR コードのみで対応可能となり、道南バスでは本システムを利用し、先行して国内 QR コード決済「PayPay」へ対応を開始する。

 交通機関向け StarPay マルチ決済サービスは、国内外複数ブランドの QR コード決済を一つの印刷した QR コードで導入でき、端末に依存すること無く様々な環境へ対応可能。端末導入の必要が無いため、導入企業側としては初期投資額を大幅に削減し運転手の業務量を軽減することができる。
 また、路線バス利用者はスマートフォンのみで決済することができるため、コロナ禍の防疫を目的としたキャッシュレス化の推進を実現する。

 衛生面では、乗客と運転者の現金の直接やり取りがなくなるとともに、乗客は両替の必要がなく現金に触れることがなくなる。
 業務面では、運転者の作業負担(現金 BOX 回収、事務所運搬、精算など)の効率化のほか、降車時の時間短縮により運行ダイヤへの影響の軽減が図れる。

 適用外路線は以下 3 路線となる。①白老町地域循環バス【元気号】、②樽前地区予約型バス【ハッピー号】、③洞爺湖町【コミュニティバス】。
 
 道南バス社長の長谷川 義郎氏は、今回の導入に対し、「バスをより身近な存在として、安全・安心にプラスアルファを提供させていただきたいです。キャッシュレス決済について従来も部分的に導入しておりましたが、近年多岐にわたる業態での導入・利用が増加傾向にあることから、弊社においても降車時のお客様の利便性の向上・現金管理業務の煩雑さの解消・コロナ禍において現金に触れることがなく決済が出来るという衛生面を鑑み、導入になりました。お客様にとってより身近な移動手段として幅広い世代の方々にバスを活用していただけるきっかけになればと思っております」とのコメントを寄せている。

 RM社長の渡部 真也氏は、「この度、道南バス様の運行する路線バスへの QR コード決済導入に際し、弊社のサービスをお選びいただき大変嬉しく思っております。乗車されるお客様の利便性向上
と共に、業務の効率化にもお役に立てると考えております。また、本サービスにおいては、初期費用が大幅に軽減されることから、課題となっている様々な二次交通事業者様へ広がっていくことを期待しております」と話している。

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