日本薬剤師会は7月24日の都道府県会長協議会の場で、新執行部の委員会組織について公表していた。
その中で、薬局ビジョン委員会を設けるとしていた。
この薬局ビジョン委員会の活動に関して記者から質問が出ると、岩月進会長は、今年度中に薬局ビジョンを策定・公表したいとの考えを示した。
「5年ぐらい先を見据えて、薬局・薬剤師の問題を考えたい。薬剤師の偏在の問題、製造業における総責における薬剤師不足の問題、いろいろな問題を大いに議論してほしい」(岩月会長)と委員会へ期待を寄せた。
公表の時期については未定としつつも、「5年先のビジョン策定に2年かけていては意味がない」とし、今年度中には結論を出したいとの方針を示した。
委員会活動全般についても、薬局ビジョン委員会に限らず、執行部から諮問し、委員会から答申をするという形式にこだわることなく、委員会ごとの成果物を報告してもらう形式にすることを説明した。
「(執行部からテーマを)諮問するのではなく、委員会から“会長、こんな問題があります”と言っていただくぐらいでよいと思っている」(岩月会長)と語った。委員会のメンバーは地域でも活躍している人材であり委員会でやるべき業務を理解しているとの認識だ。
今まで以上に能動的な取り組み活性化、トップダウンよりもボトムアップを期待しているといえよう。
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