【財政審】物価・賃金の伸びを給付に反映で保険料率の「上昇」

【財政審】物価・賃金の伸びを給付に反映で保険料率の「上昇」

【2024.10.17配信】財務省は10月16日、財政制度等審議会(財政審)財政制度分科会を開催した。


医療・介護に係る保険給付費等の伸びが年+2.6%であるのに対し、「雇用報酬」の伸びは同+2.1%とのデータ示す

 同日の議題は「財政総論」で、「経済再生と財政健全化の両立に向けて」として、「コロナ禍から平時への移行」や「物価上昇」「金利」「有事への備え」などについてまとめている。

 そのうち、「物価上昇」の項では、「一般に、物価上昇局面では、政府支出においても物価高・資材高騰への対応を求める声が増加する」とした上で、「さらに、社会保障分野においては、高齢化等により、給付費が雇用者報酬を上回って増加しており、保険料率が上昇している」と現状を指摘。さらには「物価・賃金の伸びを給付に反映した場合、ますますの保険料率の上昇につなが」るとして、「現役世代の負担が更に増加(可処分所得が減少)することにも留意が必要」と指摘している。

 データとしては、2012年から2022年度にかけた医療・介護に係る保険給付費等の伸びが年+2.6%であるのに対し、2012年から2023年度にかけた「雇用報酬」の伸びは同+2.1%だとした。
 保険給付費等の伸びが雇用者報酬の伸びを上回ると、保険料率が上昇するともした。
 内訳はそれぞれ、医療保険給付費等の伸びが同+2.4%、介護納付金の伸びが同+4.8%。雇用者数が同+0.9%、賃金+1.1%だとした。

 なお、医療保険給付費等は、2012年度から2022年度にかけての全国健康保険協会及び健康保険組合連合会における保険給付費及び拠出金等の総額(健康保険組合連合会の2022年度実績については決算見込額)から算出したとしている。
 介護納付金は、2012年度から2022年度にかけての全国健康保険協会及び健康保険組合連合会における介護納付金の総額(健康保険組合連合会の2022年度実績については決算見込額)。
 2023年度における雇用者報酬、雇用者数及び賃金は推計値。

この記事のライター

関連するキーワード


財政審

関連する投稿


【日本保険薬局協会】財政審提言に反論「民間の薬局をどう大規模化・集約化するのか」

【日本保険薬局協会】財政審提言に反論「民間の薬局をどう大規模化・集約化するのか」

【2026.05.14配信】日本保険薬局協会(NPhA)は5月14日に定例会見を開き、財務省の財政制度等審議会(財政審)から薬局の大規模化・集約化などが提言されていることに反論した。「民間の薬局をどう大規模化・集約化するのか」との疑問を呈した上で、「規模の大小や立地ではなく役割や機能、アウトプットで評価すべき」との考えを示した。


【財政審】薬局距離規制に言及、「合理性ある参入規制は検討の余地あり」

【財政審】薬局距離規制に言及、「合理性ある参入規制は検討の余地あり」

【2026.04.28配信】財務省は4月28日に財政制度等審議会「財政制度分科会」を開いた。


【財政審】薬局の“小規模分散”の問題指摘/中医協「調剤その2」の資料引用

【財政審】薬局の“小規模分散”の問題指摘/中医協「調剤その2」の資料引用

【2026.04.23配信】財務省は4月23日、財政制度等審議会「財政制度分科会」を開き、「財政各論」の資料を提示した。この中で薬局について、昨年の中央社会保険医療協議会(中医協)の資料「調剤その2」の資料も引用しつつ、“小規模分散”の問題を指摘した。小規模分散の体制は、対人業務の充実や安定的な医薬品供給の観点から問題があるとした。


【日本薬剤師会】財政審の改革提言に反論、「薬局増えても調剤報酬増えない」

【日本薬剤師会】財政審の改革提言に反論、「薬局増えても調剤報酬増えない」

【2025.11.05配信】日本薬剤師会は11月5日に会見を開いた。この中で、同日公表された財政制度等審議会(財政審)財政制度分科会の提言に対し反論した。


【日本薬剤師会】「調剤管理料は表面的な業務ではなく調剤の根本に関わる評価」/財政審に反論

【日本薬剤師会】「調剤管理料は表面的な業務ではなく調剤の根本に関わる評価」/財政審に反論

【2025.05.28配信】日本薬剤師会は5月28日に都道府県会長協議会を開いた。この中で財務省「財政制度等審議会」から公表された、いわゆる「春の建議」の内容について見解を示した。


最新の投稿


【日本病院薬剤師会】薬剤師のキャリア形成“ロードマップ”作成

【日本病院薬剤師会】薬剤師のキャリア形成“ロードマップ”作成

【2026.07.05配信】日本病院薬剤師会は薬剤師のキャリア形成における“ロードマップ”を作成していく方針を示した。6月20日に開かれた総会で武田泰生会長が会長演述の中で示した。


【東京都薬剤師会】資材不足「業務に影響」が94.8%

【東京都薬剤師会】資材不足「業務に影響」が94.8%

【2026.07.03配信】東京都薬剤師会(都薬)は7月3日に定例会見を開き、「調剤資材供給不安に関する緊急実態調査」の集計結果を公表した。


【パブコメ】セフトリアキソンナトリウム水和物を特定重要物資としての取組に追加

【パブコメ】セフトリアキソンナトリウム水和物を特定重要物資としての取組に追加

【2026.07.02配信】厚生労働省は6月30日、セフトリアキソンナトリウム水和物を安定確保の取組に追加することについて、パブリックコメントを開始した。医療法の特定重要物資に同成分が指定されたことを受けた改定。2027年に商用国内生産設備及び備蓄設備の構築を開始し、2032年までに国産原料由来の原薬の商用国内生産設備及び備蓄設備の構築を完了するとともに、国内で製造した原薬の販売先である製造販売業者による薬事上の手続等に要する期間等を考慮し、2033年までに供給途絶時においても、医療現場に切れ目なく安定供給できる体制を整備する旨を新たに定める。


【骨太原案】“OTC類似薬”、2027年度以降の対象範囲の拡大検討

【骨太原案】“OTC類似薬”、2027年度以降の対象範囲の拡大検討

【2026.07.01配信】政府は6月30日、「経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる“骨太方針”の原案をとりまとめ、公表した。医療保険関連では、OTC類似薬の保険給付の見直しに関して、施行とその状況等を踏まえた2027年度以降の対象範囲の拡大に向けた検討などを進めるとした。


【骨太原案】「薬価改定を実施」

【骨太原案】「薬価改定を実施」

【2026.07.01配信】政府は6月30日、「経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる“骨太方針”の原案をとりまとめ、公表した。診療報酬改定の中間年にあたる2027年度において薬価改定を実施すると明記した。


ランキング


>>総合人気ランキング