会見の中で、「東京都薬物乱用対策推進計画」を説明した。同計画は令和6年度~10年度の5年間の計画期間となっている。
改定のポイントとしては、違法薬物だけでなく、市販薬濫用対策の充実を挙げている。
特に新しい取り組みとしては、小学生向けの医薬品適正使用に関する教材の作成を予定している。
濫用のおそれのある医薬品に限らず、効能効果と副作用があることなど医薬品に対する知識を早い段階から持ってもらうことを目的にする。学校内で講演などをする人向けのもので、都が委嘱している東京都薬物乱用防止指導員などに活用してもらうことを想定している。都には約530名の指導員がいるという。
教材はホームページでの公開も予定しており、都では学校薬剤師などの講演・授業でも活用してもらえるのではないかとの考えを示した。
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