日本薬剤師会では、会員薬剤師の所属する組織形態によって、「職域部会」を設けている。製薬薬剤師部会、行政薬剤師部会等複数の職域部会を会内に設置している。今年度はこれまであった「薬局薬剤師部会」を廃止し、新たに「大学教員薬剤師部会」を設置した。
薬科大学・薬学部では薬剤師資格を持つ教員が働いており、日薬会員でもあるが職域部会としてはこれまで設置していなかった。新設の「大学教員薬剤師部会」では、大学教員と連携を深め、薬学教育、実務実習以外の面も含め、大学教員の持つ課題及び日薬に対する要望等を把握した上で、日薬からの支援策等について検討する予定という。
また、3月10日には「日本薬剤師会 大学教員薬剤師部会 全国会議」を非公開で開く。
同部会設置に関する趣旨説明に加え、教員が現状抱える課題や日薬に対する要望等について、SGD(スモールグループディスカッション)で提起してもらうことを想定している。
全国会議のプログラム等概要は以下の通り。
日時:令和7年3月10日(月)13:30~16:30
主テーマ:「大学と薬剤師会の連携によるシナジー効果を考える」
開催方式:現地開催
会場:慶應義塾大学薬学部芝共立キャンパス(東京都港区芝公園1-5-30) 2号館 4階 大講堂
対象:大学教員
開催主体:公益社団法人 日本薬師会
なお、日薬から全薬科大学・薬学部に案内状を送付しており、各大学から1名の教員の派遣を求めている。
会見に臨んだ岩月進会長は、大学教員薬剤師部会の活動について、薬学教育に関して「調剤偏重」や「国試合格率重視」といった課題の指摘もあるとし、「薬学教育に関わっている方にお集まりをいただいて薬学教育をどう全方位に変えるのか、ぜひご議論をいただきたい」と話した。
加えて、原口亨副会長は当日のプログラムに関して、「1つは薬剤師養成であり、もう1つはフィールドワークのようなリサーチ関連がテーマになる」とし、「連携をとらないといけない」と話した。
【記事更新】2025年2月5日時点、記載が不十分だったため更新しました
・廃止した職域部会名称につきまして、「開局部会」→「薬局薬剤師部会」に修正しました
・開催に関して「非公開」の開催である旨を追記しました
・開催に関して「日薬から全薬科大学・薬学部に案内状を送付しており、各大学から1名の教員の派遣を求めている」を追記しました