【厚労省_中医協】訪問看護への「指導要領」改定/不適切な請求事案受け

【厚労省_中医協】訪問看護への「指導要領」改定/不適切な請求事案受け

【2025.03.12配信】厚生労働省は3月12日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開き、訪問看護ステーションの指導要領の改定を了承した。昨今の不適切な請求事案の報道を受けた対応。


単価高額や複数都道府県で運営の訪問看護ステーションへの指導追加

 これまでは 訪問看護ステーションへの指導の機会は開設時に一律に行うものや、情報の提供を端緒としたもの等に限られていた。

 昨今の訪問看護療養費の請求状況及び指導の実施体制、現状の訪問看護ステーションの指導の実施状況等をふまえ、訪問看護ステーションへの指導についての見直しが必要との考えから、複数都道府県において運営されている訪問看護ステーションへの効果的な指導の仕組みや、一定の基準に該当する訪問看護ステーションに対し、教育的な視点による指導機会をつくる方針。
 講習形式で実施している集団指導について、訪問看護ステーションの受講機会及び利便性の確保といった観点からeラーニングによる集団指導も検討する。
 
 具体的な指導要領改定では、個別指導の選定基準として、「訪問看護療養費請求書の1件当たりの平均額が高い訪問看護ステーション(ただし、取扱件数の少ない訪問看護ステーションは除く。)について1件当たりの平均額が高い順に選定する」を追加する。共同指導も追加し、「共同指導 ① 同一開設者に係る複数の都道府県に所在する訪問看護ステーション、② その他特に共同指導が必要と認められる訪問看護ステーション」を加える。

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