【東京都薬剤師会】カスハラを調査へ/「我慢強い薬剤師の現状を可視化したい」

【東京都薬剤師会】カスハラを調査へ/「我慢強い薬剤師の現状を可視化したい」

【2024.11.08配信】東京都薬剤師会は11月8日に定例会見を開き、会員薬局に対してカスハラの現状について調査することを説明した。


 11月9日〜11月30日にかけて「薬局薬剤師へのカスタマーハラスメントに関するアンケート調査」を実施する。

 “カスハラ”をめぐっては、令和4年4月に「労働施策総合推進法」が改正され、全ての事業所においてパワーハラスメントの雇用管理上の措置が義務化された。これを踏まえ、東京都では全国に先駆けカスタマーハラスメントの防止条例が成立。併せて東京都では、医療従事者の在宅業務中におけるハラスメント相談窓口も開設されている。

 一方、都薬では、在宅業務以外の場やSNSによる被害など、薬局薬剤師が遭遇するハラスメントは多岐にわたり、それらを反映した現状の調査は現段階ないとして調査に踏み切る背景を説明した。
 都薬常務理事の犬伏洋夫氏は、「この機を逃さず現状を調査したい。医薬品流通の障害がカスハラに繋がっているケースもある。薬剤師は我慢強いので何事もなかったように頑張っているが、薬剤師の現状への可視化をしたい」と述べた。
 薬局におけるカスタマーハラスメントの実態を明らかにし、社会への理解と薬局従事者が常に安心に医療を提供できる、安全な職場環境の確保を目的としアンケート調査を行いたい考え。

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