日本薬剤師会は「カスハラ保険」(仮称)の創設を検討しており、会員のニーズを把握するために、まずは会員へ向けてアンケートを実施する。
8月22日の定例会見に臨んだ日薬副会長の原口亨氏は、「医療職種に限らず、カスハラ対策を講じることは職場環境を整える上で重要になってきている」との認識を示した上で、カスハラ(カスタマーハラスメント)が発生した際に、専門家への相談などをフォローすることができないかといった視点でも検討を進めているとした。まずはニーズ把握が必要な段階とし、アンケートを会員に行うとした。
現状で日薬が会員におけるカスハラ発生を把握しているかについては、正規なルートでの詳細な報告ではないとしつつも、事例が耳に届いている状況であることを明かした。
日薬としては会員である薬剤師の業務をどうサポートするかを常々検討している中で、1つのテーマとしてカスハラ対策が浮上している状況にあるとした。
アンケート実施についてはすでに会員に告知済みといい、9月に開催予定の都道府県会長協議会の場で、その結果や今後についても報告したいとした。
関連する投稿
【東京都薬剤師会_カスハラ調査結果】「漂白剤かけられた」/事件性疑われる事例も複数確認
【2025.01.10】東京都薬剤師会(都薬)は1月10日に定例会見を開いた。その中で都薬が進めていたカスハラに関する調査結果を公表した。「ハイターをかけられた」などの事件性が疑われる案件も複数明らかとなり、薬局・薬剤師が苦しめられている状況がわかった。一方で、医療従事者として我慢して対応している薬剤師の姿も浮かび上がった。また、きっかけに医薬品不足や選定療養などの社会環境や制度変更もあった。
【東京都薬剤師会】カスハラを調査へ/「我慢強い薬剤師の現状を可視化したい」
【2024.11.08配信】東京都薬剤師会は11月8日に定例会見を開き、会員薬局に対してカスハラの現状について調査することを説明した。
最新の投稿
【東京都薬剤師会】緊急避妊薬調査事業、協力医療機関数が250に
【2025.02.07配信】東京都薬剤師会は2月7日に定例会見を開いた。この中で、緊急避妊薬販売にかかる環境整備のためのモデル的調査事業の協力医療機関リストを公開した。250の医療機関から協力を得た。
【2025.02.05配信】日本総研は2月5日、レポート「医薬品『零売』規制の妥当性を問う」を公表した。「処方箋医薬品以外の医薬品はOTC医薬品として薬局で薬剤師が堂々と販売できるようにする」ことが求められているとしている。
【リフィル処方箋動向】2024年6月に最高値/日本システム技術の調査
【2025.02.05配信】日本システム技術は2月4日、リフィル処方箋の普及状況に関する調査結果を公表した。それによると、診療報酬改定が施行された2024年6月に医科のリフィル処方率が向上、過去最高となった。改定などの各施策に一定の効果があったことが考えられるとしている。
【日本薬剤師会】第1回「大学教員薬剤師部会」全国会議開催/3月10日に
【2025.02.04配信】日本薬剤師会は2月4日に定例会見を開いた。この中で第1回「大学教員薬剤師部会」全国会議を3月10日に開催すると報告した。
【大正製薬】4月から値上げ/10~20%アップ/目薬「アイリス」シリーズで
【2025.02.03配信】大正製薬株式会社(本社東京都豊島区、上原茂社長)は、2025年4月1日出荷分から一部製品の希望小売価格を改定すると公表した。